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 第74話:応援させていただきます。

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 愛那は固まった。
(恋。ライツ様に・・・・・・してます。してるみたいなんですけど、何でわかるの!? 私もさっき気づいたばかりなのに!!)
「わ、私、そんなにわかりやすいですか?」
 ナチェルにとって、頬を染めて問うそれが愛那の答えだ。
「やはり、そうですか」
 ナチェルが微笑む。
「だとしたら、神のご意向に逆らおうとするマナ様のお気持ちもわかります。運命の相手がライツ様ならよかったのにと、そうおっしゃってもいましたし、神様相手に喧嘩を売りたくもなりますよね」
「うっ」
 愛那が気まずい表情で顔を背ける。
(そういえば、神様に喧嘩売る宣言しちゃったんだった)
「そのマナ様の恋、私、微力ながら応援させていただきます」
「えっ!? いや、あの・・・・・・いいんですよ? 神様に喧嘩を売るなんて馬鹿をするのは私だけで」
「いいえ」と言ってナチェルは首を振る。
「マナ様のお力になりたい。我が儘を言っていいんだと、そう言ったのは私です。それに神は運命の相手を間違って伝えたのではないかと、正直、疑っています。マナ様の相手は、ライツ様こそ相応しい」
「ナチェルさん・・・・・・」
 ナチェルが右の掌を胸に当て、愛那へと深く頭を垂らす。
「私、ナチェル・ミューラは、マナ様の我が儘に最後までお付き合いすることをここに誓います」


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