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第二十二章 学園編
第百十六話 決意
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「そんな…黎が…他の女の子に取られちゃうか…あの男にやられちゃうかのどちらかなんて…そんなのどっちも嫌に決まってるじゃない…!!」
「時間はお嬢様を置き去りにしていくだけでございます。そのまま次の日になればまた黎様が高柳遥輝様に…」
「…わかったわ…。」
「…お嬢…?」
「…何日なの…?」
「そんなの永久に決まっております。」
「それは嫌っ!!」
「ではこのままゲームを続けて…」
「待って…!私は黎とはもう会えなくなっちゃうの?」
「そんなことはございませんよ。」
「………。」
「…お嬢…俺は大丈夫です。このままゲームを…」
「高柳遥輝を、消してちょうだい。」
「ウッフフフフッ!かしこまりました!」
八代が目を瞑って呪文を唱える。
そして暫くして、
「たった今より、NPC高柳遥輝様は消滅しました。契約成立でございます。」
と宣言された。
「…黎…晶ちゃんの家の鍵…持ってるわよね…?」
「…はい。」
黎はポケットから菱沼の家の鍵を取り出し、お嬢に渡した。
「…黎…また明日ね…。」
「…お嬢…はい…。また明日…。」
そう言ってお嬢と菱沼は保健室を後にして行った。
「ウッフフフフ…。久々に2人きりになれましたね。黎様。」
「………」
……………
「………」
「………」
お嬢と菱沼は帰宅中、一言も会話をすることはなかった。
そして次の日…
黎が誰もいない教室に入ってきた。
たった1日でもお嬢のいない夜を迎えるのがこんなに虚しいことだとは思わなかった。
「ガラガラガラ」
たった1人黎だけがいた教室の扉が開く音がした。
姿を現したのは、
お嬢だった。
「…黎…。」
「…お嬢…。」
2人は無意識のうちに近づきあって、そして抱きしめ合った。
「…黎っ…黎っ!」
お嬢は泣きながら黎の名前を呼び続ける。
「お嬢、やっぱり俺にはお嬢しか…」
「当たり前じゃないっ!黎は私がいないとだめなんだからっ!!」
そしてしばらく抱きしめ合った後に2人が向かった先…
それは保健室だった。
「失礼するわよ。」
「どうされましたか?お嬢様、黎様?」
「お嬢と俺はこれからずっと一緒にいます。」
「それはいたしかねます。昨日契約を…」
「いい?花梨ちゃん、私は南グループのお嬢なの。契約だかなんだか知らないけど私の言う事が絶対なの。今日から改めて黎は私と一緒にいるの。これは決定事項なのよ。それだけ伝えに来たわ。」
「そうでございますか…それではこちらも改めてNPC高柳遥輝様を…」
「そこまでだよ、花梨お姉様。」
「紅葉ちゃん!?」
「紅葉ちゃんじゃなくて紅葉先生ね。」
「NPC…ってことですよね?」
「NPC尚且つ自動電脳空間パトローラーだね。チートツールを発見し修正しセキュリティもかけたからもう高柳遥輝は出現しないよ。」
「左様でございますか…。ではワタクシももう時期…ということですね…。」
「うん、もうこの世界から消える。」
「ウッフフフフ…。それではお嬢様、黎様、また近いうちにお会いしましょう…。」
アイ・カリンがノイズの混ざった声でそう言いながら徐々に目の前から姿を消していく。
「ポンッ!」
そして、そこに新たな別の誰かが出現する。
「ぷはーっ!萌美、ずっと夜空の空間で宙に浮かんでて大変でした~♡でもなんか楽しかったです~♡」
白衣を着た萌美が現れた。
「萌美ちゃん!?」
「あれ?お怪我をされた方ですか?♡天使にお仕えする萌美のラブラブパワーで元気にして差し上げますよ~♡」
「…本来は萌美が保健室の先生だった訳ですか…。この学校大丈夫なんですかね…。」
そうして暫くすると登校してきた生徒達が次々と校内に入ってくる。
「お嬢、俺達も教室に…」
そう黎が言いかけた途端お嬢が黎にキスをする。
「黎…昨日しなかった分…今しよ?」
「…え…その…場所も時間も…」
「そこにベッドあるでしょ?」
「保健室のベッドじゃないですか…。」
「カーテンもあるし大丈夫よ。萌美ちゃん。ベッド1つ借りるわよ。」
「はいは~い♡ご自由にどうぞ~♡」
「…ガバガバじゃないですか…。」
そしてお嬢が黎をベッドまで引っ張ってカーテンを閉め、ベッドに黎を座らせその隣に座る。
「昨日…本当にさみしくて…我慢できなくて…」
「1人でしてしまったんですか?」
「…あんっ♡」
「…いけないお嬢様ですね…やっぱりもう濡れてるじゃありませんか…。」
「ドンッ!」
「キャッ!」
「俺ももう我慢できないんですよ、お嬢。」
「ちょ…あんっ♡…黎…♡…今日…激しい…♡…昨日…花梨ちゃんと…したんじゃ…ないの?あんっ♡」
「俺はお嬢でなくては満たされないんです。それに今その名前を口にしてはいけませんよ。」
「あんっ♡だめっ♡イっちゃうっ♡あんっっ!!」
「仮想世界でもイってしまうなんて、現実世界のお嬢は今どうなってるんでしょうか?ところでお嬢、ふと疑問に思ったのですが…」
「な…何…?黎…。」
「仮想世界なら中に出しても現実世界に影響はないのではないですか?」
黎が腰を動かし始める。
「えっ…♡あんっ♡嘘…黎…♡本気…?」
「これだけ現実味があれば楽しめるのではないのですか?」
「待って…黎っ…!」
「はい。」
「初めて中に出すのはやっぱり…仮想世界じゃなくて現実世界がいいな…。それに…」
「わかりました。ではこのまま続けますよ。」
「え…あっ♡うんっ♡」
「それにしてもお嬢、授業もう始まってますよね?教室戻らなくていいんですか?」
「黎の意地悪っ♡黎が離してくれないんじゃないっ♡あんっ♡」
「終わりにしてしまいますか?」
「いや…♡もっと…したい…♡」
「やっぱりしたいんじゃないですか。」
「もうっ♡」
そして結局2人は保健室で放課後まで性行為を続ける事となった。
「お嬢、もう下校時刻ですよ。」
「黎…♡ちゅーして♡」
「続きは家でもできますよ?」
「今したいの♡」
「我慢のできない方ですね。」
「………んっ♡私達…やっぱり離れ離れになれないわね♡」
次回 第百十七話 睡眠
「時間はお嬢様を置き去りにしていくだけでございます。そのまま次の日になればまた黎様が高柳遥輝様に…」
「…わかったわ…。」
「…お嬢…?」
「…何日なの…?」
「そんなの永久に決まっております。」
「それは嫌っ!!」
「ではこのままゲームを続けて…」
「待って…!私は黎とはもう会えなくなっちゃうの?」
「そんなことはございませんよ。」
「………。」
「…お嬢…俺は大丈夫です。このままゲームを…」
「高柳遥輝を、消してちょうだい。」
「ウッフフフフッ!かしこまりました!」
八代が目を瞑って呪文を唱える。
そして暫くして、
「たった今より、NPC高柳遥輝様は消滅しました。契約成立でございます。」
と宣言された。
「…黎…晶ちゃんの家の鍵…持ってるわよね…?」
「…はい。」
黎はポケットから菱沼の家の鍵を取り出し、お嬢に渡した。
「…黎…また明日ね…。」
「…お嬢…はい…。また明日…。」
そう言ってお嬢と菱沼は保健室を後にして行った。
「ウッフフフフ…。久々に2人きりになれましたね。黎様。」
「………」
……………
「………」
「………」
お嬢と菱沼は帰宅中、一言も会話をすることはなかった。
そして次の日…
黎が誰もいない教室に入ってきた。
たった1日でもお嬢のいない夜を迎えるのがこんなに虚しいことだとは思わなかった。
「ガラガラガラ」
たった1人黎だけがいた教室の扉が開く音がした。
姿を現したのは、
お嬢だった。
「…黎…。」
「…お嬢…。」
2人は無意識のうちに近づきあって、そして抱きしめ合った。
「…黎っ…黎っ!」
お嬢は泣きながら黎の名前を呼び続ける。
「お嬢、やっぱり俺にはお嬢しか…」
「当たり前じゃないっ!黎は私がいないとだめなんだからっ!!」
そしてしばらく抱きしめ合った後に2人が向かった先…
それは保健室だった。
「失礼するわよ。」
「どうされましたか?お嬢様、黎様?」
「お嬢と俺はこれからずっと一緒にいます。」
「それはいたしかねます。昨日契約を…」
「いい?花梨ちゃん、私は南グループのお嬢なの。契約だかなんだか知らないけど私の言う事が絶対なの。今日から改めて黎は私と一緒にいるの。これは決定事項なのよ。それだけ伝えに来たわ。」
「そうでございますか…それではこちらも改めてNPC高柳遥輝様を…」
「そこまでだよ、花梨お姉様。」
「紅葉ちゃん!?」
「紅葉ちゃんじゃなくて紅葉先生ね。」
「NPC…ってことですよね?」
「NPC尚且つ自動電脳空間パトローラーだね。チートツールを発見し修正しセキュリティもかけたからもう高柳遥輝は出現しないよ。」
「左様でございますか…。ではワタクシももう時期…ということですね…。」
「うん、もうこの世界から消える。」
「ウッフフフフ…。それではお嬢様、黎様、また近いうちにお会いしましょう…。」
アイ・カリンがノイズの混ざった声でそう言いながら徐々に目の前から姿を消していく。
「ポンッ!」
そして、そこに新たな別の誰かが出現する。
「ぷはーっ!萌美、ずっと夜空の空間で宙に浮かんでて大変でした~♡でもなんか楽しかったです~♡」
白衣を着た萌美が現れた。
「萌美ちゃん!?」
「あれ?お怪我をされた方ですか?♡天使にお仕えする萌美のラブラブパワーで元気にして差し上げますよ~♡」
「…本来は萌美が保健室の先生だった訳ですか…。この学校大丈夫なんですかね…。」
そうして暫くすると登校してきた生徒達が次々と校内に入ってくる。
「お嬢、俺達も教室に…」
そう黎が言いかけた途端お嬢が黎にキスをする。
「黎…昨日しなかった分…今しよ?」
「…え…その…場所も時間も…」
「そこにベッドあるでしょ?」
「保健室のベッドじゃないですか…。」
「カーテンもあるし大丈夫よ。萌美ちゃん。ベッド1つ借りるわよ。」
「はいは~い♡ご自由にどうぞ~♡」
「…ガバガバじゃないですか…。」
そしてお嬢が黎をベッドまで引っ張ってカーテンを閉め、ベッドに黎を座らせその隣に座る。
「昨日…本当にさみしくて…我慢できなくて…」
「1人でしてしまったんですか?」
「…あんっ♡」
「…いけないお嬢様ですね…やっぱりもう濡れてるじゃありませんか…。」
「ドンッ!」
「キャッ!」
「俺ももう我慢できないんですよ、お嬢。」
「ちょ…あんっ♡…黎…♡…今日…激しい…♡…昨日…花梨ちゃんと…したんじゃ…ないの?あんっ♡」
「俺はお嬢でなくては満たされないんです。それに今その名前を口にしてはいけませんよ。」
「あんっ♡だめっ♡イっちゃうっ♡あんっっ!!」
「仮想世界でもイってしまうなんて、現実世界のお嬢は今どうなってるんでしょうか?ところでお嬢、ふと疑問に思ったのですが…」
「な…何…?黎…。」
「仮想世界なら中に出しても現実世界に影響はないのではないですか?」
黎が腰を動かし始める。
「えっ…♡あんっ♡嘘…黎…♡本気…?」
「これだけ現実味があれば楽しめるのではないのですか?」
「待って…黎っ…!」
「はい。」
「初めて中に出すのはやっぱり…仮想世界じゃなくて現実世界がいいな…。それに…」
「わかりました。ではこのまま続けますよ。」
「え…あっ♡うんっ♡」
「それにしてもお嬢、授業もう始まってますよね?教室戻らなくていいんですか?」
「黎の意地悪っ♡黎が離してくれないんじゃないっ♡あんっ♡」
「終わりにしてしまいますか?」
「いや…♡もっと…したい…♡」
「やっぱりしたいんじゃないですか。」
「もうっ♡」
そして結局2人は保健室で放課後まで性行為を続ける事となった。
「お嬢、もう下校時刻ですよ。」
「黎…♡ちゅーして♡」
「続きは家でもできますよ?」
「今したいの♡」
「我慢のできない方ですね。」
「………んっ♡私達…やっぱり離れ離れになれないわね♡」
次回 第百十七話 睡眠
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