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第八章 無双編
第四十五話 兄妹
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お嬢が向かった先、それは…
「おかえり香歩。考え直してくれたかな?」
「…あなたに…謝りに来たのよ…。」
「謝る?今日は1人で来たみたいだけどさ、そんなに畏まらず気楽に話し合おうよ。俺達兄妹なんだしさ。」
高柳グループの本拠地の高柳遥輝がいる王室だった。
……………
黎は慌ててお嬢の行った先へと向かって行った。
「お嬢…あの男だけは…絶対にダメです…!」
……………
「…私の舎弟達が…あなたの舎弟達に手を出してしまったみたいなの…。」
「うん。それで?」
「それでってあなた…」
「お嬢っ!!」
「やっぱり来たね。香歩の彼氏、黎君。」
「あなた…本当になんとも思わないの…?」
お嬢が遥輝のもとへ歩み寄る。
遥輝も玉座から立ち上がってお嬢のもとへ向かう。
「お嬢!!!」
「あなた…」
「香歩、君はやっぱり…」
「パシンッ!!!ドカーーーーーーーンッッッ!」
「あなたこんなにでっかい蚊が顔にとまってるのに本当になんとも思わないの!?痒くもなんともないの!?」
「…え…?」
黎は開いた口が塞がらなかった。
遥輝は右頬を叩かれた衝撃で吹っ飛び壁にぶち当たり気絶した。
その場にいた誰もが驚いていた。
高柳グループの参列していた舎弟は勿論、そして、黎も。
そして黎には分かっていた。
お嬢はまだ自分の力の0.1%も発揮していない。
黎も幾度となくお嬢の平手打ちを受けているが実はS級舎弟の威厳で立っているのがやっとである。
しかもあれはおそらくお嬢の力の0.00000000…
「黎!!見て!!こんなにでっかい蚊よ!?普通痒くなるわよね!?」
お嬢が黎の方に振り返って左てのひらを見せてきた。
お嬢の手のひらにはお嬢の平手打ちでお陀仏になった運の悪い蚊の死骸がひっついていた。
「お嬢…あの…」
「え…?蚊…?虫…?いやーーーーーッ!!黎ッ!!助けてっ!!」
お嬢が騒ぎ始めた。
しかし高柳グループの舎弟達も慌てふためいていた。
「ば、化け物だーー!!」
「今日で高柳グループは解散だー!!」
黎も驚いていたが冷静に、
「お嬢、手を洗いましょう。お手洗いを一緒に探しましょうか。」
と言って。
「早くッ!早く見つけて黎!!」
黎は急いでお手洗いを探す。そして、
「見つけましたよ、お嬢。」
とお嬢をお手洗いへ誘導する。
お嬢は慌てた表情で手を一生懸命洗っていた。
そして黎がお手洗いの前で待っていると、お嬢が戻って来た。
「もう…!本当に最悪よ!」
「あの…お嬢…色々聞きたいことがあるんですけど…。」
「なによ!?もう!!」
お嬢が不機嫌だったので逆鱗に触れないように黎も慎重だった。
「どうしてあの…高柳グループ…というか高柳遥輝に怯えてたんですか…?」
「え?そんなの当たり前じゃない!だってあの男は………って…あの男はどうしたのよ…!?」
「お嬢が仕留めました。しかも一撃で。」
黎が気絶した遥輝を指差して言う。
「そんな訳ないじゃない!!黎ってばまた私に嘘ついてるわね!?今度は何を企んでるのかしら!?」
お嬢が黎に変な疑いをかけている。
無理もない。
お嬢には遥輝を倒したという自覚がないし、黎はお嬢の記憶を操作することもできればそれを利用して他のS級舎弟を動かすなどもできる。
実際、先程それをしたという前科もある。
「しかしお嬢…俺は嘘をついてるわけでは…」
「コラッ!!黎ッ!しらを切るのもいい加減にしなさい!!取り敢えずみんなでお屋敷に帰って話は全部その後聞かせてもらうわよ!!」
そして屍の塔2号にて菱沼、八代を連れてお嬢と黎は屋敷へ戻った。
そしてお嬢と黎は風呂に入る。
「黎!今日は意地悪しないでちゃんと洗いなさいよね!?」
「いえ…いつも意地悪してないですよ…お嬢が勝手に…」
「なに!?私が勝手になんだっていうの!?」
お嬢は怒っていた。
「な、なんでもないです…。」
黎はいつも通り手に泡を取りお嬢の肌に触れる。
「だから…そういう撫で方…ッあっ…!」
「…普通に洗ってるだけですよ…。」
「…もっと…普通に…洗…いなさい…あんッ!」
「ダメでしょう?お嬢、嘘をついては…。」
「…ッ!?」
黎には分かっていた。
お嬢の本音を。
「俺、お嬢と記憶共有しているんですよ?本音をちゃんと言わないとダメじゃないですか?」
「そんな…お願い…意地悪…しないでって…」
「ちゃんと言えたらしてあげますよ。本当の気持ちを。」
「………もっと…気持ち…よく…して…あッ。」
「そうですよね?ちゃんと素直にならないとダメじゃないですか。」
「あ…ああんッ!♡」
お嬢は絶頂に達してしまう。
そしてお風呂上がりもお嬢と黎はお嬢の部屋で夜を共にする。
「だめっ黎っ!激しすぎ…!またイッちゃう!!」
「お嬢、ダメですよ。これで何回目ですか?まだまだこれからですよ?」
「ダメッ…!イクッ…!♡」
「またイってしまいましたか。お仕置きです。」
「ッンッ!♡」
……………
「またイってしまったのですね。お仕置きです。」
……………
第八章 無双編 ~完~
次回 第四十六話 違和感
「おかえり香歩。考え直してくれたかな?」
「…あなたに…謝りに来たのよ…。」
「謝る?今日は1人で来たみたいだけどさ、そんなに畏まらず気楽に話し合おうよ。俺達兄妹なんだしさ。」
高柳グループの本拠地の高柳遥輝がいる王室だった。
……………
黎は慌ててお嬢の行った先へと向かって行った。
「お嬢…あの男だけは…絶対にダメです…!」
……………
「…私の舎弟達が…あなたの舎弟達に手を出してしまったみたいなの…。」
「うん。それで?」
「それでってあなた…」
「お嬢っ!!」
「やっぱり来たね。香歩の彼氏、黎君。」
「あなた…本当になんとも思わないの…?」
お嬢が遥輝のもとへ歩み寄る。
遥輝も玉座から立ち上がってお嬢のもとへ向かう。
「お嬢!!!」
「あなた…」
「香歩、君はやっぱり…」
「パシンッ!!!ドカーーーーーーーンッッッ!」
「あなたこんなにでっかい蚊が顔にとまってるのに本当になんとも思わないの!?痒くもなんともないの!?」
「…え…?」
黎は開いた口が塞がらなかった。
遥輝は右頬を叩かれた衝撃で吹っ飛び壁にぶち当たり気絶した。
その場にいた誰もが驚いていた。
高柳グループの参列していた舎弟は勿論、そして、黎も。
そして黎には分かっていた。
お嬢はまだ自分の力の0.1%も発揮していない。
黎も幾度となくお嬢の平手打ちを受けているが実はS級舎弟の威厳で立っているのがやっとである。
しかもあれはおそらくお嬢の力の0.00000000…
「黎!!見て!!こんなにでっかい蚊よ!?普通痒くなるわよね!?」
お嬢が黎の方に振り返って左てのひらを見せてきた。
お嬢の手のひらにはお嬢の平手打ちでお陀仏になった運の悪い蚊の死骸がひっついていた。
「お嬢…あの…」
「え…?蚊…?虫…?いやーーーーーッ!!黎ッ!!助けてっ!!」
お嬢が騒ぎ始めた。
しかし高柳グループの舎弟達も慌てふためいていた。
「ば、化け物だーー!!」
「今日で高柳グループは解散だー!!」
黎も驚いていたが冷静に、
「お嬢、手を洗いましょう。お手洗いを一緒に探しましょうか。」
と言って。
「早くッ!早く見つけて黎!!」
黎は急いでお手洗いを探す。そして、
「見つけましたよ、お嬢。」
とお嬢をお手洗いへ誘導する。
お嬢は慌てた表情で手を一生懸命洗っていた。
そして黎がお手洗いの前で待っていると、お嬢が戻って来た。
「もう…!本当に最悪よ!」
「あの…お嬢…色々聞きたいことがあるんですけど…。」
「なによ!?もう!!」
お嬢が不機嫌だったので逆鱗に触れないように黎も慎重だった。
「どうしてあの…高柳グループ…というか高柳遥輝に怯えてたんですか…?」
「え?そんなの当たり前じゃない!だってあの男は………って…あの男はどうしたのよ…!?」
「お嬢が仕留めました。しかも一撃で。」
黎が気絶した遥輝を指差して言う。
「そんな訳ないじゃない!!黎ってばまた私に嘘ついてるわね!?今度は何を企んでるのかしら!?」
お嬢が黎に変な疑いをかけている。
無理もない。
お嬢には遥輝を倒したという自覚がないし、黎はお嬢の記憶を操作することもできればそれを利用して他のS級舎弟を動かすなどもできる。
実際、先程それをしたという前科もある。
「しかしお嬢…俺は嘘をついてるわけでは…」
「コラッ!!黎ッ!しらを切るのもいい加減にしなさい!!取り敢えずみんなでお屋敷に帰って話は全部その後聞かせてもらうわよ!!」
そして屍の塔2号にて菱沼、八代を連れてお嬢と黎は屋敷へ戻った。
そしてお嬢と黎は風呂に入る。
「黎!今日は意地悪しないでちゃんと洗いなさいよね!?」
「いえ…いつも意地悪してないですよ…お嬢が勝手に…」
「なに!?私が勝手になんだっていうの!?」
お嬢は怒っていた。
「な、なんでもないです…。」
黎はいつも通り手に泡を取りお嬢の肌に触れる。
「だから…そういう撫で方…ッあっ…!」
「…普通に洗ってるだけですよ…。」
「…もっと…普通に…洗…いなさい…あんッ!」
「ダメでしょう?お嬢、嘘をついては…。」
「…ッ!?」
黎には分かっていた。
お嬢の本音を。
「俺、お嬢と記憶共有しているんですよ?本音をちゃんと言わないとダメじゃないですか?」
「そんな…お願い…意地悪…しないでって…」
「ちゃんと言えたらしてあげますよ。本当の気持ちを。」
「………もっと…気持ち…よく…して…あッ。」
「そうですよね?ちゃんと素直にならないとダメじゃないですか。」
「あ…ああんッ!♡」
お嬢は絶頂に達してしまう。
そしてお風呂上がりもお嬢と黎はお嬢の部屋で夜を共にする。
「だめっ黎っ!激しすぎ…!またイッちゃう!!」
「お嬢、ダメですよ。これで何回目ですか?まだまだこれからですよ?」
「ダメッ…!イクッ…!♡」
「またイってしまいましたか。お仕置きです。」
「ッンッ!♡」
……………
「またイってしまったのですね。お仕置きです。」
……………
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