【R18】世界線Ⅱ〜恋するお嬢とその舎弟達〜

第二十四章 獣人編

第百二十六話 夜襲

「全く！信じられないわ！とりあえずこれ皆で片付けるわよ！」

「は…はい！」

　そして4人で黒舟に床食い散らかされた床に残った残骸を処分した。

「黎っ！気分が変わっちゃった！やっぱり今日はエッチしよっ！」

　菱沼と萌美にももちろん聞こえていた。

「…お嬢…もう包み隠さずって感じですね…。」

「いいですね～♡楽しんできてください～♡」

　そしてお嬢は黎を連れて部屋へと戻る。

　そして黎はお嬢にいつも通りベッドへ連れて行かれ、座らされ、お嬢が隣に座る。

　そして黎がお嬢を見てあることに気づく。

「お嬢、上から3つ目のボタンが外れてしまっていて胸元が開いてしまっています。そのYシャツもかなり長いこと着ていてくたびれていますしそろそろ新調するのはどうでしょうか。」

「ちょっとっ…！全然気づかなかった…！…恥ずかしい…。」

　お嬢が胸を両手で隠す。

「明日辺りまた街へ出て買いに行きましょうか？」

「…そうね。また明日改めてお出かけすることにしましょう。でも今日はエッチしましょう♡」

「…全く…我慢のできないお嬢様ですね…。」

「…あんっ♡」

　そうしてこの日は1日お嬢と黎はいつもの通り性行為を行うこととなった。

　……………

「腹、減った。」

「キャーーーーッ！！」

　……………

　そして次の日お嬢と黎は約束のデートをすることになっており部屋を後にすると、

「あれ？もしかしてお嬢様達も街へ行かれるんですか？♡萌美達も今日はお洋服を買いに行くんですよ～♡」

　と言う萌美と菱沼がいた。

「おはようございます！お嬢様！黎様！」

「晶ちゃん、萌美ちゃん、おはよー。私達も丁度お洋服を買いに行く約束を黎としていたのよ。」

「そうなんですか～♡それでは萌美達と一緒に…」

「だめだよ萌美ちゃん！お2人の邪魔をしちゃ！」

　お嬢は何やら真剣な表情をしていた。

「確かに萌美ちゃんも晶ちゃんもファッションセンスが良いから色々女子力を磨く上で勉強にはなるわ…でもそうすると黎が私を差し置いて2人と仲良くする可能性も…」

　お嬢がブツブツ何か言っている。

　しかし黎には全て聞こえている。

「…お嬢、俺はお嬢を1人差し置くようなことはしないですよ。」

「…黎…ほんと…？」

「はい、もちろんです。」

　黎がお嬢を抱きしめる。

「きゃーっ♡晶ちゃんっ♡これもう王子様だよっ♡」

「…ほ…ほんとに凄い…。」

　そして4人は街へ出かけ、南グループのメンバーが洋服店で行きつけとしている店に向かうこととした。

『シェーハ』というブランド名で既製品のものからオーダーメイドまでやってくれる店があるのだ。

　そして洋服店に着いた。

「ライカちゃん！久しぶり！いつものお願い！」

「君達か。4人が同時に来るなんて珍しいな。」

「やっぱりお洋服はシェーハが可愛いよね♡」

「ライカさんのお洋服って種類も豊富でいつ来ても飽きないですよね！」

「そりゃどうも。」

　4人が洋服店の店内に入るとき店に入る直前で黎は店の近くの外の空気に違和感を抱いた。

「そういえば君達の舎弟の調査員が今店の近くで起きた昨日の夜襲について色々と調べてるみたいだな。」

　ライカが作業をしながら4人にそう告げる。

「夜襲！？一体何があったっていうの！？」

　先程店に入る直前の空気感といい、黎には思い当たる節があった。

「私と同じ獣人が夜の街で人を襲ってその人の持っている食材を食い散らかしたらしい。…それにしても今日はミシンの機嫌が悪いな…。」


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