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2章 村での生活
61話 念話はやりにくい……
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……うん、今回は余計な考えないぞ……
意外と可愛らしい名前だとか、魔女っぽくて怪しい笑い方だとか突っ込まないぞ──
「あんたさ、一回どついていいかい?」
「何も言ってませんけど!?」
──その後数分かけて、俺には以前のNWOの経験が中途半端にあるために知識が偏っていることを説明し終わると、ジャスミンさん……いや、お婆さんはなんとも言えない顔をしていた。
「なるほど……以前のNWO、というのはよく分からないが、冒険者ってのも色々って訳なんだねぇ……」
「あはは……」
「何にしても、あんたが変だってのは良く分かったよ」
ついに変と言われてしまったか……
まあ、仕方ないか……?
「それとあんた、なんでブレンちゃんの念話に対して普通に話しかけてたんだい?」
「ちょっとまだ念話というものが苦手なもので……」
「何だいその理由は……今のままだと、他でも不審な目で見られることになるよ?」
「う……はい……」
確かに、動物相手に独り言を言ってるようにしか見えないなら、不審者っぽいのかな……
《リョウさん、頑張りましょう!》
「お兄さん、がんばろー!」
「まあ、努力するんだね」
「……はい、努力します……」
頑張って、念話を使いこなせるようになるしかなさそうだな。
さて、色々あったけど……
そろそろアイテムの作成に入ろうかな!
まだ解体はしてないけど、素材はかなりの種類と量がある。
とは言え、どの生産スキルも熟練度が低いからやれることは主に二つかな。
まずはなんでもいいからひたすらに作って熟練度を上げること。
もう一つは、誰にでも使えるであろうものを作ること。
うまくやれば、売ることができるかも知れないから。
売ることを考えるなら、初期装備では何もついていなかった頭や首の部分の装備品を作ればいいんじゃないだろうか?
以前のNWOで作っていた森の民シリーズとか──
《リョウさん、以前から聞きたかったのですが……リョウさんの言う森の民シリーズとは、どんなものなのですか?》
「うん? ……そっか、以前これを見つけたときにちょっと話したっけ」
俺は首にかけていた『森の民の首飾』を外して手に取り、改めてじっくりと見てみた。
蔓を縒り合わせて作られた紐に森狼の牙が複数通してある。
この組み合わせだと、攻撃力と防御力に若干の補正があるみたいだな。
この牙を他の部位に変えれば補正も変わるはずだ。
意外と可愛らしい名前だとか、魔女っぽくて怪しい笑い方だとか突っ込まないぞ──
「あんたさ、一回どついていいかい?」
「何も言ってませんけど!?」
──その後数分かけて、俺には以前のNWOの経験が中途半端にあるために知識が偏っていることを説明し終わると、ジャスミンさん……いや、お婆さんはなんとも言えない顔をしていた。
「なるほど……以前のNWO、というのはよく分からないが、冒険者ってのも色々って訳なんだねぇ……」
「あはは……」
「何にしても、あんたが変だってのは良く分かったよ」
ついに変と言われてしまったか……
まあ、仕方ないか……?
「それとあんた、なんでブレンちゃんの念話に対して普通に話しかけてたんだい?」
「ちょっとまだ念話というものが苦手なもので……」
「何だいその理由は……今のままだと、他でも不審な目で見られることになるよ?」
「う……はい……」
確かに、動物相手に独り言を言ってるようにしか見えないなら、不審者っぽいのかな……
《リョウさん、頑張りましょう!》
「お兄さん、がんばろー!」
「まあ、努力するんだね」
「……はい、努力します……」
頑張って、念話を使いこなせるようになるしかなさそうだな。
さて、色々あったけど……
そろそろアイテムの作成に入ろうかな!
まだ解体はしてないけど、素材はかなりの種類と量がある。
とは言え、どの生産スキルも熟練度が低いからやれることは主に二つかな。
まずはなんでもいいからひたすらに作って熟練度を上げること。
もう一つは、誰にでも使えるであろうものを作ること。
うまくやれば、売ることができるかも知れないから。
売ることを考えるなら、初期装備では何もついていなかった頭や首の部分の装備品を作ればいいんじゃないだろうか?
以前のNWOで作っていた森の民シリーズとか──
《リョウさん、以前から聞きたかったのですが……リョウさんの言う森の民シリーズとは、どんなものなのですか?》
「うん? ……そっか、以前これを見つけたときにちょっと話したっけ」
俺は首にかけていた『森の民の首飾』を外して手に取り、改めてじっくりと見てみた。
蔓を縒り合わせて作られた紐に森狼の牙が複数通してある。
この組み合わせだと、攻撃力と防御力に若干の補正があるみたいだな。
この牙を他の部位に変えれば補正も変わるはずだ。
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