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第三章 修羅編
第十七話 対立
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「…だからおっしゃったではありませんか…。お嬢様に見つかってしまっては大変ですって…。」
「八代さん!これは一体どういう事ですか!?お嬢様の許可もなく黎様を部屋に招き入れるなんて!!」
菱沼も感情を爆発させているみたいだか黎にはいまいち状況が理解できなかった。
なぜお嬢はあんなに怒っていたのだろうか。
「はい。ワタクシも軽率な判断をとってしまったことは反省しております。」
菱沼はやり場のない感情を八代に向ける。
「あなたって人は!!」
菱沼が八代に手をあげようとした。
それを黎がとめにかかる。
「彼女に手を出してはいけません。」
「離してください!!黎様!!やはり黎様にとって八代さんは特別な関係なのですか!?」
「特別とはどういう…」
「部屋に人を招き入れない八代さんが黎様を招き入れるなんて、それ以外考えられません!!」
菱沼の力が抜けていくのを黎は感じたため、菱沼の手を離す。
「私はお嬢様の部屋の前でお嬢様をずっと待っております!!お二人はどうぞそのままお幸せに!!」
菱沼がお嬢の部屋のもとへ向かっていった。
菱沼のこんな怒っている姿を見たのを黎は初めてだった。
「黎様…。申し訳ございません…。全てワタクシの責任でございます…。」
「いえ、八代は何も悪くありませんよ。お嬢も菱沼も、八代の状況を理解して頂ければきっとわかっていただけますよ。」
「黎様…。」
「それにしても先程の舎弟の戦闘員が非戦闘員を陰でいじめを行っているという件ですが、具体的に話せる範囲でよいので教えて頂けませんか。」
すると八代は広間のテーブルの時前のノートパソコンを指差して、
「はい。それではあちらのパソコンに分かりやすいデータが保存してあるのでお見せします。」
すると2人は広間のパソコンの方に向かう。
2人は横に並んで座り、八代がある統計データを黎に見せる。
「まだ試作の段階なのでサンプルは少ないですがこちらは南グループの舎弟の中で匿名でいじめを受けていると思っている方と受けていないと思っている方、そしてその2パターンの方達が戦闘員であるか非戦闘員であるかをアンケート結果にして表したものです。」
縦2マスがいじめを受けていると思っているか否か、横2マスが戦闘員か否かで合計4マスの中に数字が当てられているシンプルなデータであった。
そして黎が最も目についたのは右上のマスのいじめを受けていると思っていてかつ、非戦闘員であるというマスであった。
「圧倒的ですね。」
黎がそのマスの画面を指差して言う。
「はい。それだけではありません。」
すると八代は別のフォルダを開くと、そこには八代の背中に残っているような体の一部または全身にあざがついた画像や、さらには複数の戦闘員が1人の非戦闘員に対して暴行を行っている証拠動画のようなものまであった。
「なるほど。ありがとうございます。お嬢がこの事実を知ったらさぞ悲しむことでしょうね。」
「はい。問題はこれからどうするかです。いじめをしている者に対してもいじめをするなと言ってやめて頂けるなら苦労はしませんし、かといっていじめの首謀者をさらに強い戦闘員で武力で制圧することにお嬢様が賛同されるとは思いません。」
「はい、ですが十の掟その五、人としてダサいことはしないこと。いじめは自分よりも弱くて歯向かえなえないとわかっている相手を一方的に痛めつける十分ダサい行為だとお嬢は考えるかもしれません。なによりもこのことをお嬢に認識して頂くことが最優先な気がします。ですが…。」
一方その頃…
「お嬢様、ご気分はいかがでございますか。何かございましたら私がいつでもお部屋の前でお待ちしております。」
お嬢が布団に籠もっていると菱沼の声が聞こえてきた。
「晶ちゃん…。」
お嬢はゆっくり布団から出て扉の方へ向かって鍵を開け、扉を開けた。
「…ごめんね。そんなところにずっといたら疲れちゃうでしょう?入ってらっしゃい…。」
「お嬢様、大丈夫でございますか?何かお飲み物などお持ちしましょうか?」
「いえ、大丈夫よ。取り乱しちゃってごめんね…。いつも気を遣ってくれてありがとう。」
そう言ってお嬢は菱沼を招き入れてベッドで隣り合わせで座った。
「とんでもございません。私も黎様に失礼な事を言ってしまいました…。」
するとお嬢は力の抜けたような声で、
「いいのよあんなやつ…。」
「お嬢様…。」
「ねぇ、晶ちゃん…?」
「はい。なんでございますか?」
「あの2人、部屋で何してたのかしら…。」
菱沼は言葉が見つからなかった。
するとお嬢が突然菱沼を抱きかかえて横になる。
「ッ!お嬢様!?」
お嬢が菱沼のブラウスのボタンを1枚ずつ上から外していき、スカートをめくりあげる。
「…綺麗な肌してるわね…。」
「…お嬢様…?」
次回 第十八話 尋問
「八代さん!これは一体どういう事ですか!?お嬢様の許可もなく黎様を部屋に招き入れるなんて!!」
菱沼も感情を爆発させているみたいだか黎にはいまいち状況が理解できなかった。
なぜお嬢はあんなに怒っていたのだろうか。
「はい。ワタクシも軽率な判断をとってしまったことは反省しております。」
菱沼はやり場のない感情を八代に向ける。
「あなたって人は!!」
菱沼が八代に手をあげようとした。
それを黎がとめにかかる。
「彼女に手を出してはいけません。」
「離してください!!黎様!!やはり黎様にとって八代さんは特別な関係なのですか!?」
「特別とはどういう…」
「部屋に人を招き入れない八代さんが黎様を招き入れるなんて、それ以外考えられません!!」
菱沼の力が抜けていくのを黎は感じたため、菱沼の手を離す。
「私はお嬢様の部屋の前でお嬢様をずっと待っております!!お二人はどうぞそのままお幸せに!!」
菱沼がお嬢の部屋のもとへ向かっていった。
菱沼のこんな怒っている姿を見たのを黎は初めてだった。
「黎様…。申し訳ございません…。全てワタクシの責任でございます…。」
「いえ、八代は何も悪くありませんよ。お嬢も菱沼も、八代の状況を理解して頂ければきっとわかっていただけますよ。」
「黎様…。」
「それにしても先程の舎弟の戦闘員が非戦闘員を陰でいじめを行っているという件ですが、具体的に話せる範囲でよいので教えて頂けませんか。」
すると八代は広間のテーブルの時前のノートパソコンを指差して、
「はい。それではあちらのパソコンに分かりやすいデータが保存してあるのでお見せします。」
すると2人は広間のパソコンの方に向かう。
2人は横に並んで座り、八代がある統計データを黎に見せる。
「まだ試作の段階なのでサンプルは少ないですがこちらは南グループの舎弟の中で匿名でいじめを受けていると思っている方と受けていないと思っている方、そしてその2パターンの方達が戦闘員であるか非戦闘員であるかをアンケート結果にして表したものです。」
縦2マスがいじめを受けていると思っているか否か、横2マスが戦闘員か否かで合計4マスの中に数字が当てられているシンプルなデータであった。
そして黎が最も目についたのは右上のマスのいじめを受けていると思っていてかつ、非戦闘員であるというマスであった。
「圧倒的ですね。」
黎がそのマスの画面を指差して言う。
「はい。それだけではありません。」
すると八代は別のフォルダを開くと、そこには八代の背中に残っているような体の一部または全身にあざがついた画像や、さらには複数の戦闘員が1人の非戦闘員に対して暴行を行っている証拠動画のようなものまであった。
「なるほど。ありがとうございます。お嬢がこの事実を知ったらさぞ悲しむことでしょうね。」
「はい。問題はこれからどうするかです。いじめをしている者に対してもいじめをするなと言ってやめて頂けるなら苦労はしませんし、かといっていじめの首謀者をさらに強い戦闘員で武力で制圧することにお嬢様が賛同されるとは思いません。」
「はい、ですが十の掟その五、人としてダサいことはしないこと。いじめは自分よりも弱くて歯向かえなえないとわかっている相手を一方的に痛めつける十分ダサい行為だとお嬢は考えるかもしれません。なによりもこのことをお嬢に認識して頂くことが最優先な気がします。ですが…。」
一方その頃…
「お嬢様、ご気分はいかがでございますか。何かございましたら私がいつでもお部屋の前でお待ちしております。」
お嬢が布団に籠もっていると菱沼の声が聞こえてきた。
「晶ちゃん…。」
お嬢はゆっくり布団から出て扉の方へ向かって鍵を開け、扉を開けた。
「…ごめんね。そんなところにずっといたら疲れちゃうでしょう?入ってらっしゃい…。」
「お嬢様、大丈夫でございますか?何かお飲み物などお持ちしましょうか?」
「いえ、大丈夫よ。取り乱しちゃってごめんね…。いつも気を遣ってくれてありがとう。」
そう言ってお嬢は菱沼を招き入れてベッドで隣り合わせで座った。
「とんでもございません。私も黎様に失礼な事を言ってしまいました…。」
するとお嬢は力の抜けたような声で、
「いいのよあんなやつ…。」
「お嬢様…。」
「ねぇ、晶ちゃん…?」
「はい。なんでございますか?」
「あの2人、部屋で何してたのかしら…。」
菱沼は言葉が見つからなかった。
するとお嬢が突然菱沼を抱きかかえて横になる。
「ッ!お嬢様!?」
お嬢が菱沼のブラウスのボタンを1枚ずつ上から外していき、スカートをめくりあげる。
「…綺麗な肌してるわね…。」
「…お嬢様…?」
次回 第十八話 尋問
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