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第九章 堕天使編
第四十九話 復讐
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「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
その後も幾度となく八代を襲ってくる者たちはやってきた。
その度に黎は八代を守り続けた。
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
黎の顔は切りつけた人間の血しぶきで真っ赤に染まっていた。
「ありがとうございます。黎様。」
「ええ、花梨を狙ってくる奴が後を絶ちませんが安心してください。俺が全員から花梨を守ります。」
「はい。よろしくお願いいたします。」
お屋敷にて…
「お嬢ー!お嬢ー!大変だよお嬢ー!」
「ドンドンドンドンドンッ!」
お嬢と菱沼が広間にいると、子供の声と屋敷の玄関を叩く音がした。
お嬢が扉を開けるとそこには裕也と二階堂がいた。
「お嬢様。市香と桃香が何者かに道端で切り裂かれていました。」
「黎様です!黎様で間違いありません!」
それを聞いた菱沼が叫んだ。
「晶ちゃん、どうして分かるの?」
「私が2人にお願いしたんです!八代さんを止めてほしいって!それできっと惚れ薬で八代さんが黎様を手懐けて2人を倒してしまったんです!」
「それだけじゃないよー!今南グループの戦闘員のメンバーがあちこちで切りつけられる事件が起きてるみたいなんだよー!」
「晶ちゃん!?これもあなたなの!?」
「違います!私がお願いしたのは市香と桃香だけです!」
「………わかったわ。」
そう言ってお嬢は屋敷を飛び出していった。
……………
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
「黎様、その調子でございます。ここまで全て…順調でございます。」
八代は全て読み通りだった。
八代がお嬢を置いて黎を連れて出ていき、それを見かねた菱沼が市香と桃香を頼って襲わせ、それを黎に返り討ちにさせる。後は自分がいじめを受けていた場所を転々としてあたかも偶然居合わせたかのように自分をいじめていた戦闘員に自分を襲わせる。黎がお嬢と特別な関係になっていることは南グループでも有名な噂になっていることから、八代と黎が腕を組んで歩いてる姿を見る元々いじめていた南グループの戦闘員は八代がいじめられなくなったことで自分の地位を上げようと目論んでいると思うようになるよう仕向ける。そして襲ってくる戦闘員を黎に返り討ちにさせる。
そう、全てが順調であった。
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
「もう少し…もう少しです…。」
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
「…残るは…あと1人です。」
次回 第五十話 贖罪
その後も幾度となく八代を襲ってくる者たちはやってきた。
その度に黎は八代を守り続けた。
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
黎の顔は切りつけた人間の血しぶきで真っ赤に染まっていた。
「ありがとうございます。黎様。」
「ええ、花梨を狙ってくる奴が後を絶ちませんが安心してください。俺が全員から花梨を守ります。」
「はい。よろしくお願いいたします。」
お屋敷にて…
「お嬢ー!お嬢ー!大変だよお嬢ー!」
「ドンドンドンドンドンッ!」
お嬢と菱沼が広間にいると、子供の声と屋敷の玄関を叩く音がした。
お嬢が扉を開けるとそこには裕也と二階堂がいた。
「お嬢様。市香と桃香が何者かに道端で切り裂かれていました。」
「黎様です!黎様で間違いありません!」
それを聞いた菱沼が叫んだ。
「晶ちゃん、どうして分かるの?」
「私が2人にお願いしたんです!八代さんを止めてほしいって!それできっと惚れ薬で八代さんが黎様を手懐けて2人を倒してしまったんです!」
「それだけじゃないよー!今南グループの戦闘員のメンバーがあちこちで切りつけられる事件が起きてるみたいなんだよー!」
「晶ちゃん!?これもあなたなの!?」
「違います!私がお願いしたのは市香と桃香だけです!」
「………わかったわ。」
そう言ってお嬢は屋敷を飛び出していった。
……………
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
「黎様、その調子でございます。ここまで全て…順調でございます。」
八代は全て読み通りだった。
八代がお嬢を置いて黎を連れて出ていき、それを見かねた菱沼が市香と桃香を頼って襲わせ、それを黎に返り討ちにさせる。後は自分がいじめを受けていた場所を転々としてあたかも偶然居合わせたかのように自分をいじめていた戦闘員に自分を襲わせる。黎がお嬢と特別な関係になっていることは南グループでも有名な噂になっていることから、八代と黎が腕を組んで歩いてる姿を見る元々いじめていた南グループの戦闘員は八代がいじめられなくなったことで自分の地位を上げようと目論んでいると思うようになるよう仕向ける。そして襲ってくる戦闘員を黎に返り討ちにさせる。
そう、全てが順調であった。
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
「もう少し…もう少しです…。」
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
「…残るは…あと1人です。」
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