ごめんなさい。俺の運命の恋人が超絶お怒りです。

しーぼっくす。

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 第89話:いやだー!!

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「王家の血をずっと欲し続けて?」
 愛那はゾッとした。
「正確に言えば、王家の人間が持つ大きな魔力が欲しいのです。御三家の中で王家と縁を結ぶことが出来ていないのはバリンドル家のみ。当然そのことも不満に感じていることでしょう」
「なるほど」
 愛那が納得したようにうんうんと頷くと、ナチェルは小さく笑い「マナ様」と呼んで首を横へと振った。
「え?」
「駄目です。もっと危機感を持っていただかなくては。・・・・・・この話、マナ様にとって他人事じゃありませんから」
「えっ!?」
「まず、バリンドル家には現在18歳の令嬢がいます。名をマリエル・バリンドル。彼女のターゲットの相手はライツ様です」
「ええっ!?」
「そして、こちらの方が重大です。マナ様。マナ様は御自分がどういう存在なのかお忘れですか?」
「え? ええっ!? 私がどういう? ・・・・・・ッ!?」
 気づいた様子の愛那へナチェルがニッコリと微笑む。
「そうです。マナ様は初代国王ロベリル様と同じ、異世界から召喚された救世主様でいらっしゃいます。そのマナ様の魔力のことをライツ様は何とおっしゃってたんでしたか?」
「け、桁違いの大きさを持っていると・・・・・・」
(ええええ!? 私もそのバリンドル家に狙われるってこと? いやだー!!)


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