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1.衝撃
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……え……
角膜から送られてくる映像に、一瞬で脳が思考を停止した。
そのせいで、インプットされた情報だけが蔓延し、中々整理が追い付かない。
ローテーブルに置かれたノートパソコン。
その画面を食い入るように見ながらズボン前を寛がせ、胡座をかいた状態で剥き出しになった下半身のアレを握りしめ、自慰行為に勤しんでいる──兄。
『……あ、……ぁあっ…、んッ……』
ドアの隙間から漏れる、喘ぎ声。
だけどそれは、女のそれとは全然違う。
『──あぁっ、……お兄……ちゃ……、あっ、あっ、……』
『……心桜……っ、!』
これは、……この声は……
全身から血の気がサッと引く。
早くこの場から逃げだしたいのに、足が竦んで……動けない……
「……あぁ……クソ、」
握り込んだアレを上下に激しく擦りながら、空いた左手でパソコンを摑んで、やや乱暴に引き寄せる。
向きがズレたせいで、ここからでは全く見えなかったパソコン画面が見えるようになってしまった。
──間違いない。
あれは……
「……心桜……。お前、こんな男に、……クソ、」
仰向けのまま、熱で潤んだ瞳を向け
時折結合部を映しながら……あんあんと喘いでいる──僕。
『……もぅ……イっちゃ………イっちゃうよぉ……っ、!』
『いいよ……イって……、……心桜……』
僕を抱きながら撮影しているのは、僕より十六も年上の──元彼。
……あの時の動画……
まさか……別れた腹いせに、流出したとか……?
最悪。
でも何で、それを兄が見て………オナってんだよ……
角膜から送られてくる映像に、一瞬で脳が思考を停止した。
そのせいで、インプットされた情報だけが蔓延し、中々整理が追い付かない。
ローテーブルに置かれたノートパソコン。
その画面を食い入るように見ながらズボン前を寛がせ、胡座をかいた状態で剥き出しになった下半身のアレを握りしめ、自慰行為に勤しんでいる──兄。
『……あ、……ぁあっ…、んッ……』
ドアの隙間から漏れる、喘ぎ声。
だけどそれは、女のそれとは全然違う。
『──あぁっ、……お兄……ちゃ……、あっ、あっ、……』
『……心桜……っ、!』
これは、……この声は……
全身から血の気がサッと引く。
早くこの場から逃げだしたいのに、足が竦んで……動けない……
「……あぁ……クソ、」
握り込んだアレを上下に激しく擦りながら、空いた左手でパソコンを摑んで、やや乱暴に引き寄せる。
向きがズレたせいで、ここからでは全く見えなかったパソコン画面が見えるようになってしまった。
──間違いない。
あれは……
「……心桜……。お前、こんな男に、……クソ、」
仰向けのまま、熱で潤んだ瞳を向け
時折結合部を映しながら……あんあんと喘いでいる──僕。
『……もぅ……イっちゃ………イっちゃうよぉ……っ、!』
『いいよ……イって……、……心桜……』
僕を抱きながら撮影しているのは、僕より十六も年上の──元彼。
……あの時の動画……
まさか……別れた腹いせに、流出したとか……?
最悪。
でも何で、それを兄が見て………オナってんだよ……
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