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第三十二章 親権編
第百六十七話 仔羊
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「その前にお嬢…ちょっといいですか。」
「どうしたの?」
黎がお嬢に記憶で情報を供給する。
「………。」
「…!?…わかったわ………。」
「楓、それと紅葉も答えられる範囲でいいのですが、高柳グループの世話係の多賀結月と下田未来についての情報を教えていただけませんか。」
「実は…オレも紅葉も、世話係の者の姿を見たことがないんだ。」
「やっぱりそうでしたか。」
「やっぱりってどういうことでしょうか?」
「あの2人、ゲーム内のNPCの重要キャラとしては個性が薄かったので、恐らく紅葉が推測で創ったキャラなのではないかと思ったのです。」
「黎の言う通り。もちろんエマも本物を見たわけじゃないから成長させた姿を想像で創った。」
「ただし恐らく高柳遥輝がボスとしてグループを支配しているという事は高柳遥輝程の実力は持っていなくても後継者の世話係という立場を任されてる以上はかなりの戦闘力を持ち合わせており、しかも表向きにはまさに隠し子と言った感じで世間的に知られることのないように育てられていたのだと思います。しかし今はその2人の世話係の手元を離れたとなると恐らくその者達がこの場所を突き止めやって来るのも時間の問題かと思われます。」
「萌美が紅葉さんに造ってもらった防衛セキュリティも突破されてしまうのでしょうか~…。」
「それは何とも言えない。相手はダークホース、つまりどんな力を秘めているかわからないからね。でも何としてでも守り抜く。」
「ところで俺達が仮想世界にいた時間って、現実世界にいた時の時間でいうとどれぐらいだったんですか?」
「大体10分ぐらい。」
「………。」
「前回より大分多く時間を過ごしたのに現実世界ではそれしか変わらないんですね…。」
「ボクの技術も日に日に増してくから。」
「では、その10分の間に紅葉は食事をとりましたか?」
「え?とってないけど。」
「わかりました、ありがとうございます。俺はしばらく何も食べていないので萌美、少し冷蔵庫の中に俺が食べれるものがあるかどうか見てもいいですか?」
「はい~♡お好きにどうぞ~♡」
黎は台所の冷蔵庫に向かって一通り中身を確認する。
「やっぱり人気アイドルというだけあって食事にはかなり気を使ってますね。」
「いえいえ~♡それ程のことでもあります~♡」
「………。」
「それでは皆さん今日のところは一旦休みましょう。萌美、部屋を案内して頂いてもいいですか?」
「分かりました~♡では皆さんついてきてくださ~い♡」
萌美の後に一行が続く。
「ねぇ黎…さっきの話…本当なの…?」
「あくまで可能性の話です。」
「………。」
「とりあえず今日はゆっくり休みましょう。」
「じゃあエッチしよ♡」
「本当に好きですね。…まあ俺も人のこと言えませんけど。」
そして萌美にお嬢と黎が部屋を案内された。
「…なんか、人の家だとちょっと罪悪感…」
黎が喋ってる最中にお嬢が黎の唇にキスをした。
「もう♡何ヶ月ぶり?♡…キャッ!」
「ドンッ!」
お嬢がお姫様抱っこされて黎にベッドに寝かせられる。
「ちょっと…黎…♡」
「お嬢が先に始めたんですよ?もう後戻りできませんから。」
「ねぇ、私達もそろそろ赤ちゃんできないのかな?あんっ♡」
……………
「………。」
「ガブッガブッ。」
「カチッ!」
「!?」
「こんな時間にそんな所で何をしてるのかしら?晶ちゃん。」
「…お嬢様に…黎様…。」
「やっぱり楓の娘のエマがここに来るように仕向けたのは『迷える仔羊』の菱沼晶、お前だったんですね。」
「…お嬢様と黎様には何でもお見通しなんですね…。」
次回 第百六十八話 明らか
「どうしたの?」
黎がお嬢に記憶で情報を供給する。
「………。」
「…!?…わかったわ………。」
「楓、それと紅葉も答えられる範囲でいいのですが、高柳グループの世話係の多賀結月と下田未来についての情報を教えていただけませんか。」
「実は…オレも紅葉も、世話係の者の姿を見たことがないんだ。」
「やっぱりそうでしたか。」
「やっぱりってどういうことでしょうか?」
「あの2人、ゲーム内のNPCの重要キャラとしては個性が薄かったので、恐らく紅葉が推測で創ったキャラなのではないかと思ったのです。」
「黎の言う通り。もちろんエマも本物を見たわけじゃないから成長させた姿を想像で創った。」
「ただし恐らく高柳遥輝がボスとしてグループを支配しているという事は高柳遥輝程の実力は持っていなくても後継者の世話係という立場を任されてる以上はかなりの戦闘力を持ち合わせており、しかも表向きにはまさに隠し子と言った感じで世間的に知られることのないように育てられていたのだと思います。しかし今はその2人の世話係の手元を離れたとなると恐らくその者達がこの場所を突き止めやって来るのも時間の問題かと思われます。」
「萌美が紅葉さんに造ってもらった防衛セキュリティも突破されてしまうのでしょうか~…。」
「それは何とも言えない。相手はダークホース、つまりどんな力を秘めているかわからないからね。でも何としてでも守り抜く。」
「ところで俺達が仮想世界にいた時間って、現実世界にいた時の時間でいうとどれぐらいだったんですか?」
「大体10分ぐらい。」
「………。」
「前回より大分多く時間を過ごしたのに現実世界ではそれしか変わらないんですね…。」
「ボクの技術も日に日に増してくから。」
「では、その10分の間に紅葉は食事をとりましたか?」
「え?とってないけど。」
「わかりました、ありがとうございます。俺はしばらく何も食べていないので萌美、少し冷蔵庫の中に俺が食べれるものがあるかどうか見てもいいですか?」
「はい~♡お好きにどうぞ~♡」
黎は台所の冷蔵庫に向かって一通り中身を確認する。
「やっぱり人気アイドルというだけあって食事にはかなり気を使ってますね。」
「いえいえ~♡それ程のことでもあります~♡」
「………。」
「それでは皆さん今日のところは一旦休みましょう。萌美、部屋を案内して頂いてもいいですか?」
「分かりました~♡では皆さんついてきてくださ~い♡」
萌美の後に一行が続く。
「ねぇ黎…さっきの話…本当なの…?」
「あくまで可能性の話です。」
「………。」
「とりあえず今日はゆっくり休みましょう。」
「じゃあエッチしよ♡」
「本当に好きですね。…まあ俺も人のこと言えませんけど。」
そして萌美にお嬢と黎が部屋を案内された。
「…なんか、人の家だとちょっと罪悪感…」
黎が喋ってる最中にお嬢が黎の唇にキスをした。
「もう♡何ヶ月ぶり?♡…キャッ!」
「ドンッ!」
お嬢がお姫様抱っこされて黎にベッドに寝かせられる。
「ちょっと…黎…♡」
「お嬢が先に始めたんですよ?もう後戻りできませんから。」
「ねぇ、私達もそろそろ赤ちゃんできないのかな?あんっ♡」
……………
「………。」
「ガブッガブッ。」
「カチッ!」
「!?」
「こんな時間にそんな所で何をしてるのかしら?晶ちゃん。」
「…お嬢様に…黎様…。」
「やっぱり楓の娘のエマがここに来るように仕向けたのは『迷える仔羊』の菱沼晶、お前だったんですね。」
「…お嬢様と黎様には何でもお見通しなんですね…。」
次回 第百六十八話 明らか
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