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第十五章 大会編

第七十九話 支配

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「南グループを高柳グループの傘下に、ってい話は一度置いといてさ。折角大会開いてるんだし、続けようよ。」

「な…なにを…。」

「大会だよ。次の大会の内容は俺が決めていい?」

 遥輝がお嬢の腕を離して菱沼のもとへ歩み寄る。

「ちょっと…!あなた…!晶ちゃんに何を…!」

 菱沼は強く目を瞑る。

「マイク貸して?」

「は…はい…。」

 そして菱沼から遥輝がマイクを受け取り舞台の表に立って言う。

「みんな、次の大会の内容は殺し合いだよ。」

 それを聞いた瞬間参加者が一斉にパニックになって散り散りになっていった。

「ルールは簡単。最後まで生き残った1人が勝…」

「チャキィン!」

「ゴオオオオオン!!!!!」

 遥輝のマイクを握っている右腕が出血して遥輝がマイクを落とした。

「確かに簡単でございますのね。その殺気、あなたも参加者ですのよね?その首、頂きますのよ。」

 江戸村が遥輝の目の前に現れる。

「チャキィン!」

「ヒュッ!」

 遥輝は江戸村の居合をかわした。

「咲の居合をかわすなんて…。」

「なかなかやりますのね。では始めますのよ。」

「チャキィン!」

「ヒュンッ!」

「…!?また…!?」

「12。」

「チャキィン!」

「ヒュンッ!」

「なるほどね。君が楓がやられた江戸村咲。確かにS級舎弟だね、でも…」

「バコッッッ!!!」

「咲ッッッ!!!」

 咲の目に見えない速さに遥輝が追いつき咲が顔を殴られてしまった。

 そのまま咲は倒れ気絶してしまった。

「君、相手の攻撃全部避けるから殴られ慣れてないんじゃない?」

 気絶した咲の顔を遥輝が殴ろうとする。

「パシッ!ドカーーーーーンッッッ!」

 遥輝が何者かに腕を掴まれ投げられる。

「テメェこんなヤツと戯れるのが趣味なのか?」

「あなたは…!」

「そう!俺様は…」

「誰だったかしら…」

「ズザアアアアアア…」

 長身の男はずっこけて立ち上がった。

「リソスだゴル…」

「ドカッッッ!!!バコーーーーーン!!!」

 リソスが遥輝に飛び蹴りを入れられてふっ飛ばされた。

 リソスは直ぐに立ち上がる。

「上等だゴルァ!!かかってこいやーーッッ!!ブルァァァァァ!!」

「バコッッッ!」

 リソスがまた遥輝に殴られるが、

「オルァッッッ!」

「バコンッッッ!!!」

 と遥輝の顔にカウンターを当てる。

「グアアアアアアッッッ!!!」

 悲鳴を上げたのはリソスの方だった。

「バコッッッ!」

 遥輝にリソスが殴られふっ飛ばされる。

 リソスはふっ飛ばされてもなんとか立ち上がる。

「ガハッッ……!!クソッッッ!化け物かッ!?」

 リソスは手段を選んでいられなくなる。

「ギャアアアアアオオオオオオン!!!!」

 リソスが竜化した。

「バコーーーーーンッッッ!!!」

 近づいてくる遥輝にリソスが右の前足で蹴りを入れる。

「フンッ!これで…」

 しかし状況は何一つ変わらなかった。

 遥輝がリソスの前足を片手で受け止めていたのだ。

「…なっ…!?」

「バキッッッ!!!」

「グアアアッッッ!!!」

 リソスの前足の爪が遥輝に握られて砕けた。

「ヒュンッ!ドカーーーーーン!!!」

 遥輝はリソスの顎に飛び膝蹴りを入れる。

「バコーーーーーン!!!」

 リソスの頭に遥輝が右肘を落とす。

 リソスが倒れて竜化が解除され人間の状態になる。

「君は見た目通り普通の人よりは頑丈だね。」

 遥輝はリソスに歩み寄る。

 リソスの髪を掴んで仰向けにして馬乗りになる。

「グシャッッッ!!!!!グシャッッッ!!!!!グシャッッッ!!!!!グシャッッッ!!!!!グシャッッッ!!!!!グシャッッッ!!!!!グシャッッッ!!!!!グシャッッッ!!!!!」

 リソスは完全に気絶している。

「もう止めてーーーーーッッッ!!!!!」


 次回 第八十話 全滅
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