シンクロ -アゲハ舞い飛ぶ さくら舞い散る5-

ハイジ編

33.

「……ッ！」


肩甲骨の間から背骨に沿って、ハイジの舌先がつぅ…と舐め上げる。

ゾクッ、として頭を僅かに擡げれば、唇をこじ開けられ、咥内に侵入してくるハイジの指先。

「さくらの全てを、オレでいっぱいにしてやる」
「……」

邪魔だとばかりに首輪を囓って持ち上げる。


……シャラ……

揺れて響く、鎖の音。
早々に諦めたハイジは、熱い吐息を漏らしながら僕の後頭部に鼻先を埋める。

「……」

そのまま動けずにいれば、ハイジが首を傾げ、僕の耳裏に柔らかな熱を落とす。


「……なぁ、さくら」

咥内を犯す手とは反対の手が、僕の腿裏から内側へと滑り、付け根に向かって撫で下ろす。

「お前、何であの部屋に居たんだよ」
「……」
「まさか本当に、リュウの女……なんかじゃねーよな？」

僕の肩に唇が触れ──歯を立て甘噛みする。


「……！」


……ハイジがさっき聞きたかったのは……

その事、だったんだ……


腿裏を下りた手が僕のモノを見つけ、優しく包み込む。


「……お前は最初から、オレのモンだ。
これ以上誰にも触らせねぇし……もう二度と、手放したりなんか、しねぇからな……」


震え縮んでいるそれを扱かれ、強い刺激が与えられる。
そうして無理矢理屹立させられ、先端から裏筋にかけて、グリグリと指の腹で執拗に弄ばれる。


「さくら……」


耳元に掛かる、ハイジの熱い息遣い。
興奮した声……


「……」


ハイジの中で
僕との事は……終わってなんか、いない……


……でも、僕はもう……






はぁ、はぁ……

どれだけしたら……解放してくれるんだろう……


浴槽内で、無理矢理イかされて……

湯あたりして逆上せてしまった僕の身体を、バスタオルで拭きながら……また、イかされて。

そしてようやく、ベッドに運ばれれた所で……


休む事を許さず。うつ伏せになった僕の腰を高く持ち上げ、ハイジのはち切れそうな熱芯が──

何度も、何度も……


「……」
「さくらっ──」



……嫌だ……


ぎゅっとシーツを掴む。


……ごめん……

ごめんね、ハイジ……


どんなにされても………もう、僕の全ては……竜一のものだから……


「……泣くなよ」


顎先を掴まれ、顔を後ろに向けさせられる。
濡れた瞳をハイジに向ければ、哀しそうな眼をしたハイジが口角を持ち上げる。


「すぐに、忘れさせてやるから」