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2章 村での生活

80話 タンジーの錬金術レベルが上がった!?

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 タンジーの思いを聞いて、より一層タンジーの錬金術レベルを上げる手伝いがしたくなった。

 そして都合のいいことに、俺に必要な素材とタンジーに必要な素材は全く違うものだ。

 まあ、あくまでも"現時点"ではだけどな。


「タンジー、そんなに畏まった言い方をしなくてもいいよ」

「え? でも……」

「俺達が素材を集めるから、それでタンジーは美味しい干し肉を作ってくれる。お互いに助け合ってるようなものなんだからさ!」

《そうですね! 私も美味しい干し肉が食べたいから、沢山素材を持ってきますよ!》


 ブレンに目を向けると、目があった時に俺だけに見えるように片目を瞑った。

 タンジーが変に責任を感じてしまわないようにしたいという、俺の考えを理解してくれたみたいだな。


「そんな訳で、早速タンジーにお願いしたい。俺達が出す素材から、とりあえず一回レベルが上がるまで干し肉を作ってもらえないか?」


 そう言いながら、俺はストレージに入っていた屑肉五個を取り出した。

 そこにブレンがコモンセージ草を同量出してくれた。

 これで、さっき渡したものと合わせて干し肉を八個作ることが出来るだろう。

 肉が必要ならまた動物系統の魔物を分解すればいくらでも出すことが出来る。

 あとはブレンがどれほどハーブ類を所持しているかにもよるけどな。


「え……あの……?」

「頼むよタンジー。俺達、あの干し肉の虜になっちゃったからさ!」

《お願いします、タンジーさん!》

「…………わかった! お兄さんたちがそう言うなら、たくさん作ってあげる!」


 タンジーは、若干涙を滲ませながらも笑顔で承諾してくれた。

 早速錬金術を始めるタンジーを背に、俺は部屋にもう一つある作業台……というかテーブルを使わせてもらうことにした。

 ……汚れないように使えば、怒られることはない! ……はずだ。



 俺は魔物を分解しながら首飾り作成の準備を、タンジーは干し肉を作成すること僅か数秒で──


「れんきんじゅつのレベル上がったよ!」


 というタンジーのお言葉を頂戴した……

 いや、早すぎないか!?

 失敗を回数に含めたにしても、まだ三回しか錬金術をやってないはずだが!?


「お、おめでとう……?」
《タンジーさん、おめでとうございます!》

「えへへー!! ありがとう!」


 タンジーは飛び上がって喜んでいる。

 それは普通なのだが、ブレンがあまり驚いてなさそうに見えるぞ……?
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