シンクロ -アゲハ舞い飛ぶ さくら舞い散る5-

真田晃

文字の大きさ
上 下
10 / 260
プロローグ

10.

しおりを挟む

竜一の舌が僕の唇を割り開き、甘く蕩ける様に咥内を掻き回す。


……はぁ、はぁ、

絡まる舌と舌。
お互いの唾液が混ざり合い、次第に深くなっていく口吻。


「………早く、食いてぇ」


唇が離されて直ぐ、熱の籠もった吐息混じりの声で竜一が囁く。
欲望を孕んだ双眸──その熱い視線に捕らえられれば、胸の奥が甘く締め付けられる。

「……っ、!」

顔の角度を変え、竜一が僕の首元に食らい付く。
その刹那、ゾクッとそこが粟立つ。

立てた歯で柔く食まれれば、全身が甘く痺れ、竜一を掴む手から力が抜け落ちる。

「……ぁ……」

トクトクと高鳴る鼓動。
竜一に弛緩した身体を委ねながら、僅かに割り開いた唇から吐息が熱く漏れる………





──トサッ、

部屋に入り、ベッドに押し倒される。逞しい腕。力強い手。少しだけ乱れた呼吸を繰り返しながら、僕の服を簡単に剥ぎ取っていく。

「……」

いつもと同じ行為なのに。
何でだろう……恥ずかしい。

掴まれた足首が大胆に持ち上げられ、割り開かれたそこに竜一の半身が迫る。必然的に浮き上がるお尻。それを、もう片方の手が掴むようにして揉みしだく。

「……」

その指先が柔肌の上を滑り、割れ目の奥に潜む襞を探し当てれば、ゆっくりとその周りを刺激し、柔らかく解しながら押し拡げられて──


「……りゅ……っ、」


行為の前に指を入れられるなんて、今までになくて。
驚きと怖さで……懇願するような視線を送り、竜一に訴える。

「……」

だけど、そんな僕には目もくれず。竜一の指は丁寧に、焦らすように奥へと侵入していく。


『優しくしてやるからよ』──先程の台詞が耳元で蘇り、いつもとは違う刺激に……擽ったいような、何だか変な感じが襲う。


………あ、


奥の方……ある一点を刺激され、ナカがきゅうと締まる。


………やだ、変…………ゃ、なに……怖い……


何度もそこを刺激され、頭がオカシクなる……


……ゃ……


こんなの、なんか……ヘン……



身体中の力が抜け落ち、血管が沸騰したように熱くなり、末端にまで押し流されていく。と同時に、脳天を突き抜ける快感。

息継ぎをしようと僅かに唇を割り開けば、竜一の唇に塞がれてしまい……唇の上も下も執拗に食まれ、しっとりと濡れた熱い舌が差し込まれる。






しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ヤクザに囚われて

BL
友達の借金のカタに売られてなんやかんやされちゃうお話です

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...