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第二十一章 依存症編
第百七話 離脱
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「も、萌美ちゃん!?」
「どうして…どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして!?」
「…お嬢、これが…」
「…くすり…くすりはどこ…?」
「萌美ちゃん!!」
「触らないでっ!!」
「キャッ!」
「ドンッ!」
お嬢が萌美に突き飛ばされる。
「水…水ちょうだい…くすり…くすりっ!!」
「相当錯乱しているな。」
「南病院に救急搬送の手配済みだよ。」
萌美はかなり興奮している。
「虫っ!?いやっ!!来ないでっ!!」
「萌美ちゃん!虫なんてどこにもいないわよ!」
「お嬢、萌美に幻虫が見えているようです。」
「いやっ!殺さないで…!やめてっっっ!!!」
萌美が耳を強く抑える。
「萌美…ちゃん…。」
「幻聴が聞こえるのでしょう。これも麻薬の離脱症状です。萌美はかなり効き目の強いものを使用されていたみたいですね。アイドル歌手でかなりの収入があることから多少高額な薬でも時期を早めたほうがもとが取れるとふんだのでしょう。」
萌美は興奮状態、菱沼は虚ろな表情で黙ったまましばらくお嬢達はその場で見守り、紅葉が呼んだ南病院からの救急搬送を待った。
やがて救急車が到着し、萌美は興奮状態で暴れながら救急スタッフにストレッチャーに拘束されて搬送された。
菱沼は終始虚ろな表情で別の救急車でほとんど動くことはなかったが念の為拘束された状態で搬送された。
お嬢と黎は萌美の乗る救急車に同乗していた。
萌美は病院に到着するまでも、した後も終始怒っては泣くことの繰り返しで常に興奮状態であった。
一方で楓と紅葉は菱沼の救急車に同乗し、菱沼は終始無言で大人しかったという。
そしてお嬢、黎、楓、紅葉は菱沼と萌美がしばらく入院することになった後、合流する。
「萌美ちゃん…あんな風になってしまうなんて…でも黎…いつかは…治るのよね…?」
「………。」
「………黎?」
「薬物依存症は完治しません。」
「…!?…そんな…それじゃあ…あの2人は…一生…」
お嬢が泣きながら膝から崩れ落ちる。
「脳が依存状態になった場合元の状態に戻ることはないので完治させるという考え方はしません。ただ、今の状態をどれだけ周囲の人が理解し、どれだけ本人が努力するかで、日常生活は送れるようになります。しかしそれは…」
「…っ!!」
突然お嬢が立ち上がってどこかへ行ってしまう。
「…お嬢!」
……………
お嬢が向かった先、それは…医療設備のある留置所であった。
「私よ。通しなさい。」
「お…お嬢様…どうしてこちらに…?」
「いいから通しなさい!!」
そしてお嬢は施設の中へ入っていった。
そして施設の菱沼と萌美を攫った5人の男のもとへゆく。
次回 第百八話 返還
「どうして…どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして!?」
「…お嬢、これが…」
「…くすり…くすりはどこ…?」
「萌美ちゃん!!」
「触らないでっ!!」
「キャッ!」
「ドンッ!」
お嬢が萌美に突き飛ばされる。
「水…水ちょうだい…くすり…くすりっ!!」
「相当錯乱しているな。」
「南病院に救急搬送の手配済みだよ。」
萌美はかなり興奮している。
「虫っ!?いやっ!!来ないでっ!!」
「萌美ちゃん!虫なんてどこにもいないわよ!」
「お嬢、萌美に幻虫が見えているようです。」
「いやっ!殺さないで…!やめてっっっ!!!」
萌美が耳を強く抑える。
「萌美…ちゃん…。」
「幻聴が聞こえるのでしょう。これも麻薬の離脱症状です。萌美はかなり効き目の強いものを使用されていたみたいですね。アイドル歌手でかなりの収入があることから多少高額な薬でも時期を早めたほうがもとが取れるとふんだのでしょう。」
萌美は興奮状態、菱沼は虚ろな表情で黙ったまましばらくお嬢達はその場で見守り、紅葉が呼んだ南病院からの救急搬送を待った。
やがて救急車が到着し、萌美は興奮状態で暴れながら救急スタッフにストレッチャーに拘束されて搬送された。
菱沼は終始虚ろな表情で別の救急車でほとんど動くことはなかったが念の為拘束された状態で搬送された。
お嬢と黎は萌美の乗る救急車に同乗していた。
萌美は病院に到着するまでも、した後も終始怒っては泣くことの繰り返しで常に興奮状態であった。
一方で楓と紅葉は菱沼の救急車に同乗し、菱沼は終始無言で大人しかったという。
そしてお嬢、黎、楓、紅葉は菱沼と萌美がしばらく入院することになった後、合流する。
「萌美ちゃん…あんな風になってしまうなんて…でも黎…いつかは…治るのよね…?」
「………。」
「………黎?」
「薬物依存症は完治しません。」
「…!?…そんな…それじゃあ…あの2人は…一生…」
お嬢が泣きながら膝から崩れ落ちる。
「脳が依存状態になった場合元の状態に戻ることはないので完治させるという考え方はしません。ただ、今の状態をどれだけ周囲の人が理解し、どれだけ本人が努力するかで、日常生活は送れるようになります。しかしそれは…」
「…っ!!」
突然お嬢が立ち上がってどこかへ行ってしまう。
「…お嬢!」
……………
お嬢が向かった先、それは…医療設備のある留置所であった。
「私よ。通しなさい。」
「お…お嬢様…どうしてこちらに…?」
「いいから通しなさい!!」
そしてお嬢は施設の中へ入っていった。
そして施設の菱沼と萌美を攫った5人の男のもとへゆく。
次回 第百八話 返還
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