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第十八章 惑星編

第九話一話 夜空

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「…んっ♡…黎…好き♡…大好き…♡」

 黎が仰向けで寝ているとお嬢の声と体に何かが乗っかっている感覚で目を覚ます。

「…お嬢…また朝から我慢できなかったんですか?」

 黎が腰を揺らす。

「あんっ♡そんな…♡動いちゃ…♡またイっちゃう…♡」

「いけないですねお嬢、俺が寝ている間に何回イったんですか?昨日だって数え切れない程…」

「イクっ♡!」

 お嬢の体が痙攣して力が抜け黎の方に倒れて黎がそれを支える。

 そして黎が続けて腰を動かし続ける。

「ダメッ…♡今イったばかりでっ…♡体がっ…♡敏感っ…♡なのっ…♡」

「知っててやってるんですよ。」

「いじわるっ…♡でもっ…♡そんな黎もっ…♡好きっ…♡大好きっ…♡またイっちゃうっ…♡ねぇ、イく時チューして…?♡」

 黎が口でお嬢の唇にキスをする。

「………んっ♡んっっ♡」

 お嬢の体がまた痙攣して力が抜ける。

 またイってしまったようだ。

「はぁ…♡はぁ…♡黎とするの…♡気持ちいぃ…♡」

「俺もお嬢とするのは勿論気持ちいいですよ。」

「…ほんと…?♡…嬉しい♡」

 お嬢が黎にキスをする。

「…ねぇ…黎はイかないの…?」

「…子供できちゃいますよ…?」

「…私はいいよ…?…黎と結婚するんだもん。」

「…子育ては大変ですよ?」

「…黎とならやれるもん。」

「…俺もお嬢とならやれると思いますけどね。」

 2人は顔を見合わせて笑う。

「…名前は何にしよっか…。」

「…そうですね…。お嬢と俺の子供ですからじっくり考えましょう?」

 2人は抱き合う。

 一方、広間では…

「トントントン…」

 菱沼と萌美が広間で談笑していると、玄関から扉の叩く音がした。

「はい!どちら様でしょうか!?」

 菱沼が扉の内側から問いかける。

「俺だ。お嬢と黎に用事があって来た。」

「この声は、太陽様ですね!?今お呼びしますのでお待ち下さい!」

 菱沼はお嬢の部屋に向かう。

「あんっ♡黎っ♡すごく…♡いい…♡」

 部屋の奥からお嬢の喘ぎ声が聞こえる。

「だ…大丈夫でしょうか…。」

「トントントン…」

 菱沼が部屋を恐る恐るノックする。

「お嬢、誰か聞いてますよ?」

「あんっ♡黎っ♡わかってて…♡腰動かして…♡私にそうやって…♡またいじわるして…♡って………ちょっと♡まって…♡黎っ♡誰かいるって…♡ほんと…♡!?あんっ♡声…♡抑えられない…♡イっちゃう…♡あんっっ…♡」

 黎は誰かが喘ぎ声を聞いているにも関わらずお嬢をイかせる。

 お嬢は痙攣して力が抜けてしまったので、黎がお嬢に布団をかけてベッドで寝かせる。

 黎は服を着て帽子を被り、

「どうしました?」

 と扉を開ける。

「あ…あの…!ごめんなさい…!えっと…!太陽様が、お嬢様と黎様にご用事があるとの事でいらっしゃってます!そ、それでは、失礼いたします!!」

 菱沼が気まずそうに用件だけ伝えて慌てて部屋を後にした。

「太陽、ですか…。珍しい客人ですね。」

 黎はお嬢のもとにゆく。

「お嬢、続きはまた夜にしましょう。どうやらお客様が来たようですよ。」

 黎がベッドに腰をかける。

「…黎っ♡」

 お嬢が黎に抱きついてキスをした。

「…また、夜にしてね…♡約束ね♡」

「はい、約束です。」

 そしてお嬢も服を着て広間に出る。

「晶ちゃん、萌美ちゃん、おはよー。」

「お、おはようございます!お嬢様…!」

「おはようございますお嬢様♡今日もお2人は仲が良いですね♡もしかして昨晩は…」

「そ!そんなことよりお嬢様!黎様!太陽様がお待ちです!さぁさぁどうぞどうぞ!!」

 菱沼がお嬢と黎を玄関へ誘導する。

「菱沼やけにたどたどし…」

「そんなことはございません!全くございません!」

 そして黎が扉を開ける。

「太陽?珍しいわね…?」

「ああ、お前らに見せたいものがあってな。ちょっといいか?」

「はい。行きましょうか、お嬢。」

「ええ。」

 そして太陽に案内された場所、それは日のいずる砦の少し外れた所にあるドーム状の建物であった。

「これは…何かしら?」

「プラネタリウムだ。」

「ぷらねた…りうむ…?」

「プラネタリウムっていうのは夜空を再現したものを映像機で丸天井に映し出して見せる装置ですよね。」

「ああ、だがこのプラネタリウムは普通のものではない。」

「どういうことですか?」

「お前らに『旅』をしてもらいたくてな。」

「旅?黎と旅行ができるの?」

「ざっくり言えばそんな感じだ。だがロマンチックな旅行という事で済めばよいが旅というのは本来行ったことのない場所へ行くこと、つまり未知の世界を知ることだ。故に危険もともなう事もある。」

「なんだかよくわからないけど、黎と一緒なら、私はどこへでも行けるわよ。」

「俺もどこへ行くにしてもお嬢をお守りします。」

「そうか。なら中へ案内しよう。因みに今日来ているのはお前ら2人だけだ。」

 そう言ってお嬢と黎は中へ案内された。

 通路を抜けた先は先程外側から見たドーム状をまさに内側から大きな球形を描くような形をした天井になっていた。

 そして上を見上げやすくなって傾斜している椅子が何台も並んでいる。

「座る場所はどこでもいい。天井が見えるように座り次第旅が始まるぞ。」

 そう言われてお嬢と黎が腰をかける。

 暫くすると辺りが暗くなる。

「え…?黎…?いる…?」

 お嬢が手探りで隣に座る黎を確認する。

「大丈夫です。いますよ。」

 黎がお嬢の左手を握る。

「…離さないでね…。」

「ええ、わかってますよ。」

 そして天井は夜空のような映像が映し出された。

「…綺麗ね…。」

「…お嬢…もう夜になってしまいましたね…。」

「…え?…あんっ♡」

 お嬢が腿に黎の手が触れられるのを感じる。

「どうしました?夜になったらするって約束でしたよね?」

「これは…♡…あんっ…♡…違う…でしょ♡…あんっ♡」

「大丈夫ですよ。俺達2人しかいませんから…っていうのは冗談ですよ。人生で初めてなんですし少し堪能してみましょう。旅というのも気になりま…」

「…もうっ♡…黎のせいでちょっと…♡」

「え?まさかしたくなってしまったんですか?」

「…1回だけ…♡…お願い…♡」

「…全くこんな時にまで…。わかりましたよ。」

「…あんっ♡…気持ちい…♡もう…イっちゃう♡」

「どうしてまだ何もしてないのにこんなに濡れてしまうんですか、しかも…」

「イクっ…♡」

「外出先でまでまさかこんなことになるなんて思いませんでしたよ…。」

 お嬢は力が抜けて痙攣してしまった。

 すると突然天井の夜空が近づいてくるのが分かる。

「…?まさか…。」

 そして映像は映像ではなくなり2人は夜空の世界へと入り宙を舞う。

「お嬢、様子が変です。これが彼の言っていた旅なのでしょうか?」

「…黎…♡…大好き…♡」

 お嬢が宙の中で黎の体を抱きしめてキスをしてきた。

 すると2人は突然辺りは荒廃したような何も無い外の世界へとたどり着いた。


 次回 第九十二話 旅
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