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ドーナツ
第六話 砂糖
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「カチッ………」
「フゥー………。」
アユメは屋敷の裏庭で煙草を吸いながら『チョコレートトーク』のシュガー君とのトーク履歴を見る。
「シュガー君が私の私情を知るようになったのは今日が初めて。そしてあのアスカとかいう新人メイドはリサラが朝礼で話した内容を私に話すと積極的に手をあげたという。偶然にしては出来過ぎていると思う。それに………フゥー………。」
アユメは空を仰ぎながら一息つく。
「アスカが私の耳元で囁いた『ドーナツ』って言葉…このシュガー君のアイコンとなにか関係があるとしか思えない。」
アユメはシュガー君のアイコンのドーナツの穴にさらに穴があくようにじっくり見つめる。
「………いや~ん♡私のかれぴっぴのシュガー君~♡今何してるんだろ~♡」
『シュガー君、私今休憩中なんだ!今度ぜっっったいにお店行くから待っててね!』
「休憩中じゃないでしょうがこのポンコツメイドが!」
「ガンッッッ!」
アユメの頭上に鉄の拳が落ちた。
「いってぇ~…あれ、リサラさんも休憩すか?」
「『リサラ様』だろうが!私はメイド達の仕事を見回るのも仕事の1つなんです!どこで何をしているかと思えばこんな裏庭で…」
「一本どうすか?」
アユメが煙草を一本手渡す。
「………」
「ご主人様もいないんだし大丈夫だってぇ~!」
リサラが手渡された煙草を口にくわえる。
「火つけなさい。」
「へい姉貴!」
「プハー………『リサラ様』でしょーが。」
「へいへいリサラ様、ところであのアスカって新人メイド、偽物のご主人様が居なくなってから入ってきた訳だからリサラ様が面接したわけだよね?」
「ええ、そうですよ。」
「私の予想が正しければあのメイド訳ありだと思うんだよねー。」
「は?なんでよ?」
「だってリサラ様あのメイドに朝礼で私に朝礼で話した内容をしっかり話すように伝えたんでしょ?」
「ええ、そうね。」
「でも私伝えられてないよ?」
「は?」
「彼女の口から直接伝えられてないよ。ただ、妙な言葉だけを耳元で囁かれただけだった。」
「なんですって?」
「その言葉の内容は『ドーナツ』。なんであんなこと伝えたんだろう?」
「『ドーナツ』…シュガー君…!?」
「うん、私もそれは思ったんだよ。ただどうしても噛み合わない部分も多いし情報量が少なすぎるな。見たところ仕事熱心なのにメイド長のリサラ様の言いつけに従わなかったのは妙だと思う。いや…待てよ…」
「…ん?」
アユメは真剣な表情をしてリサラはアユメの推理の続きの言葉を待つ。
「従った気になっていたのかもしれない。私に差し出した『チョコレートトーク』のメッセージの『シュガー君』を通じて。そして直接伝える事が頭から抜けてしまった。」
「それではやっぱりシュガー君はアスカと何か関係があるってことですか!?」
「関係があるどころか実は『チョコレートトーク』の相手がシュガー君ではなくアスカの可能性だってあり得る。」
「はあ!?それじゃあ成りすましじゃない!?でもどう考えたって昨晩のやり取りはシュガー君の人間性がでてたわよ!」
「可能性の話だよ。実際『シュガー』とは日本語で砂糖を意味するけどこれをスペイン語検索してみると…」
アユメはネット検索で『砂糖 スペイン語』と検索する。
するとヒットした項目にリサラは驚いた。
「『アスーカ(azúcar)』…!!」
「まあ成りすますとしたら逆にこんな分かりやすい名前を使うのかとも疑問に思うところだけどね。」
「それで、アスカの目的は一体なんなのですか!?」
「だからまだ情報量が少なすぎて分からないって言ってるでしょーが!このポンコツ探偵がー!」
「はぁ!?私探偵じゃねーし!?メイド長だし!?」
「じゃあメイド長さんのお仕事としてアスカの見張りにでも行ってみたらどうですか?それと…」
「言われなくてもそうするつもりです!それとなんですか!?」
「屋敷内のメイド達にはくれぐれも注意しろよ。偽物のご主人様が消えたことといい、この屋敷にはまだまだ裏がある事を忘れるな。時計の時間をズラした奴らだって何人か潜んで…」
「あー!もうそんな事はわかってます!私はメイド長ですよ!?メイドのトップなんです!だからそれも兼ねて日頃のメイドの仕事を監視してるんですよ!!」
「…んじゃ、そっちはよろしく頼んだわ。こっちはこっちでやる事はあるから。」
「ジュウウウ…」
「ふんっ!偉そうに私に命令するなポンコツメイドが!」
リサラは煙草の火を消しアユメに差し出された灰皿に入れた。
「あれ?シュガー君からメッセージ来てる。」
『アユメ、さっきはごめん。俺言い過ぎたと思ってさ。アユメはアユメで仕事を一生懸命頑張ってるのになんか凄く偉そうだったよね。』
「シュガー君…。やっぱりシュガー君だわーーー♡成りすましなんかじゃねーわぶわはははははーーーーッッッッッ♡」
『そういえばアユメの好きな所、また見つけたんだ。』
「えーーーーーッッッ!!!?なになに♡どんなところーーーーーッッッ!!!?」
『今俺に関する事で色々調べ回ってるだろ?』
「うんうんそうそうーーーーーッッッッッってはぁぁぁぁいいいいいーーー????」
『俺のこと沢山知ろうとしてくれるアユメのそういう所が俺は好きなんだ。』
「おかしい…やっぱりおかしいぞ…。私のしていることがここまでシュガー君に筒抜けなんて…。…ここは一つ手を打ってみるか。」
『おい、お前何者だ。』
『どうしたんだ?アユメ、そんな突然口調を変えて。』
『なんで私の私情をそこまで熟知しているんだ?』
『おいおい、好きな相手の事を知ろうとするのは当然だろ?君のしている事はこのドーナツの輪っかを通して全てお見通し、それぐらいアユメの事を俺は好きだ。』
「ドーナツ…!?あの時アスカが言ってた事と同じ…」
「だから言いましたよね私、あなたに『ドーナツ』と。」
「…!?アスカ…!!この私が全く気配を感じなかっただと!?…いや私が色々考えるのに夢中になってただけか…。」
「アユメ様、裏庭のお手入れはもうお済みでしょうか?」
「い…いやぁ…今からする所だったんだよねぇ…?」
「なら、さっさと済ませて頂けませんか。他の先輩メイドの方たちからあなたの事お聞きしました。先輩メイドにあなたのようにだらしない方がいると私、正直イライラするんです。」
「は…はいぃ…どーもすみませぇん…(なんかリサラが言ってた感じの雰囲気と全然違くね…?)。」
「………」
アスカは背中を向けてどこかへ立ち去って行った。
「………少し泳がせておくか。」
次の日…
朝一番に起きて屋敷の電気をつけたのはアスカだった。
アユメは…
「ぐがああああああ…」
自室のベッドで卍形の体勢で寝間着のまま寝ていた。
アスカは屋敷中のカーテンを開け、掃除、洗濯、先輩メイド達の朝食の料理を全て1人でこなした。
一方アユメは…
「ふあぁぁぁぁ…ねみぃ………とりあえず一服するかぁ…。」
大広間では…朝礼が始まる。
「みんな集まって…ないですね!相変わらずポンコツメイドの姿が見えませんね!全くどうなってるんですかアスカ!昨日ちゃんと言い聞かせろと言いましたよね!?」
「いえ!私はちゃんと言いました!」
「ちゃんと言った!?どうなってるんですか!?私はあのポンコツメイドから『アスカから聞かされていない』と聞きました。それに朝一番の仕事もアスカが1人で全部やったみたいじゃないですか!あのポンコツメイドに全てやらせるべきだと私はおっしゃいましたよね!?」
「分かりました!はっきり言います!私はあの人みたいに仕事ができない人が大っ嫌いなんです!だから私がやった方が手っ取り早くていいと思ってどうせ言っても聞かないだろと思って私が独断で朝一番の仕事も全てやりました!私が一番新人なんですからこれぐらいの事ができて当然です!あの人にはそれが出来なかったんです!なのにどうして私が責められなくてはいけないんですか!?」
「あなたの言いたいことはよくわかりました。アスカ、後で話があるのでメイド長室へ来なさい。」
「私は仕事が忙しいんです!早く一人前のメイドになりたいんです!」
「これは一人前のメイドになるためのメイド長の命令です。」
「…わかりましたよ…。」
アユメの部屋では…
「シュガー君もなんか薄気味悪くなっちゃったしお話する気にならないなぁ…。」
「ピロンッ!」
アユメの着信音が鳴る。
「おん?」
『アユメ、大丈夫?何か悩み事でもあるのか?』
「シュガー君からだ…。っていうかなんでそんな事聞いてくるんだ…?なんて返そうかな…。フゥー………。」
アユメは一息ついてトーク画面を見つめる。
「無視しちゃおっかな…。なんか気乗りしないし…。それよりもリサラは何か情報得たかな。」
ここでアユメはハッとする。
「待て、今朝礼の最中だよな?このタイミングでシュガー君からメッセージが送られてくるって事は…シュガー君はアスカではないって事か…?」
アユメは真剣な表情になって考える。
「ここは一手、打ってみるか…。」
次回 第七話 降参
「フゥー………。」
アユメは屋敷の裏庭で煙草を吸いながら『チョコレートトーク』のシュガー君とのトーク履歴を見る。
「シュガー君が私の私情を知るようになったのは今日が初めて。そしてあのアスカとかいう新人メイドはリサラが朝礼で話した内容を私に話すと積極的に手をあげたという。偶然にしては出来過ぎていると思う。それに………フゥー………。」
アユメは空を仰ぎながら一息つく。
「アスカが私の耳元で囁いた『ドーナツ』って言葉…このシュガー君のアイコンとなにか関係があるとしか思えない。」
アユメはシュガー君のアイコンのドーナツの穴にさらに穴があくようにじっくり見つめる。
「………いや~ん♡私のかれぴっぴのシュガー君~♡今何してるんだろ~♡」
『シュガー君、私今休憩中なんだ!今度ぜっっったいにお店行くから待っててね!』
「休憩中じゃないでしょうがこのポンコツメイドが!」
「ガンッッッ!」
アユメの頭上に鉄の拳が落ちた。
「いってぇ~…あれ、リサラさんも休憩すか?」
「『リサラ様』だろうが!私はメイド達の仕事を見回るのも仕事の1つなんです!どこで何をしているかと思えばこんな裏庭で…」
「一本どうすか?」
アユメが煙草を一本手渡す。
「………」
「ご主人様もいないんだし大丈夫だってぇ~!」
リサラが手渡された煙草を口にくわえる。
「火つけなさい。」
「へい姉貴!」
「プハー………『リサラ様』でしょーが。」
「へいへいリサラ様、ところであのアスカって新人メイド、偽物のご主人様が居なくなってから入ってきた訳だからリサラ様が面接したわけだよね?」
「ええ、そうですよ。」
「私の予想が正しければあのメイド訳ありだと思うんだよねー。」
「は?なんでよ?」
「だってリサラ様あのメイドに朝礼で私に朝礼で話した内容をしっかり話すように伝えたんでしょ?」
「ええ、そうね。」
「でも私伝えられてないよ?」
「は?」
「彼女の口から直接伝えられてないよ。ただ、妙な言葉だけを耳元で囁かれただけだった。」
「なんですって?」
「その言葉の内容は『ドーナツ』。なんであんなこと伝えたんだろう?」
「『ドーナツ』…シュガー君…!?」
「うん、私もそれは思ったんだよ。ただどうしても噛み合わない部分も多いし情報量が少なすぎるな。見たところ仕事熱心なのにメイド長のリサラ様の言いつけに従わなかったのは妙だと思う。いや…待てよ…」
「…ん?」
アユメは真剣な表情をしてリサラはアユメの推理の続きの言葉を待つ。
「従った気になっていたのかもしれない。私に差し出した『チョコレートトーク』のメッセージの『シュガー君』を通じて。そして直接伝える事が頭から抜けてしまった。」
「それではやっぱりシュガー君はアスカと何か関係があるってことですか!?」
「関係があるどころか実は『チョコレートトーク』の相手がシュガー君ではなくアスカの可能性だってあり得る。」
「はあ!?それじゃあ成りすましじゃない!?でもどう考えたって昨晩のやり取りはシュガー君の人間性がでてたわよ!」
「可能性の話だよ。実際『シュガー』とは日本語で砂糖を意味するけどこれをスペイン語検索してみると…」
アユメはネット検索で『砂糖 スペイン語』と検索する。
するとヒットした項目にリサラは驚いた。
「『アスーカ(azúcar)』…!!」
「まあ成りすますとしたら逆にこんな分かりやすい名前を使うのかとも疑問に思うところだけどね。」
「それで、アスカの目的は一体なんなのですか!?」
「だからまだ情報量が少なすぎて分からないって言ってるでしょーが!このポンコツ探偵がー!」
「はぁ!?私探偵じゃねーし!?メイド長だし!?」
「じゃあメイド長さんのお仕事としてアスカの見張りにでも行ってみたらどうですか?それと…」
「言われなくてもそうするつもりです!それとなんですか!?」
「屋敷内のメイド達にはくれぐれも注意しろよ。偽物のご主人様が消えたことといい、この屋敷にはまだまだ裏がある事を忘れるな。時計の時間をズラした奴らだって何人か潜んで…」
「あー!もうそんな事はわかってます!私はメイド長ですよ!?メイドのトップなんです!だからそれも兼ねて日頃のメイドの仕事を監視してるんですよ!!」
「…んじゃ、そっちはよろしく頼んだわ。こっちはこっちでやる事はあるから。」
「ジュウウウ…」
「ふんっ!偉そうに私に命令するなポンコツメイドが!」
リサラは煙草の火を消しアユメに差し出された灰皿に入れた。
「あれ?シュガー君からメッセージ来てる。」
『アユメ、さっきはごめん。俺言い過ぎたと思ってさ。アユメはアユメで仕事を一生懸命頑張ってるのになんか凄く偉そうだったよね。』
「シュガー君…。やっぱりシュガー君だわーーー♡成りすましなんかじゃねーわぶわはははははーーーーッッッッッ♡」
『そういえばアユメの好きな所、また見つけたんだ。』
「えーーーーーッッッ!!!?なになに♡どんなところーーーーーッッッ!!!?」
『今俺に関する事で色々調べ回ってるだろ?』
「うんうんそうそうーーーーーッッッッッってはぁぁぁぁいいいいいーーー????」
『俺のこと沢山知ろうとしてくれるアユメのそういう所が俺は好きなんだ。』
「おかしい…やっぱりおかしいぞ…。私のしていることがここまでシュガー君に筒抜けなんて…。…ここは一つ手を打ってみるか。」
『おい、お前何者だ。』
『どうしたんだ?アユメ、そんな突然口調を変えて。』
『なんで私の私情をそこまで熟知しているんだ?』
『おいおい、好きな相手の事を知ろうとするのは当然だろ?君のしている事はこのドーナツの輪っかを通して全てお見通し、それぐらいアユメの事を俺は好きだ。』
「ドーナツ…!?あの時アスカが言ってた事と同じ…」
「だから言いましたよね私、あなたに『ドーナツ』と。」
「…!?アスカ…!!この私が全く気配を感じなかっただと!?…いや私が色々考えるのに夢中になってただけか…。」
「アユメ様、裏庭のお手入れはもうお済みでしょうか?」
「い…いやぁ…今からする所だったんだよねぇ…?」
「なら、さっさと済ませて頂けませんか。他の先輩メイドの方たちからあなたの事お聞きしました。先輩メイドにあなたのようにだらしない方がいると私、正直イライラするんです。」
「は…はいぃ…どーもすみませぇん…(なんかリサラが言ってた感じの雰囲気と全然違くね…?)。」
「………」
アスカは背中を向けてどこかへ立ち去って行った。
「………少し泳がせておくか。」
次の日…
朝一番に起きて屋敷の電気をつけたのはアスカだった。
アユメは…
「ぐがああああああ…」
自室のベッドで卍形の体勢で寝間着のまま寝ていた。
アスカは屋敷中のカーテンを開け、掃除、洗濯、先輩メイド達の朝食の料理を全て1人でこなした。
一方アユメは…
「ふあぁぁぁぁ…ねみぃ………とりあえず一服するかぁ…。」
大広間では…朝礼が始まる。
「みんな集まって…ないですね!相変わらずポンコツメイドの姿が見えませんね!全くどうなってるんですかアスカ!昨日ちゃんと言い聞かせろと言いましたよね!?」
「いえ!私はちゃんと言いました!」
「ちゃんと言った!?どうなってるんですか!?私はあのポンコツメイドから『アスカから聞かされていない』と聞きました。それに朝一番の仕事もアスカが1人で全部やったみたいじゃないですか!あのポンコツメイドに全てやらせるべきだと私はおっしゃいましたよね!?」
「分かりました!はっきり言います!私はあの人みたいに仕事ができない人が大っ嫌いなんです!だから私がやった方が手っ取り早くていいと思ってどうせ言っても聞かないだろと思って私が独断で朝一番の仕事も全てやりました!私が一番新人なんですからこれぐらいの事ができて当然です!あの人にはそれが出来なかったんです!なのにどうして私が責められなくてはいけないんですか!?」
「あなたの言いたいことはよくわかりました。アスカ、後で話があるのでメイド長室へ来なさい。」
「私は仕事が忙しいんです!早く一人前のメイドになりたいんです!」
「これは一人前のメイドになるためのメイド長の命令です。」
「…わかりましたよ…。」
アユメの部屋では…
「シュガー君もなんか薄気味悪くなっちゃったしお話する気にならないなぁ…。」
「ピロンッ!」
アユメの着信音が鳴る。
「おん?」
『アユメ、大丈夫?何か悩み事でもあるのか?』
「シュガー君からだ…。っていうかなんでそんな事聞いてくるんだ…?なんて返そうかな…。フゥー………。」
アユメは一息ついてトーク画面を見つめる。
「無視しちゃおっかな…。なんか気乗りしないし…。それよりもリサラは何か情報得たかな。」
ここでアユメはハッとする。
「待て、今朝礼の最中だよな?このタイミングでシュガー君からメッセージが送られてくるって事は…シュガー君はアスカではないって事か…?」
アユメは真剣な表情になって考える。
「ここは一手、打ってみるか…。」
次回 第七話 降参
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