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第十九章 切札編
第九十九話 虚像
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「ねぇ…黎…。」
お嬢は部屋に戻ってからずっと黎に抱きついている。
「どうしました?」
「私のことだけ好き?」
「お嬢のことだけが好きです。」
「じゃあ、昨晩の深夜0時頃、何してたか言える?」
「お嬢と性行為をしてました。」
「じゃあ、一昨日は?」
「お嬢と性行為をしてました。」
「じゃあ、その前と前と前と前と前と前と前と前と前は?」
「全部お嬢と性行為をしてました。」
「じゃあ、今日の深夜0時は?」
「未来のことはわかりませんよ?」
「他の女の子と…しちゃうの…?」
「しませんよ。」
「でも未来のことは分からないんでしょ?」
「お嬢。」
「なに?」
「可愛いですね。」
「なに…?♡急に…♡」
「思ったことを言っただけですよ。」
「他にも可愛い女の子いっぱい…」
「お嬢が一番可愛いです。」
「…私…黎に言わせてない…?」
「俺が嘘つくの嫌いなの知ってますよね?」
「うん、知ってる。」
「お嬢。」
「なに?」
「もしこの世に俺に化けた何かが存在したら、本物の俺を見極められますか?」
「当たり前じゃない。一瞬でわかるわよ。」
「愚問でしたね。」
「でもどうしたの?急に。」
「実は…」
……………
「それにしてもなんだったのでしょう…?高柳グループの3人が急に南グループに情報提供を求めてくるなんて…。」
「それだけオレ達のいたところのボスがやられることが珍しいという事だ。」
「でもDNA鑑定…なんで一致したんだろう…。」
「黎様がそこをたまたま通ったことがある場所で、その時落ちただけっていう可能性もありますよ~♡でもこれで黎様が白ってわかってよかったです♡因みに今日の萌美の下着の色は~…」
「萌美ちゃん!聞いてないから大丈夫!っていうかさっきからアイドル歌手として色々大丈夫!?」
「仕事とプライベートは別だから♡」
「バコンッ!!!」
4人が広間で話をしていると玄関から扉を開ける音がした。
「今日は客人が多…」
楓がそう言いかけた時だった。
「田本…黎…?」
紅葉が驚きながら呟いた。
「そうですよ?」
「バコッッッ!ドーーーンッッッ!!!」
「萌美ちゃん!!」
萌美が殴られて吹っ飛び気絶した。
「ドカンッッッ!!!」
紅葉が間髪入れず黎のような男に巨斧を振り下ろす。
「!?」
「晶!お嬢と黎を呼んでこい!」
「わかりまし…」
「バコッッッ!!!」
「ぐッ!!」
楓が狙われた菱沼を盾で庇う。
「楓様!?」
「ドカンッッッ!!!」
「ボク達に任せて急いで!」
「…はい!」
「大丈夫よ。」
「お…お嬢様!?」
「黎、部屋に入りなさい。」
「お嬢…どういう…ぐあっ!?」
「ドカーーーーーンッッッ」
楓が黎のような男にふっ飛ばされる。
「バコッッッ!!!ドーーーン!!」
紅葉も続けて殴られてふっ飛ばされる。
「コラッ黎ッ!早く入りなさい!!」
「お嬢…様…どうするおつもりで…。」
黎のような男がお嬢の指示に従って部屋に入っていく。
「ようやくお会いできましたね、俺。」
「お会いできて嬉しいです、俺。」
「知ってますか?俺、お嬢の命令は絶対なんですよ。」
「もちろん知ってますよ、俺。」
「今日のお嬢の命令は、この部屋から出てはいけないということです。」
「ええ、わかってます。つまり俺は今日1日部屋から出られないという事ですよね?」
黎は不気味な笑みを浮かべた。
次回 第百話 黒と赤
お嬢は部屋に戻ってからずっと黎に抱きついている。
「どうしました?」
「私のことだけ好き?」
「お嬢のことだけが好きです。」
「じゃあ、昨晩の深夜0時頃、何してたか言える?」
「お嬢と性行為をしてました。」
「じゃあ、一昨日は?」
「お嬢と性行為をしてました。」
「じゃあ、その前と前と前と前と前と前と前と前と前は?」
「全部お嬢と性行為をしてました。」
「じゃあ、今日の深夜0時は?」
「未来のことはわかりませんよ?」
「他の女の子と…しちゃうの…?」
「しませんよ。」
「でも未来のことは分からないんでしょ?」
「お嬢。」
「なに?」
「可愛いですね。」
「なに…?♡急に…♡」
「思ったことを言っただけですよ。」
「他にも可愛い女の子いっぱい…」
「お嬢が一番可愛いです。」
「…私…黎に言わせてない…?」
「俺が嘘つくの嫌いなの知ってますよね?」
「うん、知ってる。」
「お嬢。」
「なに?」
「もしこの世に俺に化けた何かが存在したら、本物の俺を見極められますか?」
「当たり前じゃない。一瞬でわかるわよ。」
「愚問でしたね。」
「でもどうしたの?急に。」
「実は…」
……………
「それにしてもなんだったのでしょう…?高柳グループの3人が急に南グループに情報提供を求めてくるなんて…。」
「それだけオレ達のいたところのボスがやられることが珍しいという事だ。」
「でもDNA鑑定…なんで一致したんだろう…。」
「黎様がそこをたまたま通ったことがある場所で、その時落ちただけっていう可能性もありますよ~♡でもこれで黎様が白ってわかってよかったです♡因みに今日の萌美の下着の色は~…」
「萌美ちゃん!聞いてないから大丈夫!っていうかさっきからアイドル歌手として色々大丈夫!?」
「仕事とプライベートは別だから♡」
「バコンッ!!!」
4人が広間で話をしていると玄関から扉を開ける音がした。
「今日は客人が多…」
楓がそう言いかけた時だった。
「田本…黎…?」
紅葉が驚きながら呟いた。
「そうですよ?」
「バコッッッ!ドーーーンッッッ!!!」
「萌美ちゃん!!」
萌美が殴られて吹っ飛び気絶した。
「ドカンッッッ!!!」
紅葉が間髪入れず黎のような男に巨斧を振り下ろす。
「!?」
「晶!お嬢と黎を呼んでこい!」
「わかりまし…」
「バコッッッ!!!」
「ぐッ!!」
楓が狙われた菱沼を盾で庇う。
「楓様!?」
「ドカンッッッ!!!」
「ボク達に任せて急いで!」
「…はい!」
「大丈夫よ。」
「お…お嬢様!?」
「黎、部屋に入りなさい。」
「お嬢…どういう…ぐあっ!?」
「ドカーーーーーンッッッ」
楓が黎のような男にふっ飛ばされる。
「バコッッッ!!!ドーーーン!!」
紅葉も続けて殴られてふっ飛ばされる。
「コラッ黎ッ!早く入りなさい!!」
「お嬢…様…どうするおつもりで…。」
黎のような男がお嬢の指示に従って部屋に入っていく。
「ようやくお会いできましたね、俺。」
「お会いできて嬉しいです、俺。」
「知ってますか?俺、お嬢の命令は絶対なんですよ。」
「もちろん知ってますよ、俺。」
「今日のお嬢の命令は、この部屋から出てはいけないということです。」
「ええ、わかってます。つまり俺は今日1日部屋から出られないという事ですよね?」
黎は不気味な笑みを浮かべた。
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