Rain -拗らせた恋の行く末は…-

真田晃

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第一章 梅雨の幻影

優しいキス

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優しく右頬を包み込まれ、頬骨の上を親指の腹が柔くなぞる。そこに唇が当てられた後、首筋、項……と、優しく指先が滑っていく。

それだけで、身体の内側から快感が引き出され、ゾクッと粟立つ。

「……可愛い」

熱っぽい瞳が、僕を捕らえる。
握られた手の指間に、ミキさんの指が入り込み……合わせた掌の隙間に、湿気が籠もる。

しっとりとした肌。
甘く作り変えられていく空気。
色気を帯びる瞳……

「………っ、」

その瞳が柔く閉じられ、項に掛けられた指に力が籠められ、グイッと持ち上げられる。
……距離を詰める、唇。

「ん、……っ」

柔く唇に触れ、離れる間もなく今度は強く押し付けられる。
唇の形が崩れる程に──

熱くて。柔らかくて。
ミキさんの息遣いから、微かなコーヒーの香りと、彼自身の匂いが入り混じり……直ぐに唇が割られ、熱く濡れそぼつ舌が入ってくる。

「……んぅ……、」

初めての経験。感触。
恥ずかしくて……擽ったくて……
触れられた所全てが……火傷しそうに熱い……




優しく押し倒される。
ミキさんの手が、制服のボタンに掛かり……ひとつひとつ、丁寧に外されていく……

「……」


ホントに僕……するんだ……
この人と……セックス……


妙な緊張感と、高揚感。
掌がじんと痺れて、ピリピリする。

浅い呼吸を何度も繰り返しながら、ぼんやりと見上げれば、視線の合ったミキさんが優しく微笑む。

「……まだ、緊張してる?」
「……え……」
「痛い事は、しないから……」

大空に似た……笑顔。
優しい、声。


「うん……」



その言葉通り、ミキさんは僕に、痛い事はしなかった。


首筋、鎖骨、開けた胸元……
啄むようにキスを落とされると、波紋のように広がる、甘い痺れ。


「……っ、は……ぁあ……」


我慢できなくて声が漏れれば、徐にミキさんの手が僕の二の腕を摑む。







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