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第二章 …アキ…本当に…好きになっても…いいの…?
第九話 女の子座り?これ割座だよ?
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「カシャカシャカシャ!」
松崎がアキと直巳に向けて何度もスマホのカメラのシャッターを切る。
「いい加減にしろ!」
「っつ~か~この女どの角度で撮っても可愛く映るじゃ~ん。さすが南ヶ丘のマドンナだね~。」
「お前ッ!」
アキが松崎のスマホを取り上げようとする。
「だめだよアキっ!手をあげちゃ!」
直巳がアキに呼びかける。
アキは取り上げようと伸ばした手を止める。
そしてアキは両手を腰に当て目を瞑って一息つく。
「わーったよ!」
そして直巳の方に振り向く。
「でもお前いいのか?あんな勝手に写真撮られて。」
「今更どうしようもないよ…。一度多くの人の手によって広められてしまったものはどう頑張っても回収しきれないもん。もう、行こう?」
「お前がそこまで言うならわーったよ。俺も少し感情的になりすぎたな。悪ぃ。」
そう言ってアキは直巳の方に歩いていく。
「ちょっと!アキ君!待ちなさいよ!」
直巳とアキは松崎の呼び止める声を無視した。
「その前にアキ…私達上履きのままだよ…。靴に履き替えないと…。
「お!そうだった!」
そう言って2人は下駄箱に戻って靴に履き替える。
「それじゃあこのまま直巳んちに行くかー!」
「あ…。」
「ん?どうした?」
「こんなに早く帰ったらママに何で早く帰ってきたのか聞かれちゃう…。」
「今日お前の母さん仕事休みなのか?」
「うん…。」
「じゃあ俺んち来るか?」
「行って大丈夫なら…お邪魔しようかな…ちょっと緊張するけど…。」
「そんな緊張しなくて大丈夫だって!」
そしてアキの家に2人は行くことになった。
アキの家はアパートの2階だった。
「お…お邪魔します…。」
「誰もいねーから大丈夫だよ!ほら入れ入れ!」
「う…うん…」
「っつーかお前…」
アキが直巳の足元をジーッと見る。
「な…なに…?」
「靴のサイズいくつだ?」
「24cm…だけど…。」
アキが突然直巳の手首を引く。
「え!?なに…!?」
直巳の手を互いの指の間に挟むようにアキが握る。
「手も…小せぇな…。」
「…う…うん…そう…かも…キャッ!」
アキが突然直巳を抱きしめた。
「ど…どうしたの…アキ…」
「………。」
「…アキ…?」
「………悪ぃ、ウトウトしちまった。」
「…眠い…の…?」
「いや、大丈夫だ。」
アキがゆっくり直巳を離す。
「そんなことより、勉強しねーとな!」
「う…うん…。」
「俺の部屋こっちなんだけど机ねーからこっちのテーブルのある部屋でいいか?」
「うん、私は大丈夫だよ。」
そうして直巳とアキは床に座った。
しかしアキは直巳の座り方に驚いた。
「お前…それ女の子座りじゃねーか…。」
アキはあぐらをかいていたが直巳はアキとは違う座り方をしていた。
「女の子座り?これ割座だよ?」
「わりざ?」
「うん、あんまり脚に良くないんだけどこの姿勢が楽でつい床に座るときはこの座り方になっちゃうんだよね。正座は足が痺れるし…。」
「俺はそんな座り方痛くてできねー…。」
「私は体が固いからあぐらかけないよ。」
2人がそんな会話をしてる時だった。
「ガチャンッ!」
「たっだいまー!美少女ユナちゃんが帰ってきましたー!」
突然玄関から女の声が聞こえた。
「え…!…あ…アキ…お家の人…?」
そして姿を現したのはアキと同じ髪色のショートヘアで赤いブレザーの制服を来て赤いスカートを履いた女子高生だった。
「おやー?おやおやおやー?」
女子高生が直巳の顔をじーっと見つめる。
「あ…えっと…その…」
次回 第十話 南ヶ丘の女子高だと一番頭いいと思うんだけど…。
松崎がアキと直巳に向けて何度もスマホのカメラのシャッターを切る。
「いい加減にしろ!」
「っつ~か~この女どの角度で撮っても可愛く映るじゃ~ん。さすが南ヶ丘のマドンナだね~。」
「お前ッ!」
アキが松崎のスマホを取り上げようとする。
「だめだよアキっ!手をあげちゃ!」
直巳がアキに呼びかける。
アキは取り上げようと伸ばした手を止める。
そしてアキは両手を腰に当て目を瞑って一息つく。
「わーったよ!」
そして直巳の方に振り向く。
「でもお前いいのか?あんな勝手に写真撮られて。」
「今更どうしようもないよ…。一度多くの人の手によって広められてしまったものはどう頑張っても回収しきれないもん。もう、行こう?」
「お前がそこまで言うならわーったよ。俺も少し感情的になりすぎたな。悪ぃ。」
そう言ってアキは直巳の方に歩いていく。
「ちょっと!アキ君!待ちなさいよ!」
直巳とアキは松崎の呼び止める声を無視した。
「その前にアキ…私達上履きのままだよ…。靴に履き替えないと…。
「お!そうだった!」
そう言って2人は下駄箱に戻って靴に履き替える。
「それじゃあこのまま直巳んちに行くかー!」
「あ…。」
「ん?どうした?」
「こんなに早く帰ったらママに何で早く帰ってきたのか聞かれちゃう…。」
「今日お前の母さん仕事休みなのか?」
「うん…。」
「じゃあ俺んち来るか?」
「行って大丈夫なら…お邪魔しようかな…ちょっと緊張するけど…。」
「そんな緊張しなくて大丈夫だって!」
そしてアキの家に2人は行くことになった。
アキの家はアパートの2階だった。
「お…お邪魔します…。」
「誰もいねーから大丈夫だよ!ほら入れ入れ!」
「う…うん…」
「っつーかお前…」
アキが直巳の足元をジーッと見る。
「な…なに…?」
「靴のサイズいくつだ?」
「24cm…だけど…。」
アキが突然直巳の手首を引く。
「え!?なに…!?」
直巳の手を互いの指の間に挟むようにアキが握る。
「手も…小せぇな…。」
「…う…うん…そう…かも…キャッ!」
アキが突然直巳を抱きしめた。
「ど…どうしたの…アキ…」
「………。」
「…アキ…?」
「………悪ぃ、ウトウトしちまった。」
「…眠い…の…?」
「いや、大丈夫だ。」
アキがゆっくり直巳を離す。
「そんなことより、勉強しねーとな!」
「う…うん…。」
「俺の部屋こっちなんだけど机ねーからこっちのテーブルのある部屋でいいか?」
「うん、私は大丈夫だよ。」
そうして直巳とアキは床に座った。
しかしアキは直巳の座り方に驚いた。
「お前…それ女の子座りじゃねーか…。」
アキはあぐらをかいていたが直巳はアキとは違う座り方をしていた。
「女の子座り?これ割座だよ?」
「わりざ?」
「うん、あんまり脚に良くないんだけどこの姿勢が楽でつい床に座るときはこの座り方になっちゃうんだよね。正座は足が痺れるし…。」
「俺はそんな座り方痛くてできねー…。」
「私は体が固いからあぐらかけないよ。」
2人がそんな会話をしてる時だった。
「ガチャンッ!」
「たっだいまー!美少女ユナちゃんが帰ってきましたー!」
突然玄関から女の声が聞こえた。
「え…!…あ…アキ…お家の人…?」
そして姿を現したのはアキと同じ髪色のショートヘアで赤いブレザーの制服を来て赤いスカートを履いた女子高生だった。
「おやー?おやおやおやー?」
女子高生が直巳の顔をじーっと見つめる。
「あ…えっと…その…」
次回 第十話 南ヶ丘の女子高だと一番頭いいと思うんだけど…。
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