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第三十二章 親権編
第百六十八話 明らか
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「お前はお前が手なづけているそこにいる獣人の黒舟彰を従えて世話係からエマを誘拐するように仕向けたんです。」
「私は非戦闘員で誰かを手なづけるなんてことは…」
「できるんですよ。お前は魔法が使えるんです。マインドリンクと言って特定の対象を1人に限定してお前を主として絶対的な主従関係を結ばせる事ができるんです。」
「わ、私の記憶を読み取ったんですか!?黎様は他の舎弟の記憶は読み取らない方ではなかったんですか!?」
「読み取ってませんよ。俺が疑問を抱いたのは夜襲が起きるタイミングです。しばらく起きていなかった夜襲の事件がお前は一度屋敷の火災で意識を失った時街中で恐らく黒舟の仕業と思われる夜襲が起きたんです。そしてゲームで仮想世界にいる間にも…」
黎が電子端末の画面を菱沼に見せる。
それは今晩起きた夜襲の事件に関することであった。
「で、ですが!私は現実世界の10分しかゲームの世界にいなかった事になっているんです!そんな短時間意識がなかっただけで私が主人だとして、主人が居なくなったたった10分で夜襲の事件を起こしたというのですか!?」
「10分しかゲームの世界にいなかった事になっていると断言できるのはなぜですか?」
「それは紅葉さんが…おっしゃっていた…から…」
「何分経ったかぐらい本人に確認しなくても時計を見れば分かるんです。実際1度目のゲームを行ったお嬢と俺は自身で時計を確認し5分しか経っていないことに気づきました。しかし萌美の家のスィートルームにある時計を見れば3時間も経っていることかわかります。なのでお前が10分しかゲームの世界にいなかったと断言できるのはおかしいのです。」
「そ…それは…その…」
「どうして紅葉があの時10分しか経っていないと言ったかわかりますか?」
「…そ…そんな事…どうして私に聞くんですか…?」
「お前が答えられないのを分かっているからです。あの時10分しか経っていないと言われた時にお前は焦ったんです。10分と3時間では明らかに時間差がありすぎるのに何故そんな見え透いた嘘をつくのか疑問で、それはお前にもわからなかったんです。ただ紅葉が10分しか経っていないと言ったから今お前は俺の話の流れに従って10分しか経っていないと言わざるを得ませんでしたが理由を言えなかったんです。違いますか?」
「…や…」
「え?」
「やめてくださいっ♡そんなに私をいじめないでくださいっ♡なんかそのっ♡ドキドキしちゃいますっ♡でも…もっと…もっとしてほしいです…♡」
菱沼がなぜか両手を頬に当ててか顔を赤くして脚をモジモジさせている。
「黎…これは一体どう言うことよ…。」
「いえ…お嬢…これは別にその…」
「パシーーーンッッッ!!!ドカーーーンッッッ!!!」
お嬢に黎は顔を平手打ちされてふっ飛ばされ壁にぶち当たる。
「さっきから私には難しくてわからない言葉を使って晶ちゃんに言葉責めをしてたなんてっ!許さないわよっ!」
「…晶が黒舟を手なづけているんじゃないかって可能性がなんとなく予測できたのは晶が屋敷の火災で意識を失った時夜襲の事件のニュースをボクも見てたからね。」
「紅葉ちゃん!?あなたも黎の言葉責めを楽しんでいたの!?」
「ボクはまだ責められる対象じゃなかったよ。」
「え!?ちょっと!黎は紅葉ちゃん向けの言葉責めも用意してたの!?許せない!!ぜっっったいに許せない!!!黎っ!!起きなさい!!」
「バンバンバン!」
お嬢が黎のもとに行って黎を叩き起こす。
「…お…お嬢…。真実を…一刻も早く明らかにしないと…」
「聞いてあげるから話してみなさい!!」
黎は意識が朦朧としながらもなんとか立ち上がる。
「…わかりました…。紅葉はゲームの中を監視することができますからゲーム内で打ち解けた菱沼とエマの経緯から菱沼は現実世界に帰ってきた段階で黒舟にエマを探させそうなることを予測することができたのだと思います。しかし紅葉は黒舟が本当にエマを探し出せるのか色々疑問が多かったため様子を伺っていたのですが本当にエマが来たのでこの事実を南グループに伝えるためにあの時10分しか経っていないと嘘をついたのだと思います。あの発言が事実なら菱沼が意識を失った時間が10分しかなかったという都合の良い主張ができますからね。っていうか何を考えてるかわからない黒舟がそこで菱沼の隣で大人しくしてるのが何よりの証拠です…。」
「あっ…♡黎様…♡」
「黎。」
「…はい。」
「一緒にお部屋に来なさい。」
「はい。」
黎はお嬢の部屋に連れて行かれた。
「ちょっと!!なんで晶ちゃんあんな黎にデレデレしてたの!?あんなこと今までなかったわよね!?」
「…わかりません…。」
「…じゃあ服脱いでよ。」
お嬢が黎の服を脱がせる。
「さっきの続きして。」
「………。」
「…どうし…」
黎がお嬢の言葉を遮り唇で口をふさぐ。
「……ンっ♡」
「ドンッ!」
お嬢がベッドに押し倒される。
「…お嬢、まだまだいけますよね?」
「う…うん…♡」
次回 第六十九話 くノ一
「私は非戦闘員で誰かを手なづけるなんてことは…」
「できるんですよ。お前は魔法が使えるんです。マインドリンクと言って特定の対象を1人に限定してお前を主として絶対的な主従関係を結ばせる事ができるんです。」
「わ、私の記憶を読み取ったんですか!?黎様は他の舎弟の記憶は読み取らない方ではなかったんですか!?」
「読み取ってませんよ。俺が疑問を抱いたのは夜襲が起きるタイミングです。しばらく起きていなかった夜襲の事件がお前は一度屋敷の火災で意識を失った時街中で恐らく黒舟の仕業と思われる夜襲が起きたんです。そしてゲームで仮想世界にいる間にも…」
黎が電子端末の画面を菱沼に見せる。
それは今晩起きた夜襲の事件に関することであった。
「で、ですが!私は現実世界の10分しかゲームの世界にいなかった事になっているんです!そんな短時間意識がなかっただけで私が主人だとして、主人が居なくなったたった10分で夜襲の事件を起こしたというのですか!?」
「10分しかゲームの世界にいなかった事になっていると断言できるのはなぜですか?」
「それは紅葉さんが…おっしゃっていた…から…」
「何分経ったかぐらい本人に確認しなくても時計を見れば分かるんです。実際1度目のゲームを行ったお嬢と俺は自身で時計を確認し5分しか経っていないことに気づきました。しかし萌美の家のスィートルームにある時計を見れば3時間も経っていることかわかります。なのでお前が10分しかゲームの世界にいなかったと断言できるのはおかしいのです。」
「そ…それは…その…」
「どうして紅葉があの時10分しか経っていないと言ったかわかりますか?」
「…そ…そんな事…どうして私に聞くんですか…?」
「お前が答えられないのを分かっているからです。あの時10分しか経っていないと言われた時にお前は焦ったんです。10分と3時間では明らかに時間差がありすぎるのに何故そんな見え透いた嘘をつくのか疑問で、それはお前にもわからなかったんです。ただ紅葉が10分しか経っていないと言ったから今お前は俺の話の流れに従って10分しか経っていないと言わざるを得ませんでしたが理由を言えなかったんです。違いますか?」
「…や…」
「え?」
「やめてくださいっ♡そんなに私をいじめないでくださいっ♡なんかそのっ♡ドキドキしちゃいますっ♡でも…もっと…もっとしてほしいです…♡」
菱沼がなぜか両手を頬に当ててか顔を赤くして脚をモジモジさせている。
「黎…これは一体どう言うことよ…。」
「いえ…お嬢…これは別にその…」
「パシーーーンッッッ!!!ドカーーーンッッッ!!!」
お嬢に黎は顔を平手打ちされてふっ飛ばされ壁にぶち当たる。
「さっきから私には難しくてわからない言葉を使って晶ちゃんに言葉責めをしてたなんてっ!許さないわよっ!」
「…晶が黒舟を手なづけているんじゃないかって可能性がなんとなく予測できたのは晶が屋敷の火災で意識を失った時夜襲の事件のニュースをボクも見てたからね。」
「紅葉ちゃん!?あなたも黎の言葉責めを楽しんでいたの!?」
「ボクはまだ責められる対象じゃなかったよ。」
「え!?ちょっと!黎は紅葉ちゃん向けの言葉責めも用意してたの!?許せない!!ぜっっったいに許せない!!!黎っ!!起きなさい!!」
「バンバンバン!」
お嬢が黎のもとに行って黎を叩き起こす。
「…お…お嬢…。真実を…一刻も早く明らかにしないと…」
「聞いてあげるから話してみなさい!!」
黎は意識が朦朧としながらもなんとか立ち上がる。
「…わかりました…。紅葉はゲームの中を監視することができますからゲーム内で打ち解けた菱沼とエマの経緯から菱沼は現実世界に帰ってきた段階で黒舟にエマを探させそうなることを予測することができたのだと思います。しかし紅葉は黒舟が本当にエマを探し出せるのか色々疑問が多かったため様子を伺っていたのですが本当にエマが来たのでこの事実を南グループに伝えるためにあの時10分しか経っていないと嘘をついたのだと思います。あの発言が事実なら菱沼が意識を失った時間が10分しかなかったという都合の良い主張ができますからね。っていうか何を考えてるかわからない黒舟がそこで菱沼の隣で大人しくしてるのが何よりの証拠です…。」
「あっ…♡黎様…♡」
「黎。」
「…はい。」
「一緒にお部屋に来なさい。」
「はい。」
黎はお嬢の部屋に連れて行かれた。
「ちょっと!!なんで晶ちゃんあんな黎にデレデレしてたの!?あんなこと今までなかったわよね!?」
「…わかりません…。」
「…じゃあ服脱いでよ。」
お嬢が黎の服を脱がせる。
「さっきの続きして。」
「………。」
「…どうし…」
黎がお嬢の言葉を遮り唇で口をふさぐ。
「……ンっ♡」
「ドンッ!」
お嬢がベッドに押し倒される。
「…お嬢、まだまだいけますよね?」
「う…うん…♡」
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