ごめんなさい。俺の運命の恋人が超絶お怒りです。

しーぼっくす。

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 第50話:どちらが強いのか。

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「それより、ライツ。昨日お前が話していたことだが・・・・・・」
 レディルがライツに向かい、真剣な顔で問う。
「神託の相手が俺ではないと、証明できるのか?」
 国王と神官長の表情が怪訝なものになる。
「どういうことだ?」
「神託の相手・・・・・・つまり、この国で一番【強き者】の【運命の恋人】である。という、神託の【強き者】が、レディル王太子殿下ではないと?」
 三人の視線を受けてライツが口を開く。
「よく考えて下さい。俺とレディルのどちらが強いのか。決闘で答えを出したのは一年前。そしてこの一年、俺はほぼ毎日、魔物討伐に明け暮れていたんですよ? それに対しレディルは王太子となり、城の中で次期国王としての仕事と勉強に時間を取られ、鍛錬する時間も限られていた。違いますか?」
「確かにそうだが・・・・・・」
「証明しろというのであれば、また勝負してもいい。しかし、やるとしたら内密に。もし俺が勝った場合、黙っていない者も出て来るでしょうから」
(せっかくこの問題は、一年前に決着をつけたというのに)
「何度も言ってきましたが、俺は王となることを望んでいません。レディルこそ次期国王に相応しいと思っております。そして、レディルにはルーシェが必要だ」
「ライツ・・・・・・」
 レディルが感動した目でライツを見つめている。
(まったく・・・・・・)
 ライツは溜め息を吐きたい気分で遠い昔のことを思い出していた。


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