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第十四章 偶像編
第七十五話 生産
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「女の子には正直手をあげたくないからかなり手加減してあげたわ。黎なら今のを1000発は軽く耐えられるわね。」
萌美は一瞬意識が飛んで倒れそうになった。
そしてお嬢が萌美の肩を両手で掴んで、
「あなた!!なんでこんな事してるの!!アイドル歌手頑張ってるんじゃなかったの!?皆に元気を与えたいんじゃなかったの!?なんで人を傷つけるようなことするのよ!?」
と萌美に訴えかけた。
「…何も…知らないくせに…。」
「…え…?」
萌美が鋭くお嬢を睨みつける。
「あなたなんかに、萌美の何が分かるっていうの!?」
萌美がお嬢に向かって叫んだ。
「日々の美貌を維持するための過酷なトレーニングと食事制限による美容メンテナンス、それらを土台にしたファンの期待に応えなくてはいけないという見えない圧力、どれだけ努力しても鳴り止まない誹謗中傷、陰湿なストーカー、脅迫メッセージ、挙げ句の果てにはカルトの偶像崇拝…もう…耐えられないのよ…。」
萌美は涙を流して震えていた。
「だから言ったであろう、お嬢。その者は世界一可愛そうなヤツだと。」
楓が突然姿を現した。
「楓ちゃん…。」
「先も言った通りアイドル活動とは当の本人にとっては大変なものなのだ。知名度が上がれば上がる程それだけ虎視眈々と顔に泥を塗るような出来事をあら探しされては少しでも小さな過ちを犯せばすぐに槍玉にあげられる。そうやって人気のある者を妬む心理的な劣等感から自尊心を保つために自分の近くの立場に引き摺り下ろそうとする者がいるのだ。」
「…アイドル…。」
お嬢は考え込む。
そしてお嬢は萌美を抱きしめて、
「もうおわりよ。」
と言う。
「…え…?」
「あなたの苦しみや痛みや悲しみはもうおわりよ。あなた、南グループの事務所のもとで活動しなさい。」
「南グループの…事務所…。」
するとそこに黎が姿を現す。
「お嬢…南グループにアイドルをプロデュースする事務所なんてありませ…」
「創りなさい。」
「はい、わかりました。菱沼、出来そうですか?」
「はい!南グループのメンバーなら十分実現可能かと思います!誹謗中傷もストーカーも脅迫も全てなくなるかと思います!」
「…え…そんなことって…。」
「南グループに不可能なことなんてないのよ。」
「………」
萌美は黙ったまま考え事をしている。
「…皆さんありがとうございます。そして今回は多大なご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ありませんでした。もし皆さんが許して頂けるのであれば萌美をぜひ南グループ事務所に所属させてください。ただ…」
「ただ?」
「やはりアイドルとして向き合わなければならないこと、どれだけ過酷で理不尽な事があっても立ち向かわなければならない、これは萌美自身で解決したいです。誹謗中傷もストーカーも脅迫も、アイドルだからこそ背負う宿命、これは萌美自身で向き合わせてください。まだ…戦い続けたいです。」
「…わかったわ。私達は最低限の場を用意だけしてあげるわよ。それと、何でも1人で無茶はしないこと。あなたはもう立派な…」
「お嬢…流石にそれは…」
「萌美を南グループの舎弟に迎え入れてくださるのですか?」
黎は萌美の意外な反応に驚く。
「ええ、あなたはA級舎弟よ。」
お嬢の発言は絶対だ。
「だってイルックスとイストルを倒したんだからランクはAでいいわよね?黎もそう思うわよね?」
黎に拒否権はなさそうだった。
「はい…そうですね…。」
「ありがとうございます。それでは皆さまの天使としてお仕えする萌美を南グループでよろしくお願いいたします♡」
「あれ…でもちょっと待って…。」
お嬢が何やら深々と考える。
「晶ちゃんは萌美ちゃんの事務所の手配をお願い!黎は急遽お屋敷に私と一緒に戻るわよ!楓ちゃんは紅葉ちゃんと一緒にゆっくり戻ってくればいいわ!」
「わかりました!お嬢様!」
「ああ、ではオレは紅葉の所に向かうとしよう。ここでの事情もオレから紅葉に伝えておこう。」
「それじゃあ黎!行くわよっ!」
お嬢が黎の腕をひいて屋敷へと向かう。
その間お嬢はずっと黙っていた。
そして屋敷に着くとすぐにお嬢の部屋に向かう。
そして黎はベッドに座らされる。
「どうして呼ばれたか分かる?」
「いえ…全く…」
「あんな可愛い女の子を舎弟に迎え入れるなんてどういう事よ!?黎の周りやっぱり可愛い女の子ばっかり!!しかもアイドル!?今日という今日はぜっっったいに許さないわよっ!!」
「あの…それはお嬢が…」
「ドンッ!」
黎がベッドに押し倒され服を脱がされる。
お嬢が黎の上に乗り黎の顔に自分の顔を近づける。
そして黎の顔を両手で撫でる。
「ねぇ黎、本当に他の女の子に目移りしないの?」
「もちろんですよ。」
「あんっ♡」
黎が不意にお嬢の性感帯に触れる。
「世界で…一番…あんっ♡…可愛いのは…?…あんっ♡」
「お嬢ですよ。」
黎がお嬢の耳元で囁く。
「あんっっ!!♡」
お嬢は絶頂に達してしまった。
「それでは今日も始めましょうか。お嬢が大好きなひとときを。」
……………
「『アイドル』とは本来『偶像』を意味する言葉であり、転じて『その存在そのものの魅力で活躍する人物』という言葉として普及してきました。アイドルと呼ばれた方々が何かしらの『魅力』で人々を惹きつけそれを崇拝される方々が存在していることはこの世界においても例外ではありません。この世界の萌美様は南グループに所属し、新たに創設される南グループの事務所で生産(プロデュース)されることになったようですね。ワタクシますます興味深くなって参りました。」
……………
第十四章 偶像編 ~完~
次回 第七十六話 詩
萌美は一瞬意識が飛んで倒れそうになった。
そしてお嬢が萌美の肩を両手で掴んで、
「あなた!!なんでこんな事してるの!!アイドル歌手頑張ってるんじゃなかったの!?皆に元気を与えたいんじゃなかったの!?なんで人を傷つけるようなことするのよ!?」
と萌美に訴えかけた。
「…何も…知らないくせに…。」
「…え…?」
萌美が鋭くお嬢を睨みつける。
「あなたなんかに、萌美の何が分かるっていうの!?」
萌美がお嬢に向かって叫んだ。
「日々の美貌を維持するための過酷なトレーニングと食事制限による美容メンテナンス、それらを土台にしたファンの期待に応えなくてはいけないという見えない圧力、どれだけ努力しても鳴り止まない誹謗中傷、陰湿なストーカー、脅迫メッセージ、挙げ句の果てにはカルトの偶像崇拝…もう…耐えられないのよ…。」
萌美は涙を流して震えていた。
「だから言ったであろう、お嬢。その者は世界一可愛そうなヤツだと。」
楓が突然姿を現した。
「楓ちゃん…。」
「先も言った通りアイドル活動とは当の本人にとっては大変なものなのだ。知名度が上がれば上がる程それだけ虎視眈々と顔に泥を塗るような出来事をあら探しされては少しでも小さな過ちを犯せばすぐに槍玉にあげられる。そうやって人気のある者を妬む心理的な劣等感から自尊心を保つために自分の近くの立場に引き摺り下ろそうとする者がいるのだ。」
「…アイドル…。」
お嬢は考え込む。
そしてお嬢は萌美を抱きしめて、
「もうおわりよ。」
と言う。
「…え…?」
「あなたの苦しみや痛みや悲しみはもうおわりよ。あなた、南グループの事務所のもとで活動しなさい。」
「南グループの…事務所…。」
するとそこに黎が姿を現す。
「お嬢…南グループにアイドルをプロデュースする事務所なんてありませ…」
「創りなさい。」
「はい、わかりました。菱沼、出来そうですか?」
「はい!南グループのメンバーなら十分実現可能かと思います!誹謗中傷もストーカーも脅迫も全てなくなるかと思います!」
「…え…そんなことって…。」
「南グループに不可能なことなんてないのよ。」
「………」
萌美は黙ったまま考え事をしている。
「…皆さんありがとうございます。そして今回は多大なご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ありませんでした。もし皆さんが許して頂けるのであれば萌美をぜひ南グループ事務所に所属させてください。ただ…」
「ただ?」
「やはりアイドルとして向き合わなければならないこと、どれだけ過酷で理不尽な事があっても立ち向かわなければならない、これは萌美自身で解決したいです。誹謗中傷もストーカーも脅迫も、アイドルだからこそ背負う宿命、これは萌美自身で向き合わせてください。まだ…戦い続けたいです。」
「…わかったわ。私達は最低限の場を用意だけしてあげるわよ。それと、何でも1人で無茶はしないこと。あなたはもう立派な…」
「お嬢…流石にそれは…」
「萌美を南グループの舎弟に迎え入れてくださるのですか?」
黎は萌美の意外な反応に驚く。
「ええ、あなたはA級舎弟よ。」
お嬢の発言は絶対だ。
「だってイルックスとイストルを倒したんだからランクはAでいいわよね?黎もそう思うわよね?」
黎に拒否権はなさそうだった。
「はい…そうですね…。」
「ありがとうございます。それでは皆さまの天使としてお仕えする萌美を南グループでよろしくお願いいたします♡」
「あれ…でもちょっと待って…。」
お嬢が何やら深々と考える。
「晶ちゃんは萌美ちゃんの事務所の手配をお願い!黎は急遽お屋敷に私と一緒に戻るわよ!楓ちゃんは紅葉ちゃんと一緒にゆっくり戻ってくればいいわ!」
「わかりました!お嬢様!」
「ああ、ではオレは紅葉の所に向かうとしよう。ここでの事情もオレから紅葉に伝えておこう。」
「それじゃあ黎!行くわよっ!」
お嬢が黎の腕をひいて屋敷へと向かう。
その間お嬢はずっと黙っていた。
そして屋敷に着くとすぐにお嬢の部屋に向かう。
そして黎はベッドに座らされる。
「どうして呼ばれたか分かる?」
「いえ…全く…」
「あんな可愛い女の子を舎弟に迎え入れるなんてどういう事よ!?黎の周りやっぱり可愛い女の子ばっかり!!しかもアイドル!?今日という今日はぜっっったいに許さないわよっ!!」
「あの…それはお嬢が…」
「ドンッ!」
黎がベッドに押し倒され服を脱がされる。
お嬢が黎の上に乗り黎の顔に自分の顔を近づける。
そして黎の顔を両手で撫でる。
「ねぇ黎、本当に他の女の子に目移りしないの?」
「もちろんですよ。」
「あんっ♡」
黎が不意にお嬢の性感帯に触れる。
「世界で…一番…あんっ♡…可愛いのは…?…あんっ♡」
「お嬢ですよ。」
黎がお嬢の耳元で囁く。
「あんっっ!!♡」
お嬢は絶頂に達してしまった。
「それでは今日も始めましょうか。お嬢が大好きなひとときを。」
……………
「『アイドル』とは本来『偶像』を意味する言葉であり、転じて『その存在そのものの魅力で活躍する人物』という言葉として普及してきました。アイドルと呼ばれた方々が何かしらの『魅力』で人々を惹きつけそれを崇拝される方々が存在していることはこの世界においても例外ではありません。この世界の萌美様は南グループに所属し、新たに創設される南グループの事務所で生産(プロデュース)されることになったようですね。ワタクシますます興味深くなって参りました。」
……………
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