ごめんなさい。俺の運命の恋人が超絶お怒りです。

しーぼっくす。

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 第105話:部屋

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 その後サリエリと子供たちのいる部屋から出た愛那たちは、リオルートの案内で城の中を歩き、最後に愛那に用意された部屋へとたどり着いた。
「マナはこの部屋を使ってくれ。何かあったらすぐに駆けつけられるように隣の部屋はライツが使うといい」
(!?)
「ありがとう兄さん。そうさせてもらいます」
(・・・・・・ほ、保護者だし、恋人のふりしてるし、一応私救世主だし、意識し過ぎは中止!)
 愛那は表情を固まらせたまま自分の中でそう納得させた後「ありがとうございます」と笑顔で礼を言う。
 扉が開かれ中に入ると広い部屋の中にソファにテーブル、ドレッサーに大きなベッドなどの家具が置かれてある。
 バルコニーにも出られるようになっている部屋だ。
(わ、景色がいい。ここは五階くらいの高さになるのかな?)
 愛那が室内からバルコニーへ視線を向けていると、リオルートが近づいて来て声を潜め「あのバルコニーはライツの部屋とも繋がってるから」と伝えてきた。
(!?)
「兄さん?」
 愛那の表情の変化に気づいたライツが声をかける。
 リオルートは微笑を浮かべ口を開く。
「それじゃあそろそろ私たちは失礼しよう。ライツはまだ話があるから私の部屋についてきてくれ。マナは食事の時間までこの部屋でくつろいでいてくれ」
「はい。ありがとうございます」
 そう答えた愛那にリオルートは笑顔を見せ、その後視線をナチェルへと向けた。
 すぐにナチェルが胸に手を当て「マナ様には私がお側に」と言うとリオルートが頷く。
「任せた。では、行こうか」
 部屋を出て行くリオルートたちを見送る愛那に、ライツが近づき顔を見合わせる。
「また後で、マナ」
「は、はい」
 優しく笑んだライツの手が愛那の頬を撫でてから去って行った。
(ライツ様! 今のは必要でしたでしょうか!?)
 触れられた頬を赤くしてフルフルと震えながら、そう愛那は心の中で叫んだ。


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