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第十六章 真髄編
第八十五話 明晰夢
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黎は遥輝の動きは分かるが速さについて行けないことを自覚している。
あの江戸村より速いのだから。
「こないの?じゃあこっちからいくよ?」
「バコッッッ!!!バーーーーンッッッ!!!」
「黎っっ…!!」
あまりのスピードに黎が追いつけず顔を殴られ壁に叩きつけられる。
「カハッッッ…!」
黎は吐血する。
「ドカッッッ!!!」
間髪入れず遥輝が黎に蹴りを入れる。
「お願いっ!!!もう止めてっ!!!」
「…おじょ…う。」
「黎っ!!!」
「夢…です…。」
「…え…夢…?」
「グシャッッッ!!!」
黎は遥輝に顔を殴られそのまま気絶してしまった。
「それじゃあさっきの場所で待ってるね。香歩。」
遥輝が黎を担いでどこかにいく。
「…夢…夢…!?夢なのっ!?お願いっ!!覚めてっ!!早くっ!!!」
お嬢は黎から夢と聞いて自分が今見ているのは夢だと考えるようになった。
しかし悪夢のようなこの状況から何も変わることはなくお嬢は焦る。
「…本当に…?…本当に夢なの…?…夢なら覚めてよっ!!早く覚めてっ!!!」
それでも状況が変わらずお嬢の焦燥感がさらに増していく。
そしてお嬢は先に見た夢を思い出して病院を後にし、遥輝が行ったと思われる先へ向かう。
「…どうしてっ!?どうして覚めないのっ!?」
お嬢は焦りを感じながら遥輝の王室にたどり着く。
そして地下室への階段を下る。
そして黎が両手を鎖で繋がれ磔にされた部屋にたどり着く。
「よく覚えていたね香歩。」
「ねぇ黎…これは夢…なのよね?」
「お…じょう…。」
「それじゃあもう一回やるよ。公開処刑。」
「…いや…。」
「グシャッッッ!!!」
「夢なのよね…?でも夢でも嫌よっ…!」
「グシャッッッ!!!」
「止めて…!!」
「グシャッッッ!!!」
「お…じ…ょ…う…」
「グシャッッッ!!!」
「いま…まで…」
「グシャッッッ!!!」
「あ…り…がと…うござ…いまし…」
「いやあああああああああああああ!!!」
……………
「…じょ…う…。お嬢…。お嬢!」
「…黎…?」
「お嬢、大丈夫ですか?すごくうなされて…」
「さっきと…同じ…。」
「…なるほど。」
「…え?」
「お嬢の夢はどうやら、俺が死ぬまで覚めないみたいですね。これは術式です。」
「…術式…一体誰がそんな事を…!?」
「心当たりがあります。少々気が引けますが…彼らの記憶を読ませて頂きましょう…。」
「彼らって…。」
「…やはりそうでしたか。お嬢、敵はかなり近くにいますよ。」
次回 第八十六話 目覚め
あの江戸村より速いのだから。
「こないの?じゃあこっちからいくよ?」
「バコッッッ!!!バーーーーンッッッ!!!」
「黎っっ…!!」
あまりのスピードに黎が追いつけず顔を殴られ壁に叩きつけられる。
「カハッッッ…!」
黎は吐血する。
「ドカッッッ!!!」
間髪入れず遥輝が黎に蹴りを入れる。
「お願いっ!!!もう止めてっ!!!」
「…おじょ…う。」
「黎っ!!!」
「夢…です…。」
「…え…夢…?」
「グシャッッッ!!!」
黎は遥輝に顔を殴られそのまま気絶してしまった。
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遥輝が黎を担いでどこかにいく。
「…夢…夢…!?夢なのっ!?お願いっ!!覚めてっ!!早くっ!!!」
お嬢は黎から夢と聞いて自分が今見ているのは夢だと考えるようになった。
しかし悪夢のようなこの状況から何も変わることはなくお嬢は焦る。
「…本当に…?…本当に夢なの…?…夢なら覚めてよっ!!早く覚めてっ!!!」
それでも状況が変わらずお嬢の焦燥感がさらに増していく。
そしてお嬢は先に見た夢を思い出して病院を後にし、遥輝が行ったと思われる先へ向かう。
「…どうしてっ!?どうして覚めないのっ!?」
お嬢は焦りを感じながら遥輝の王室にたどり着く。
そして地下室への階段を下る。
そして黎が両手を鎖で繋がれ磔にされた部屋にたどり着く。
「よく覚えていたね香歩。」
「ねぇ黎…これは夢…なのよね?」
「お…じょう…。」
「それじゃあもう一回やるよ。公開処刑。」
「…いや…。」
「グシャッッッ!!!」
「夢なのよね…?でも夢でも嫌よっ…!」
「グシャッッッ!!!」
「止めて…!!」
「グシャッッッ!!!」
「お…じ…ょ…う…」
「グシャッッッ!!!」
「いま…まで…」
「グシャッッッ!!!」
「あ…り…がと…うござ…いまし…」
「いやあああああああああああああ!!!」
……………
「…じょ…う…。お嬢…。お嬢!」
「…黎…?」
「お嬢、大丈夫ですか?すごくうなされて…」
「さっきと…同じ…。」
「…なるほど。」
「…え?」
「お嬢の夢はどうやら、俺が死ぬまで覚めないみたいですね。これは術式です。」
「…術式…一体誰がそんな事を…!?」
「心当たりがあります。少々気が引けますが…彼らの記憶を読ませて頂きましょう…。」
「彼らって…。」
「…やはりそうでしたか。お嬢、敵はかなり近くにいますよ。」
次回 第八十六話 目覚め
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