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第二王子サイラス・カイザード ⑥

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先日、数年ぶりにフォスティナと茶会をした。

ライアンから聞いた情報の真偽を確かめる為だった。

その時に、今まで私が知り得なかった事実を、初めて聞く事となった。




王族はどう足掻いても、その婚姻には政治が絡む。

だが、学園を卒業し、成人する迄は確定する事が出来ぬ為、伏せられていたらしい。

フォスティナは学園の入学前に事情を聞かされたが、他言無用であった為、言えなかったのだと……

私から茶会の招待状が届いた時に、話す許可を貰ったらしい。

あいつは昔から、父上や母上から可愛がられていたからな……王妃教育を施された理由も今なら分かる。




しかし……あの様な提案をフォスティナがしてくるとは驚いたが。

確かに、今の状態はとてもじゃないが良いとは言えない……

彼女を信じたいが、何処かで信じ切れていない私が居るのも事実。

自分に自信が無いというのもある……


「フッ……」

情けないな……本当にこれが私なのか。

フォスティナ曰く、これは強制力? と言うもので、避けられない事だったのだと言うが……

聞いても意味は教えてくれなかったな。




私は王族だ、その発言には責任が伴う。

だが、告白した後の彼女には……何がどうとは言えぬが、違和感が拭えない。

帝国も絡んでいる以上、我が国だけの問題ではない。




事情を知る者達で、もう少し話し合う必要がありそうだな―――――

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