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第一章 梅雨の幻影
悪ノリ2
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「……丁度親が居なかったからな。
軽く話して、何となく雰囲気作って。
そっからベッドに誘い込んで、押し倒して……」
「おおーっ!」
「……で、でっ……?!」
異様な熱気。
欲望を剥き出しに燥ぐ男子達。
その直ぐ傍で、今井に肩を抱かれたまま──動けない、僕。
……いやだ、
聞きたくない──
『……お、お似合いだと……思うよ』──あの時、僕があんな事を言ったから?
だから大空は、佐藤さんと付き合う事になって……
……でも……
『可愛い』──大空が僕に、そういう事を言ったり……思わせぶりな態度を取るから……
否定してきたつもりでも、知らず知らずのうちに……期待、しちゃってて……
俯き、殆ど感覚のない手をギュッと握る。
「……んで、何回か軽くキスして。服ん中に手ぇ入れて……」
「おおー!」
「……佐藤って、胸デカいのか?」
「どんな感触だったんだよ!」
「……何聞いてんだ、バーカ。
俺の彼女を、お前らのオカズになんかさせねーからな」
口角をつり上げ、少し穏やかな表情を見せる大空の横顔。
キラキラしてて……楽しそうで……
「……今井くん、ちょっと……ごめん……」
モゾッと身を捩って今井の腕から逃れようとすれば、何を誤解したのか……ニヤニヤとした今井が、見上げた僕の顔を覗き込み……
「何だよ、白石。……お前、まさか勃ってんのか?」
そう言いながら、もう一方の手が僕の股間をギュッと握る。
「……!」
驚きすぎて、息が止まる。
……堪えられない。
これが、男子特有の悪ノリだと解っていても……
軽く話して、何となく雰囲気作って。
そっからベッドに誘い込んで、押し倒して……」
「おおーっ!」
「……で、でっ……?!」
異様な熱気。
欲望を剥き出しに燥ぐ男子達。
その直ぐ傍で、今井に肩を抱かれたまま──動けない、僕。
……いやだ、
聞きたくない──
『……お、お似合いだと……思うよ』──あの時、僕があんな事を言ったから?
だから大空は、佐藤さんと付き合う事になって……
……でも……
『可愛い』──大空が僕に、そういう事を言ったり……思わせぶりな態度を取るから……
否定してきたつもりでも、知らず知らずのうちに……期待、しちゃってて……
俯き、殆ど感覚のない手をギュッと握る。
「……んで、何回か軽くキスして。服ん中に手ぇ入れて……」
「おおー!」
「……佐藤って、胸デカいのか?」
「どんな感触だったんだよ!」
「……何聞いてんだ、バーカ。
俺の彼女を、お前らのオカズになんかさせねーからな」
口角をつり上げ、少し穏やかな表情を見せる大空の横顔。
キラキラしてて……楽しそうで……
「……今井くん、ちょっと……ごめん……」
モゾッと身を捩って今井の腕から逃れようとすれば、何を誤解したのか……ニヤニヤとした今井が、見上げた僕の顔を覗き込み……
「何だよ、白石。……お前、まさか勃ってんのか?」
そう言いながら、もう一方の手が僕の股間をギュッと握る。
「……!」
驚きすぎて、息が止まる。
……堪えられない。
これが、男子特有の悪ノリだと解っていても……
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