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第二十五章 お詣り編
第百二十八話 再来
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「トントントン…」
朝の広間の屋敷で菱沼と萌美が談笑していると、玄関からノックの音が聞こえてくる。
「…?はい!どちら様でしょうか?」
菱沼が玄関越しから問いかける。
しかし玄関の先からは返事がない。
「誰だろう?」
萌美も疑問に思う。
「カチャッ」
菱沼が恐る恐る扉をゆっくり開ける。
「…!?」
菱沼が扉を開けた途端ある時の出来事が突然フラッシュバックし、顔が青ざめて腰を抜かしてしまう。
「晶ちゃん!?大丈夫!?どうしたの!?」
萌美が菱沼のもとに駆けつける。
「どうして…あなたが…ここに…。」
「…風の赴くままに…。」
「あなた!何者ですか!?萌美のライブ配信に出ていただきますよ!」
萌美が電子タブレットを取り出しライブ配信をする。
「皆さ~ん♡皆さまの天使…え…」
萌美が動画をまわすが映された映像に驚く。
「あなた…どうして萌美の動画に映らないの…。」
「…黎殿に用がある…。」
「黎様に…何の御用なのですか…?あなたは一体…」
「…萌美ちゃん…この人…天宮様だよ…。以前私が留守番してた時に…でも…亡くなったはずでは…」
「…失礼する…。」
天宮は2人の間を通り過ぎてお嬢の部屋へと向かっていく。
「待ってください!黎様はお嬢様とエッチしてるんです!邪魔してはいけません!」
「………」
それでも天宮は部屋へと向かっていく。
「…天宮様…一体どうして…。」
すると天宮がお嬢の部屋の前で立ち止まる。
「………」
「何してるんですか!!お引き取りください!」
萌美が天宮に催促するが天宮は黙ったまま立つ。
お嬢の部屋の中で、黎が部屋の前に誰かがいる気配を感じ、目を覚ます。
黎は服を着て帽子を被り、お嬢に布団をかける。
「………天宮…色々と気になる事はありますが…俺に用事ですか。」
黎が扉越しに声をかける。
「『巫女』様がお呼びだ。」
「…みこ…。」
「…黎…どうしたの…?」
お嬢が目を覚ます。
「来客です。巫女という者が俺に用事があるとのことです。」
「………みこ…?…女の子…?」
お嬢はいつの間にか布団から出て黎に抱きついていた。
「…お嬢…服を着ましょう…。」
「ねぇ、女の子?黎、答えなさい!」
「わ…わかりません…とりあえず服を…」
「むーーーっっっ!!!何よみこって!!」
お嬢は怒りながら服を着始めた。
「ぜっっったいに黎を狙ってるんだわそのみこって子!!これは女の勘よ!!」
お嬢が大声でブツブツ言いながら服を着てる。
「ほらっ!黎っ!準備できたわよっ!そのみこって子の顔を拝んで一生黎に近づけないようにしてやるんだから!!」
「…お嬢…怖いです…でも…」
「でも何よ!?」
「今日も可愛いですね。」
黎がお嬢の頭を撫でる。
「…そ…そんなことしても…機嫌は治らないわよっ…?」
そう言いながらお嬢は黎を抱きしめる。
「そういう所も好きです。」
「…もう♡…いつも唐突なんだから…♡」
お嬢が黎にキスをする。
そして黎は扉を開ける。
「お待たせしてすみません、天宮。」
「え!?天宮!?どうして!?なんで!?」
「…空気を読んでいた…。」
「…それはどっちの意味ですか…?」
「ねぇ黎っ!天宮って死んだんじゃなかったの!?私に嘘ついたの!?それとも…幽霊…?」
お嬢が黎の影に隠れながら震えている。
「いえ、俺は嘘をついていませんよ。それにこの天宮はお嬢が苦手な幽霊でもありません。」
「…ねぇ…幽霊ってやっぱりいるの…?」
お嬢が黎にすがりつきながら聞く。
「いませんよ。」
「ほんとに…?」
「ほんとです。」
「ほんとにほんとに…?」
「ほんとにほんとです。」
「ほんとにほんとにほんとに…?」
「ほんとにほんとにほんとです。」
「ほんとにほんとにほんとにほんとに…」
「…空気を読むべくままに…。」
次回 第百二十九話 迷子
朝の広間の屋敷で菱沼と萌美が談笑していると、玄関からノックの音が聞こえてくる。
「…?はい!どちら様でしょうか?」
菱沼が玄関越しから問いかける。
しかし玄関の先からは返事がない。
「誰だろう?」
萌美も疑問に思う。
「カチャッ」
菱沼が恐る恐る扉をゆっくり開ける。
「…!?」
菱沼が扉を開けた途端ある時の出来事が突然フラッシュバックし、顔が青ざめて腰を抜かしてしまう。
「晶ちゃん!?大丈夫!?どうしたの!?」
萌美が菱沼のもとに駆けつける。
「どうして…あなたが…ここに…。」
「…風の赴くままに…。」
「あなた!何者ですか!?萌美のライブ配信に出ていただきますよ!」
萌美が電子タブレットを取り出しライブ配信をする。
「皆さ~ん♡皆さまの天使…え…」
萌美が動画をまわすが映された映像に驚く。
「あなた…どうして萌美の動画に映らないの…。」
「…黎殿に用がある…。」
「黎様に…何の御用なのですか…?あなたは一体…」
「…萌美ちゃん…この人…天宮様だよ…。以前私が留守番してた時に…でも…亡くなったはずでは…」
「…失礼する…。」
天宮は2人の間を通り過ぎてお嬢の部屋へと向かっていく。
「待ってください!黎様はお嬢様とエッチしてるんです!邪魔してはいけません!」
「………」
それでも天宮は部屋へと向かっていく。
「…天宮様…一体どうして…。」
すると天宮がお嬢の部屋の前で立ち止まる。
「………」
「何してるんですか!!お引き取りください!」
萌美が天宮に催促するが天宮は黙ったまま立つ。
お嬢の部屋の中で、黎が部屋の前に誰かがいる気配を感じ、目を覚ます。
黎は服を着て帽子を被り、お嬢に布団をかける。
「………天宮…色々と気になる事はありますが…俺に用事ですか。」
黎が扉越しに声をかける。
「『巫女』様がお呼びだ。」
「…みこ…。」
「…黎…どうしたの…?」
お嬢が目を覚ます。
「来客です。巫女という者が俺に用事があるとのことです。」
「………みこ…?…女の子…?」
お嬢はいつの間にか布団から出て黎に抱きついていた。
「…お嬢…服を着ましょう…。」
「ねぇ、女の子?黎、答えなさい!」
「わ…わかりません…とりあえず服を…」
「むーーーっっっ!!!何よみこって!!」
お嬢は怒りながら服を着始めた。
「ぜっっったいに黎を狙ってるんだわそのみこって子!!これは女の勘よ!!」
お嬢が大声でブツブツ言いながら服を着てる。
「ほらっ!黎っ!準備できたわよっ!そのみこって子の顔を拝んで一生黎に近づけないようにしてやるんだから!!」
「…お嬢…怖いです…でも…」
「でも何よ!?」
「今日も可愛いですね。」
黎がお嬢の頭を撫でる。
「…そ…そんなことしても…機嫌は治らないわよっ…?」
そう言いながらお嬢は黎を抱きしめる。
「そういう所も好きです。」
「…もう♡…いつも唐突なんだから…♡」
お嬢が黎にキスをする。
そして黎は扉を開ける。
「お待たせしてすみません、天宮。」
「え!?天宮!?どうして!?なんで!?」
「…空気を読んでいた…。」
「…それはどっちの意味ですか…?」
「ねぇ黎っ!天宮って死んだんじゃなかったの!?私に嘘ついたの!?それとも…幽霊…?」
お嬢が黎の影に隠れながら震えている。
「いえ、俺は嘘をついていませんよ。それにこの天宮はお嬢が苦手な幽霊でもありません。」
「…ねぇ…幽霊ってやっぱりいるの…?」
お嬢が黎にすがりつきながら聞く。
「いませんよ。」
「ほんとに…?」
「ほんとです。」
「ほんとにほんとに…?」
「ほんとにほんとです。」
「ほんとにほんとにほんとに…?」
「ほんとにほんとにほんとです。」
「ほんとにほんとにほんとにほんとに…」
「…空気を読むべくままに…。」
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