白くて細い、項

真田晃

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それから、本当に毎晩。
お風呂に入って入念に全身を洗った後……まだ髪や肌がしっとりと濡れたまま、ベッドの上で純くんに組み敷かれる。

「……痛くない?」
「ん……」

いつものように、両足を広げて純くんに秘部を晒す。
中々本当の事を言い出せないまま、ズルズルと純くん主導の開発が行われて──


「全部、挿ったよ」


処女を……純くんに捧げた。


「……動くね」

今まで感じた事のない、圧。
僕のナカをゆっくりと擦り上げる、純くんの熱芯。

「──ん……ぅ、ンッ……!」

初めては痛くて。
苦しくて。
涙が、止まらなくて……

耳元で、純くんが甘い言葉を何度も囁くけど──全然、嬉しくなくて。

「イくよ……」
「………っ、ンぁあ……、!」

速い律動の後、純くんの熱いモノが僕の中に放たれ……下腹に滲み広がっていく。

その瞬間──もう……戻れないんだと悟った。



「……可愛いかったよ」
「………」
「もう、瑠風は……オレのものだね……」

目を細め、甘く吐息をつく。
絶望に揺れ放心する僕の横髪を、そっと撫でる純くんの手。……その指先が、何故か冷たくて。
鎖骨の下に唇を寄せられ、そっと付けられる──赤い刻印。
そこがヤケに、火傷したように……熱い。





ベッドサイドに置かれた携帯が、薄闇の中で光りながら震える。
目を瞑っていた僕を、眠ったと勘違いしたんだろう。身体を起こした純くんが、その電話に出る。

「……どうしたの?」

艶めかしくて、優しい声。
僕の時とは、違う──

「うん。……大好きだよ、湊。
明日、仕事が終わったら行くから……準備して、いい子で待ってるんだよ。
……会ったら、いっぱい……しようね」


そう……だった。

純くん程の人が、フリーである筈なんてなかったんだ。


馬鹿だ、僕。

純くんの気持ちを踏み躙ってしまうなんて、自惚れた事を考えて──


ずっと悩んで

……バカみたい、だ──

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