13 / 46
第一章 現役女子高生、異世界で超能力に目覚める
13:やばいやばい、やらかしたぁぁぁぁ!!
しおりを挟む
「ベル! リリー!」
私は腰のベルトに、たくさんの金貨が入った革袋を二つ提げて帰った。
「国王陛下の病気、治せちゃった!」
「本当かい!?」
「すごいっ!」
良い土産を持って帰ったとたん、二人の歓喜の声が沸き起こった。
「それで……これが治療代って渡されたやつで……」
さっきからジャラジャラと鳴っているものを、ベルトからゆっくり外してテーブルに置く。
「こんなにもらって、いくらだい?」
「二つで金貨……百枚」
「ひゃ、百枚っ!?」
すぐさまテーブルの上に広げられ、黄金の海と化した。窓から入ってくる光でキラキラと輝く金貨。正直まぶしすぎる。
いきなりこんな大金を手に入れてしまったので、欲望どころの話ではないのだ。
「ベル、これ……どうする?」
「そうだねぇ……」
とりあえず家を改築することに決まった。
金貨百枚といっても日本円で百万円くらい。これでも王城の近くに住んでいる、貴族のような生活はできない。
お金持ちって、すごい遠い道のりなんだね……! もっと頑張らなくちゃ!
次の日は、週に一回の農村で演奏する日だった。
ベルから預かった麻布入りの袋を持って、村の中に入っていく。
「あっ、サックスのお姉ちゃんだ!」
「よお! 今日も来てくれたんだな!」
「ねぇねぇ、あれやってよ!」
さっそく大人から子供まで、たくさんの農民に囲まれてしまった。
「これを村長さんに届けてからやるので、もうちょっと待っていただけますか?」
先週よりもお出迎えが増えてるような……まぁ嬉しいからいっか!
「お姉ちゃんのためなら、俺、いくらでも待つぞ!」
胸を張って堂々と宣言する男に、どっと笑いが起こると、私は人垣をかき分けて村長の家に向かった。
演奏場所はいつも村長の家の前。
風邪をひいても足の骨を折っていても、家族がおんぶするなりして、必ず来てくれる。――この後治してくれることが確定しているからだ。
明らかにぐったりしていたり、痛々しそうにしているのを見るとなんだか申し訳ない感じがするけど……頑張らなくちゃ! って思えるからオッケー!
「今日もお集まりいただき、ありがとうございます。心をこめ、精一杯の演奏をしますのでよろしくお願いします」
私が一礼すると、場は拍手と指笛に包まれた。
村人たちがわくわくうずうずしているのが見て取れる。目を閉じ、すぅっと息を吸った。
まず始めは、噴水広場のところでも人気の曲。吹き始めて私自身もノッてきたその時。
「こんなところにいたのか」
農民と私を挟む空間に、『異物』が紛れこんできたのだ。
話しかけられては、演奏を止めるしかない。楽器から口を離し『異物』を見上げて、私は驚きとともにあ然とした。
「トリスタン! ……大公爵」
馬に乗った、国王の側近であるトリスタンがいたのだ。
本人の前では呼び捨てするわけにもいかず、あとでつけ足す。
「演奏中なのでお話があれば後で――」
「私より農民ごときを優先するのか?」
馬から降りて、私に一気に詰め寄ってくる。
うわっ、本当にこの人、大公爵なんだよね!?
「まぁ、いい。昨日は陛下のために来てくれてありがとう。報酬のことで話したいから王城に来てくれ、と言いたかったところなのだが。広場にも家にもいなくてな。こんなところにいたんだな」
「は、はぁ」
話していいっていってないのに、この人勝手に話し始めたんですけど!?
まだ一曲吹き終わってないから、そことかそこに調子が悪そうな人いるし……。
「承知いたしました。このあと何曲か演奏するので、それが終わったら向かいます」
「いや、今すぐだ」
「今すぐって!」
「陛下がお待ちになっている。農民ごときのために陛下をお待たせになるつもりか」
はぁ? 大公爵のくせに音楽を聴くときのルールも知らないの!? しかも農民『ごとき』って、本人たちの前では絶対言っちゃいけないだろーが!!
私は相手が大公爵であろうと、猫かぶりをやめることを決意した!
「横入りしておいて、子供でも守れるルールを……!」
「陛下のご命令だぞ? 逆らう気か?」
「農民であろうと陛下であろうと、客であることに変わりはないし! 最初に約束していた人が優先でしょうが!」
「なんだと、大公爵である私に大口をたたくのか!?」
ガシッ!
トリスタンに髪をつかまれてしまった。楽器を提げている以上、下手に動けない。
その時。
「おう、大公爵様がそうやって手を出すんだなぁ?」
さっき「お姉ちゃんのためならいくらでも待つ」と言った男が立ち上がり、手をポキポキと鳴らす。
「自分がいい身分だからって、お前の都合で俺たちとの約束を破らせるのか? やっぱり都の民はクズだな」
男は私をつかむトリスタンの指を、無理やり引き剥がしたのだ。農業で鍛えられた手の力に、毎日遊んで国王のご機嫌を伺っているような手が勝てるはずもない。
男に会釈をした私は、数歩下がってトリスタンと距離を取った。
「私はアンマジーケから来たから、ここがどれほど身分制が厳しいのかは、感覚では分からない。けどね、農民だからってばかにしたり、高い身分を利用して自分の願いを押し通そうっていうのは間違ってる! それはアンマジーケも一緒!」
私の中に、いつも楽器を吹く時とは違う感情が湧き上がってきた。
「そうだそうだ!」
「もっと言ってやれ!」
農民たちが野次馬となって、私の背中を押してくれる。
「おととい初めて会った時も、私が演奏している途中に話しかけてきたよね? そんな人、トリスタンが初めてだけど。しかも『平民』って強調して、明らかに私のことも見下してた。敬語も使わず」
私の言葉にザワつく農民。「お勉強していない私でも敬語使えるのに」と聞こえてきた。
ホントだよね、まったく……。
わざと咳払いをした私は、あえて使うのをやめていた敬語を使い始める。
「要件は伝え終わりましたよね? ルールも守れないクズ人間は、これだけ聴いて帰ってください」
畳みかけるように言葉をつむぐ私に、言い返せずずっとにらみつけているトリスタン。
その絞り出した言葉は、絶対言ってはいけない禁句だった。
「黙れ! 女のくせして!」
……ついに私の堪忍袋の緒が切れた。魔法でも使えたら吹っ飛ばしてやりたいところだけど、演奏しかできないし。
私はマウスピースをくわえた。
フツフツと湧き上がるいつもとは違う感情――『怒り』が頂点に達した時、私はそれを音に乗せて吹き始める。
ヒューーーーーーーーーーッ!!
私の荒々しい音で竜巻が起こったのだ。
隣にいる馬を上手に避けて、竜巻はトリスタンだけをさらっていく。
「うわぁぁぁぁ!! 助けろ、賤民ども!」
「「「なんだとぉ!?」」」
トリスタンの助けを呼ぶ声も、禁句のせいで台無しである。
「わざわざお偉い身分の方が、こんなところまで来てくれたお礼ってことで」
バキバキッ!
竜巻で真上に飛ばされたトリスタンは、村長の家の屋根に激突した。見事に全壊である。
「問題ない。農民ごときが直してくれるわい」
さっそく皮肉る村長。
「ところで、大公爵をこんな目にしてよかったのかい? さっき報酬がなんとかって言っていた気がするのだが……」
「あ……」
怒りにまかせて吹いた私は我に返った。
「やばいやばい、やらかしたぁぁぁぁ!! 国王からの報酬がぁぁぁぁ!!」
時すでに遅し。『癒し』以外に目覚めた能力は、初戦にしてとんでもないことを起こしてしまったのだった。
私は腰のベルトに、たくさんの金貨が入った革袋を二つ提げて帰った。
「国王陛下の病気、治せちゃった!」
「本当かい!?」
「すごいっ!」
良い土産を持って帰ったとたん、二人の歓喜の声が沸き起こった。
「それで……これが治療代って渡されたやつで……」
さっきからジャラジャラと鳴っているものを、ベルトからゆっくり外してテーブルに置く。
「こんなにもらって、いくらだい?」
「二つで金貨……百枚」
「ひゃ、百枚っ!?」
すぐさまテーブルの上に広げられ、黄金の海と化した。窓から入ってくる光でキラキラと輝く金貨。正直まぶしすぎる。
いきなりこんな大金を手に入れてしまったので、欲望どころの話ではないのだ。
「ベル、これ……どうする?」
「そうだねぇ……」
とりあえず家を改築することに決まった。
金貨百枚といっても日本円で百万円くらい。これでも王城の近くに住んでいる、貴族のような生活はできない。
お金持ちって、すごい遠い道のりなんだね……! もっと頑張らなくちゃ!
次の日は、週に一回の農村で演奏する日だった。
ベルから預かった麻布入りの袋を持って、村の中に入っていく。
「あっ、サックスのお姉ちゃんだ!」
「よお! 今日も来てくれたんだな!」
「ねぇねぇ、あれやってよ!」
さっそく大人から子供まで、たくさんの農民に囲まれてしまった。
「これを村長さんに届けてからやるので、もうちょっと待っていただけますか?」
先週よりもお出迎えが増えてるような……まぁ嬉しいからいっか!
「お姉ちゃんのためなら、俺、いくらでも待つぞ!」
胸を張って堂々と宣言する男に、どっと笑いが起こると、私は人垣をかき分けて村長の家に向かった。
演奏場所はいつも村長の家の前。
風邪をひいても足の骨を折っていても、家族がおんぶするなりして、必ず来てくれる。――この後治してくれることが確定しているからだ。
明らかにぐったりしていたり、痛々しそうにしているのを見るとなんだか申し訳ない感じがするけど……頑張らなくちゃ! って思えるからオッケー!
「今日もお集まりいただき、ありがとうございます。心をこめ、精一杯の演奏をしますのでよろしくお願いします」
私が一礼すると、場は拍手と指笛に包まれた。
村人たちがわくわくうずうずしているのが見て取れる。目を閉じ、すぅっと息を吸った。
まず始めは、噴水広場のところでも人気の曲。吹き始めて私自身もノッてきたその時。
「こんなところにいたのか」
農民と私を挟む空間に、『異物』が紛れこんできたのだ。
話しかけられては、演奏を止めるしかない。楽器から口を離し『異物』を見上げて、私は驚きとともにあ然とした。
「トリスタン! ……大公爵」
馬に乗った、国王の側近であるトリスタンがいたのだ。
本人の前では呼び捨てするわけにもいかず、あとでつけ足す。
「演奏中なのでお話があれば後で――」
「私より農民ごときを優先するのか?」
馬から降りて、私に一気に詰め寄ってくる。
うわっ、本当にこの人、大公爵なんだよね!?
「まぁ、いい。昨日は陛下のために来てくれてありがとう。報酬のことで話したいから王城に来てくれ、と言いたかったところなのだが。広場にも家にもいなくてな。こんなところにいたんだな」
「は、はぁ」
話していいっていってないのに、この人勝手に話し始めたんですけど!?
まだ一曲吹き終わってないから、そことかそこに調子が悪そうな人いるし……。
「承知いたしました。このあと何曲か演奏するので、それが終わったら向かいます」
「いや、今すぐだ」
「今すぐって!」
「陛下がお待ちになっている。農民ごときのために陛下をお待たせになるつもりか」
はぁ? 大公爵のくせに音楽を聴くときのルールも知らないの!? しかも農民『ごとき』って、本人たちの前では絶対言っちゃいけないだろーが!!
私は相手が大公爵であろうと、猫かぶりをやめることを決意した!
「横入りしておいて、子供でも守れるルールを……!」
「陛下のご命令だぞ? 逆らう気か?」
「農民であろうと陛下であろうと、客であることに変わりはないし! 最初に約束していた人が優先でしょうが!」
「なんだと、大公爵である私に大口をたたくのか!?」
ガシッ!
トリスタンに髪をつかまれてしまった。楽器を提げている以上、下手に動けない。
その時。
「おう、大公爵様がそうやって手を出すんだなぁ?」
さっき「お姉ちゃんのためならいくらでも待つ」と言った男が立ち上がり、手をポキポキと鳴らす。
「自分がいい身分だからって、お前の都合で俺たちとの約束を破らせるのか? やっぱり都の民はクズだな」
男は私をつかむトリスタンの指を、無理やり引き剥がしたのだ。農業で鍛えられた手の力に、毎日遊んで国王のご機嫌を伺っているような手が勝てるはずもない。
男に会釈をした私は、数歩下がってトリスタンと距離を取った。
「私はアンマジーケから来たから、ここがどれほど身分制が厳しいのかは、感覚では分からない。けどね、農民だからってばかにしたり、高い身分を利用して自分の願いを押し通そうっていうのは間違ってる! それはアンマジーケも一緒!」
私の中に、いつも楽器を吹く時とは違う感情が湧き上がってきた。
「そうだそうだ!」
「もっと言ってやれ!」
農民たちが野次馬となって、私の背中を押してくれる。
「おととい初めて会った時も、私が演奏している途中に話しかけてきたよね? そんな人、トリスタンが初めてだけど。しかも『平民』って強調して、明らかに私のことも見下してた。敬語も使わず」
私の言葉にザワつく農民。「お勉強していない私でも敬語使えるのに」と聞こえてきた。
ホントだよね、まったく……。
わざと咳払いをした私は、あえて使うのをやめていた敬語を使い始める。
「要件は伝え終わりましたよね? ルールも守れないクズ人間は、これだけ聴いて帰ってください」
畳みかけるように言葉をつむぐ私に、言い返せずずっとにらみつけているトリスタン。
その絞り出した言葉は、絶対言ってはいけない禁句だった。
「黙れ! 女のくせして!」
……ついに私の堪忍袋の緒が切れた。魔法でも使えたら吹っ飛ばしてやりたいところだけど、演奏しかできないし。
私はマウスピースをくわえた。
フツフツと湧き上がるいつもとは違う感情――『怒り』が頂点に達した時、私はそれを音に乗せて吹き始める。
ヒューーーーーーーーーーッ!!
私の荒々しい音で竜巻が起こったのだ。
隣にいる馬を上手に避けて、竜巻はトリスタンだけをさらっていく。
「うわぁぁぁぁ!! 助けろ、賤民ども!」
「「「なんだとぉ!?」」」
トリスタンの助けを呼ぶ声も、禁句のせいで台無しである。
「わざわざお偉い身分の方が、こんなところまで来てくれたお礼ってことで」
バキバキッ!
竜巻で真上に飛ばされたトリスタンは、村長の家の屋根に激突した。見事に全壊である。
「問題ない。農民ごときが直してくれるわい」
さっそく皮肉る村長。
「ところで、大公爵をこんな目にしてよかったのかい? さっき報酬がなんとかって言っていた気がするのだが……」
「あ……」
怒りにまかせて吹いた私は我に返った。
「やばいやばい、やらかしたぁぁぁぁ!! 国王からの報酬がぁぁぁぁ!!」
時すでに遅し。『癒し』以外に目覚めた能力は、初戦にしてとんでもないことを起こしてしまったのだった。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
俺と幼女とエクスカリバー
鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。
見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。
最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!?
しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!?
剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕
公爵令嬢は薬師を目指す~悪役令嬢ってなんですの?~【短編版】
ゆうの
ファンタジー
公爵令嬢、ミネルヴァ・メディシスは時折夢に見る。「治癒の神力を授かることができなかった落ちこぼれのミネルヴァ・メディシス」が、婚約者である第一王子殿下と恋に落ちた男爵令嬢に毒を盛り、断罪される夢を。
――しかし、夢から覚めたミネルヴァは、そのたびに、思うのだ。「医者の家系《メディシス》に生まれた自分がよりによって誰かに毒を盛るなんて真似をするはずがないのに」と。
これは、「治癒の神力」を授かれなかったミネルヴァが、それでもメディシスの人間たろうと努力した、その先の話。
※ 様子見で(一応)短編として投稿します。反響次第では長編化しようかと(「その後」を含めて書きたいエピソードは山ほどある)。
エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
ポリ 外丸
ファンタジー
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。
海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。
その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。
もう一度もらった命。
啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。
前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
悪役令嬢なのに下町にいます ~王子が婚約解消してくれません~
ミズメ
恋愛
【2023.5.31書籍発売】
転生先は、乙女ゲームの悪役令嬢でした——。
侯爵令嬢のベラトリクスは、わがまま放題、傍若無人な少女だった。
婚約者である第1王子が他の令嬢と親しげにしていることに激高して暴れた所、割った花瓶で足を滑らせて頭を打ち、意識を失ってしまった。
目を覚ましたベラトリクスの中には前世の記憶が混在していて--。
卒業パーティーでの婚約破棄&王都追放&実家の取り潰しという定番3点セットを回避するため、社交界から逃げた悪役令嬢は、王都の下町で、メンチカツに出会ったのだった。
○『モブなのに巻き込まれています』のスピンオフ作品ですが、単独でも読んでいただけます。
○転生悪役令嬢が婚約解消と断罪回避のために奮闘?しながら、下町食堂の美味しいものに夢中になったり、逆に婚約者に興味を持たれたりしてしまうお話。
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
元最強魔剣士に転生しちゃった。~仇を追って旅に出る~
飛燕 つばさ
ファンタジー
かつて大陸最強の魔剣士隊長と呼ばれたジンディオールは、裏切り者のフレイによって能力を奪われ、命を落とした。
しかし、彼の肉体は女神エルルの手によって蘇生された。そして、日本のサラリーマンだった風吹迅がその肉体に宿ったのである。
迅は、ジンディオールの名と意志を継ぎ、フレイへの復讐を誓う。
女神の加護で、彼は次々と驚異的な能力を手に入れる。剣術、異能、そして…。
彼は、大陸を揺るがす冒険に身を投じる。
果たして、ジンはフレイに辿り着けるのか?そして、彼の前に現れる数々の敵や仲間との出会いは、彼の運命をどう変えていくのか?魔剣士の復讐譚、ここに開幕!
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる