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第九章 堕天使編
第四十八話 宿敵
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「なっ!?下の名前!?しかも私の言う事よりも下級舎弟とのデートを優先!?」
お嬢は怒っていた。
「お嬢様!やっぱりこんなの許せません!間違ってます!」
菱沼はお嬢の怒りに同情した。
「………なかなか手強いわね…。」
「お嬢様…。」
菱沼は力が抜けてしまった。
「それでは行ってきますね。」
黎が八代を連れてお嬢、菱沼とすれ違う。
「ちょっと待ちなさいよ!」
「また後でご要件はお伺いしますよ。」
「…そんな…黎…。」
お嬢の目からどんどん黎が遠くなっていく。
お嬢には分かっている。
あれは黎の本心ではないと。
分かってはいてもお嬢は悔しくて、悲しかった。
「お嬢様、私、もう見ていられません。」
「…晶ちゃん…?」
……………
「黎様、ですからして睡眠時間を6時間以下しかとっていない方は7時間から8時間とってる方と比較して…」
黎と八代が腕を組みながら歩いている。
「花梨は本当に色んなことを知っていて偉いですね。俺もこれからはちゃんと睡眠時間は確保できるようにしますよ。そのために…」
黎と八代が向き合う。
「花梨、これからずっと俺の隣で寝てくれませんか。」
「はい。もちろんでございます。」
黎と八代が抱き合う。
すると突然黎が異様な気配に気づく。
「八代!伏せてください!」
「パァンッ!パァンッ!」
銃声が鳴り響く。
「ちょっと地味子~?黎様にちょっかい出すなんてあんた意外と度胸あんだね~?」
市香だった。
「シュンッ」
「カキィン!」
八代に襲いかかるナイフを黎が受け止める。
「つうか~?晶ちゃんの話と違くな~い?♡黎様って地味子のこと下の名前で呼ぶんじゃなかったの~?♡」
「桃香と市香、どうしてここにいるんですか?」
「晶ちゃんにお願いされたからに決まってんじゃ~ん?最近地味子がいじめられなくなってちょっと調子に乗ってるってさ~?」
「調子に乗ってる…?どういうことですか?八代。」
黎が冷静になって八代に尋ねる。
「…そうでございますね…。」
「ぷしゅッ!」
黎の顔に香りのある霧のようなものが吹きかかった。
「きっとこういうことでございましょう。」
先程の冷静な表情とは一変し、黎の目つきが敵を警戒するように鋭くなる。
「黎様、このお二人はアンデッドなのでいくら痛めつけても再生可能でございます。さらにワタクシのことを過去にいじめていたこともあるのです。この意味が…おわかりでしょうか?」
「ザシュッッッ!!!」
「グハッ…!地味…子…あん…た…。」
「ええ、わかりました。」
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
「桃香ッ!!」
「パァン!パァン!パァン!」
「カキィン!カキィン!カキィン!」
市香の弾が全て黎のナイフ捌きで弾かれる。
「隙だらけですね。」
「ザシュッッッ!!!」
「カハッ…!」
市香は黎に背後をとられ喉元を切られた。
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
黎にズタズタに切り裂かれた市香と桃香は完全に動かなくなった。
そして黎はすぐさま八代のもとに駆けつける。
「遅くなってしまってすみません。」
「とんでもございません。ワタクシを守って頂いてありがとうございます。」
八代は返り血を浴びた黎に抱きついた。
黎も八代の背中に手を回す。
「どんな相手が攻めてこようとも、俺が全力で守ります。」
「ありがとうございます。それでは…次へ向かいましょう…。」
次回 第四十九話 復讐
お嬢は怒っていた。
「お嬢様!やっぱりこんなの許せません!間違ってます!」
菱沼はお嬢の怒りに同情した。
「………なかなか手強いわね…。」
「お嬢様…。」
菱沼は力が抜けてしまった。
「それでは行ってきますね。」
黎が八代を連れてお嬢、菱沼とすれ違う。
「ちょっと待ちなさいよ!」
「また後でご要件はお伺いしますよ。」
「…そんな…黎…。」
お嬢の目からどんどん黎が遠くなっていく。
お嬢には分かっている。
あれは黎の本心ではないと。
分かってはいてもお嬢は悔しくて、悲しかった。
「お嬢様、私、もう見ていられません。」
「…晶ちゃん…?」
……………
「黎様、ですからして睡眠時間を6時間以下しかとっていない方は7時間から8時間とってる方と比較して…」
黎と八代が腕を組みながら歩いている。
「花梨は本当に色んなことを知っていて偉いですね。俺もこれからはちゃんと睡眠時間は確保できるようにしますよ。そのために…」
黎と八代が向き合う。
「花梨、これからずっと俺の隣で寝てくれませんか。」
「はい。もちろんでございます。」
黎と八代が抱き合う。
すると突然黎が異様な気配に気づく。
「八代!伏せてください!」
「パァンッ!パァンッ!」
銃声が鳴り響く。
「ちょっと地味子~?黎様にちょっかい出すなんてあんた意外と度胸あんだね~?」
市香だった。
「シュンッ」
「カキィン!」
八代に襲いかかるナイフを黎が受け止める。
「つうか~?晶ちゃんの話と違くな~い?♡黎様って地味子のこと下の名前で呼ぶんじゃなかったの~?♡」
「桃香と市香、どうしてここにいるんですか?」
「晶ちゃんにお願いされたからに決まってんじゃ~ん?最近地味子がいじめられなくなってちょっと調子に乗ってるってさ~?」
「調子に乗ってる…?どういうことですか?八代。」
黎が冷静になって八代に尋ねる。
「…そうでございますね…。」
「ぷしゅッ!」
黎の顔に香りのある霧のようなものが吹きかかった。
「きっとこういうことでございましょう。」
先程の冷静な表情とは一変し、黎の目つきが敵を警戒するように鋭くなる。
「黎様、このお二人はアンデッドなのでいくら痛めつけても再生可能でございます。さらにワタクシのことを過去にいじめていたこともあるのです。この意味が…おわかりでしょうか?」
「ザシュッッッ!!!」
「グハッ…!地味…子…あん…た…。」
「ええ、わかりました。」
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
「桃香ッ!!」
「パァン!パァン!パァン!」
「カキィン!カキィン!カキィン!」
市香の弾が全て黎のナイフ捌きで弾かれる。
「隙だらけですね。」
「ザシュッッッ!!!」
「カハッ…!」
市香は黎に背後をとられ喉元を切られた。
「ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!ザシュッッッ!!!」
黎にズタズタに切り裂かれた市香と桃香は完全に動かなくなった。
そして黎はすぐさま八代のもとに駆けつける。
「遅くなってしまってすみません。」
「とんでもございません。ワタクシを守って頂いてありがとうございます。」
八代は返り血を浴びた黎に抱きついた。
黎も八代の背中に手を回す。
「どんな相手が攻めてこようとも、俺が全力で守ります。」
「ありがとうございます。それでは…次へ向かいましょう…。」
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