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相澤 対 速水〈2〉意外な落とし穴
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《チッ、学年トップなら少しは偉そうにしたらどうなんだ…これじゃあ、復讐にもならないだろ?!一体、何の為に俺が学食まで来てると思ってるんだよ!》
ブツクサと文句を言い、イライラしてジリジリする。
この時、俺は「佐久間がターゲットになるもの」だと思っていた。いや、正確には「佐久間以外のターゲットなど有り得ない」と言った方が早いだろう。状況的に見ても、条件的に考えても、他の選択肢など思い浮かばない。
《フン、平和そうに昼飯食いやがって…このまま指咥えて見てろってのか?!冗談じゃない、俺は暇じゃないんだよ!》
既に、頭の中には「一連の計画」が成り立っている。早々に速水を退けたのも、佐久間に狙いを定めているのも、全ては計算あっての事だった。
《サッサと食べろ、時間が無い…何でもいいから早くしろよ!モタモタしてると速水が戻って来るじゃないか!》
通常ならば、慎重に相手の動向を探るところだが…無駄な焦りと苛立ちばかりが大きくなる。
《あぁ~、もうイライラする!これじゃあ、いつもと同じじゃないか?!大体、なんで俺が速水を気にしながら動かなきゃならないんだよ!》
《いや、でも…速水に気付かれたら面倒だからな。とにかく、佐久間の事だけはバレないようにしないと…ブツブツ…》
計算上では、速水の事などどうでも良いが…実際には、行動を共にしているだけに無視出来ないのが痛い所だ。
《うぅ~、鬱陶しい!そもそも、何でこんな事になったんだよ?!元はと言えば、Kの野郎がグダグダ言うから速水に絡まれる事になったんじゃないか!》
《フン、思い出すだけでもムカつく…俺だって好きで速水と行動してる訳じゃない!全部、Kの野郎が悪いんだろ!》
《チッ、あんなクソ野郎の事はどうでもいい!どうせ時間の問題だ…その為に、毎日我慢して速水と一緒に居るんじゃないか!》
《いや、だから…その速水が厄介なんだろ!?なんで…よりにもよって速水なんだよ?!》
《・・・・・》
《うああぁ~、考えるだけで嫌になる!どいつもこいつも自分勝手に好き放題しやがって…なんで俺がこんな目に遭わなきゃならないんだよ!!》
次々に降りかかる問題を順当に処理してきたはずが…意外な所で落とし穴にはまった気分だ。だが、ここまで来ると処理済み問題は考える事もしたくない。
《……クソッ、これ以上の厄介事は御免だ!こんな事はサッサと終わらせるに限る!大体、いつまでも速水なんかに付き合ってられるかよ!》
その結果、俺は「結論」を先急ぐ事となる…。
常に、自分に必要なものを選び取り無駄なものは排除する。それが俺のやり方であり「生き様」のようにもなっている。
今回の場合、佐久間を選択するのは「当然の結果」と言って良い。そもそも、ゲイの速水と正統派の佐久間を比較するだけ無駄な事だ。俺の復讐人生において必要なのは佐久間であり速水ではない。更に言うなら、Kの存在など煩わしさ以外の何ものでもない。
そして、何よりも重要なのは…相手が学年トップの「佐久間 剛」だという事だ。それだけでも結論的には充分だろう。
《この際、キッカケなんて何でも良い…あの男が佐久間なら決まりだ!他の野郎なんて比じゃないからな!》
置かれた状況が悪いのか…?比較対象が悪いのか…?それとも、偶然に居合わせた佐久間が悪いのか…?そんな事さえ分からないまま、俺は強引に突き進む。
ブツクサと文句を言い、イライラしてジリジリする。
この時、俺は「佐久間がターゲットになるもの」だと思っていた。いや、正確には「佐久間以外のターゲットなど有り得ない」と言った方が早いだろう。状況的に見ても、条件的に考えても、他の選択肢など思い浮かばない。
《フン、平和そうに昼飯食いやがって…このまま指咥えて見てろってのか?!冗談じゃない、俺は暇じゃないんだよ!》
既に、頭の中には「一連の計画」が成り立っている。早々に速水を退けたのも、佐久間に狙いを定めているのも、全ては計算あっての事だった。
《サッサと食べろ、時間が無い…何でもいいから早くしろよ!モタモタしてると速水が戻って来るじゃないか!》
通常ならば、慎重に相手の動向を探るところだが…無駄な焦りと苛立ちばかりが大きくなる。
《あぁ~、もうイライラする!これじゃあ、いつもと同じじゃないか?!大体、なんで俺が速水を気にしながら動かなきゃならないんだよ!》
《いや、でも…速水に気付かれたら面倒だからな。とにかく、佐久間の事だけはバレないようにしないと…ブツブツ…》
計算上では、速水の事などどうでも良いが…実際には、行動を共にしているだけに無視出来ないのが痛い所だ。
《うぅ~、鬱陶しい!そもそも、何でこんな事になったんだよ?!元はと言えば、Kの野郎がグダグダ言うから速水に絡まれる事になったんじゃないか!》
《フン、思い出すだけでもムカつく…俺だって好きで速水と行動してる訳じゃない!全部、Kの野郎が悪いんだろ!》
《チッ、あんなクソ野郎の事はどうでもいい!どうせ時間の問題だ…その為に、毎日我慢して速水と一緒に居るんじゃないか!》
《いや、だから…その速水が厄介なんだろ!?なんで…よりにもよって速水なんだよ?!》
《・・・・・》
《うああぁ~、考えるだけで嫌になる!どいつもこいつも自分勝手に好き放題しやがって…なんで俺がこんな目に遭わなきゃならないんだよ!!》
次々に降りかかる問題を順当に処理してきたはずが…意外な所で落とし穴にはまった気分だ。だが、ここまで来ると処理済み問題は考える事もしたくない。
《……クソッ、これ以上の厄介事は御免だ!こんな事はサッサと終わらせるに限る!大体、いつまでも速水なんかに付き合ってられるかよ!》
その結果、俺は「結論」を先急ぐ事となる…。
常に、自分に必要なものを選び取り無駄なものは排除する。それが俺のやり方であり「生き様」のようにもなっている。
今回の場合、佐久間を選択するのは「当然の結果」と言って良い。そもそも、ゲイの速水と正統派の佐久間を比較するだけ無駄な事だ。俺の復讐人生において必要なのは佐久間であり速水ではない。更に言うなら、Kの存在など煩わしさ以外の何ものでもない。
そして、何よりも重要なのは…相手が学年トップの「佐久間 剛」だという事だ。それだけでも結論的には充分だろう。
《この際、キッカケなんて何でも良い…あの男が佐久間なら決まりだ!他の野郎なんて比じゃないからな!》
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