107 / 183
第二十一章 依存症編
第百六話 疑似
しおりを挟む
その頃お嬢と黎はお嬢の部屋で抱き合っていた。
「…お嬢…菱沼と萌美がこんな時間にも関わらず帰ってきてないような気がします。それになにか助けを求めているような…。」
「…黎…こんな時に他の女の子の事考えちゃうの…?っていうか…どうしてそんな事わかるの…?」
「…勘です…」
「むーーーっ!!!」
お嬢が両頬を膨らませて怒っている。
「…でも、確かに2人がこんな時間に帰ってきてないなら心配ね…。どこに行ってしまったのかしら…。」
「…少し気が引けますが彼女たちの記憶を元に探してみましょうか。」
「…そうね。2人の安全が優先だものね。」
「………!?萌美がともとてつもない興奮状態に陥ってる状態で、菱沼からはいつになく虚無感が感じられます!どこにいるのか分かりません…これはまさか…。」
「…どういうこと…!?」
「恐らく彼女たちはどこかで誘拐されて『麻薬』の類を強制的に摂取させられてるのだと思います。」
「まやく?」
「裏社会などでよく出回っている特定の植物から採れる薬の類で、一時的な興奮状態を引き起こし、時間経過でその状態から離脱させることで高い依存性から摂取したくなる欲求を引き起こさせるものです。摂取する側はそれを手に入れるために高い金銭と引き換えに取引をしてしまうこともよくあります。」
「なによそれ!?晶ちゃんと萌美ちゃんはそんなもの摂取させられてるの!?」
「はい、そしてあくまでこれは可能性ですがあの2人は裏社会の人間に麻薬を取引させられ、尚且つ『風呂に沈められる』のだと思います。」
「お風呂に沈められるって、溺死させられちゃうの!?」
「いえ、俗語として女性が男性に性的なサービスをした仕事をさせ金銭を稼がせ、その取り分を裏社会の人間が何割か持ってゆき、その余り分を彼女たちに与えそのお金で麻薬を取引させるのだと思います。」
「…私の舎弟にそんなこと………ぜっっったいに許さないわ!!いくわよ!黎!!」
「はい、急ぎましょう。」
お嬢と黎が部屋を出るとそこには楓と紅葉がいた。
「今の話し、聞かせてもらったぞ。」
「敵の居場所もばっちり。」
「流石、仕事が早いですね。」
……………
「萌美~すっごく幸せ~♡」
「いい感じになってきたじゃねーか。そろそろ薬切らしてみるか。」
「ドンッ!!!」
突然部屋の扉が開く音がした。
「ちょっとあなた達。私の大事な舎弟を返してもらうわよ。」
「誰だお前ら!?見張りのやつらはどうした!?」
「見張りとはこいつらのことか?」
「ドサッドサッドサッ。」
楓がのびた男3人を投げる。
「2人にGPSつけててよかった。」
「お前達南グループの舎弟に手を出すことの意味わかってるんですか?」
男は背後から黎の声がするのが聞こえる。
「ひっ…!?」
「ザシュッッッ!!!」
「バタンッ!」
「致命傷は避けましたよ。」
「萌美ちゃん、帰るわよ。」
「あれ~?♡お嬢様~?♡どうしてここに~?♡」
「あなたを助けに来たのよ。あとは晶ちゃんね。」
「黎様~♡萌美とエッチしてくださぁい♡」
萌美が黎に近づき服を脱ぎ始める。
「ちょっとっ!!だめよっ!!萌美ちゃんっ!!黎から離れてっ!!」
萌美が黎に抱きつく。
「いやですぅ♡離れませんよぉ♡」
「ちょっとっ!!黎も抵抗しなさいよっ!!」
「お嬢、これが麻薬の恐ろしいところの一つですよ。興奮状態に陥ると理性がコントロールできなくなるのです。」
「そんなの関係ないわよっ!!萌美ちゃんっ!!だめったらだめっ!!」
お嬢が無理矢理萌美を黎から離そうとする。
「紅葉、オレ達は晶のところへ先に向かうぞ。」
「うん、これは長くなりそうだね。」
「黎様ぁ♡萌美はずっと黎様のことがだぁいすきでしたぁ♡萌美をお嫁さんにしてくださぁい♡」
「だめっ!!黎は私と結婚するのっ!!あなたは別の男を探しなさいっ!!」
……………
「ここだね。」
「乗り込むぞ。」
「ドカーンッ!」
「なんだお前らはっ!?」
「ザクッ!!」
男に楓の槍が貫かれる。
「お前に名乗る名などない。」
「スパッ!」
「バタンッ!」
楓が槍を引き抜き男が倒れる。
「晶、大丈夫?」
「………。」
菱沼は虚ろな表情をしており反応がないが、紅葉が手足の拘束を解く。
楓が晶を担いで部屋を後にする。
そして先程のお嬢達がいた部屋へと戻る。
「萌美ちゃんっ!!いい加減にしなさいっ!!」
「黎様ぁ♡萌美とお嬢様どちらかはっきり選んでくださ~い♡」
「お嬢です。」
「そんなぁ~♡」
「まだやってる…。」
「そんなの………萌美………」
「萌美ちゃん!!もう本当にいい加減にしないと…」
お嬢が萌美を叱りつけてる時だった。
「いやーーーッッッ!!!」
萌美が急に金切り声で叫びだす。
次回 第百七話 離脱
「…お嬢…菱沼と萌美がこんな時間にも関わらず帰ってきてないような気がします。それになにか助けを求めているような…。」
「…黎…こんな時に他の女の子の事考えちゃうの…?っていうか…どうしてそんな事わかるの…?」
「…勘です…」
「むーーーっ!!!」
お嬢が両頬を膨らませて怒っている。
「…でも、確かに2人がこんな時間に帰ってきてないなら心配ね…。どこに行ってしまったのかしら…。」
「…少し気が引けますが彼女たちの記憶を元に探してみましょうか。」
「…そうね。2人の安全が優先だものね。」
「………!?萌美がともとてつもない興奮状態に陥ってる状態で、菱沼からはいつになく虚無感が感じられます!どこにいるのか分かりません…これはまさか…。」
「…どういうこと…!?」
「恐らく彼女たちはどこかで誘拐されて『麻薬』の類を強制的に摂取させられてるのだと思います。」
「まやく?」
「裏社会などでよく出回っている特定の植物から採れる薬の類で、一時的な興奮状態を引き起こし、時間経過でその状態から離脱させることで高い依存性から摂取したくなる欲求を引き起こさせるものです。摂取する側はそれを手に入れるために高い金銭と引き換えに取引をしてしまうこともよくあります。」
「なによそれ!?晶ちゃんと萌美ちゃんはそんなもの摂取させられてるの!?」
「はい、そしてあくまでこれは可能性ですがあの2人は裏社会の人間に麻薬を取引させられ、尚且つ『風呂に沈められる』のだと思います。」
「お風呂に沈められるって、溺死させられちゃうの!?」
「いえ、俗語として女性が男性に性的なサービスをした仕事をさせ金銭を稼がせ、その取り分を裏社会の人間が何割か持ってゆき、その余り分を彼女たちに与えそのお金で麻薬を取引させるのだと思います。」
「…私の舎弟にそんなこと………ぜっっったいに許さないわ!!いくわよ!黎!!」
「はい、急ぎましょう。」
お嬢と黎が部屋を出るとそこには楓と紅葉がいた。
「今の話し、聞かせてもらったぞ。」
「敵の居場所もばっちり。」
「流石、仕事が早いですね。」
……………
「萌美~すっごく幸せ~♡」
「いい感じになってきたじゃねーか。そろそろ薬切らしてみるか。」
「ドンッ!!!」
突然部屋の扉が開く音がした。
「ちょっとあなた達。私の大事な舎弟を返してもらうわよ。」
「誰だお前ら!?見張りのやつらはどうした!?」
「見張りとはこいつらのことか?」
「ドサッドサッドサッ。」
楓がのびた男3人を投げる。
「2人にGPSつけててよかった。」
「お前達南グループの舎弟に手を出すことの意味わかってるんですか?」
男は背後から黎の声がするのが聞こえる。
「ひっ…!?」
「ザシュッッッ!!!」
「バタンッ!」
「致命傷は避けましたよ。」
「萌美ちゃん、帰るわよ。」
「あれ~?♡お嬢様~?♡どうしてここに~?♡」
「あなたを助けに来たのよ。あとは晶ちゃんね。」
「黎様~♡萌美とエッチしてくださぁい♡」
萌美が黎に近づき服を脱ぎ始める。
「ちょっとっ!!だめよっ!!萌美ちゃんっ!!黎から離れてっ!!」
萌美が黎に抱きつく。
「いやですぅ♡離れませんよぉ♡」
「ちょっとっ!!黎も抵抗しなさいよっ!!」
「お嬢、これが麻薬の恐ろしいところの一つですよ。興奮状態に陥ると理性がコントロールできなくなるのです。」
「そんなの関係ないわよっ!!萌美ちゃんっ!!だめったらだめっ!!」
お嬢が無理矢理萌美を黎から離そうとする。
「紅葉、オレ達は晶のところへ先に向かうぞ。」
「うん、これは長くなりそうだね。」
「黎様ぁ♡萌美はずっと黎様のことがだぁいすきでしたぁ♡萌美をお嫁さんにしてくださぁい♡」
「だめっ!!黎は私と結婚するのっ!!あなたは別の男を探しなさいっ!!」
……………
「ここだね。」
「乗り込むぞ。」
「ドカーンッ!」
「なんだお前らはっ!?」
「ザクッ!!」
男に楓の槍が貫かれる。
「お前に名乗る名などない。」
「スパッ!」
「バタンッ!」
楓が槍を引き抜き男が倒れる。
「晶、大丈夫?」
「………。」
菱沼は虚ろな表情をしており反応がないが、紅葉が手足の拘束を解く。
楓が晶を担いで部屋を後にする。
そして先程のお嬢達がいた部屋へと戻る。
「萌美ちゃんっ!!いい加減にしなさいっ!!」
「黎様ぁ♡萌美とお嬢様どちらかはっきり選んでくださ~い♡」
「お嬢です。」
「そんなぁ~♡」
「まだやってる…。」
「そんなの………萌美………」
「萌美ちゃん!!もう本当にいい加減にしないと…」
お嬢が萌美を叱りつけてる時だった。
「いやーーーッッッ!!!」
萌美が急に金切り声で叫びだす。
次回 第百七話 離脱
10
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
彼氏に別れを告げたらヤンデレ化した
Fio
恋愛
彼女が彼氏に別れを切り出すことでヤンデレ・メンヘラ化する短編ストーリー。様々な組み合わせで書いていく予定です。良ければ感想、お気に入り登録お願いします。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
マッサージ
えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。
背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。
僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる