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ムスッとした男の慰め方
しおりを挟む男:「コンタクトレンズのクーポン券ですってよく配ってるけどあれ使う人おるんかね」
女:「まあおるんちゃう?」
男:「ティッシュとかやったらまだ貰うけど、ただの紙やしいらんよなあ」
女:「まあ確かにいらんけど、裸眼やからちゃう?我々」
男:「あー確かにな。コンタクトに関心ないもんな」
女:「コンタクトって関心持ちづらいしな」
男:「なんなら眼鏡かけながらあれ配っとる奴おるよな。お前が買え」
女:「それはファッションやねんからええやろ」
男:「よくないわ。意識低すぎやろ」
女:「あんたもかけたら?今や目悪い人の特権じゃなくなってるし眼鏡」
男:「いや、ええわ」
女:「なんでえな。もしかしたら吉井くんみたいになれるかもしれんで」
男:「俳優の?」
女:「そう。あんたも吉井くんぐらいかっこよかったらなあ」
男:「……」
女:「どしたん」
男:「げっぷでた」
女:「GAP?」
男:「それギャップや」
女:「じゃあなんて言うん?」
男:「あんまりげっぷを横文字で言う人おらんからな」
女:「あ、GDP」
男:「国内総生産。やっぱGeppちゃう?なんかZeppみたいに」
女:「ああ、Geppね」
男:「ああ、じゃないねん。ないわそんなもん」
女:「あ、ピッないわ」
男:「チャージしてきな」
男:「そういえば、ピッっていうねんな」
女:「何が?」
男:「PASMOのこと」
女:「だってピッやん」
男:「じゃあ改札の音がパオーンやったらパオーンないわって言うん?」
女:「言うよ。だってインターホンもピンポンやろ?」
男:「まあそやなあ」
女:「あ、吉井くん」
男:「どこ?」
女:「あの広告」
男:「ほんまや」
女:「やっぱかっこいいなあ」
男:「……」
女:「どしたん」
男:「別に」
女:「女子高生見てたん」
男:「見てへんわ」
女:「うそー」
男:「やめて。冗談でも駅長室連れて行かれる時代やから」
女:「エッチ教室?」
男:「言うてない。なんやエッチ教室て。行ってみたいわ」
女:「ふーん。……もしかして妬いてたん」
男:「え?」
女:「吉井くんに」
男:「妬いてへんわ」
女:「かわいいなあ」
男:「うるさいわ」
女:「でもあんたも眼鏡かけたら多分ちょっと似てるで」
男:「似てへんわ」
女:「煮たり焼いたり大変やねえ」
男:「やから似てもないし妬いてもないって」
女:「じゃあ何なん」
男:「傷めてんねや。心を」
女:「じゃあ、……はい」
男:「なんで急に抱きついてきたん」
女:「チャージ」
男:「パオーン」
女:「パオーン」
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