ごめんなさい。俺の運命の恋人が超絶お怒りです。

しーぼっくす。

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 第46話:少しだけでもいいから。

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 一人部屋に残された愛那は鏡の前に立ちドキドキしていた。
(私、変じゃないかな?)
 ナチェルに選んでいいと言われクローゼットの中から愛那が手に取ったのは、アイボリーホワイトのワンピースに藍色の刺繍が施されたものだった。
 キラキラした石の付いたものや、レース付きのものは避けて、比較的おとなしめのものを選んだ。
 このワンピースの丈の長さは膝下二十センチ。
 愛那が着ていた制服のスカートは膝上一〇センチ。
 透過の魔法を解いた時、足の露出具合にナチェルにも驚かれてしまったが、これならライツも目を背けることなく向き合ってくれるだろう。
(それと、名前・・・・・・。ライツ様、でいいよね? 名前を呼ぶ機会がなかったとはいえ、呼び方に悩んで無意識に避けてた。こっちはたくさんマナって呼んでもらっているのに・・・・・・)
 愛那は鏡に映る自分へと手を伸ばす。
(あの人に、少しだけでもいいから、可愛いって思われたいな・・・・・・)
 そこに扉が開かれる音。
 愛那がビクッと体を震わせた。
「マナ?」
 ライツが一人部屋へと入って来る。
 愛那が立っているすぐ横には衝立が置かれてあって、その姿は見えない。
(こ、これは・・・・・・。どうしたらいいんだろう? 衝立からジャーン! って、思い切って出て行けばいいの?)
「あっ、あのっ!」
 愛那はあわあわとなりながら、(それは無理!)と、とりあえず衝立の端を掴んだ。
 そして、そろそろと顔だけを出す。
 すると、扉の前に立つライツと目が合った。
 ライツがびっくりした目でこちらを見ている。
「あっ・・・・・・改めまして、里上愛那です。よろしく、お願いします。・・・・・・ライツ様?」
(ひゃああん! なんかすっごく恥ずかしいいぃ・・・・・・)


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