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1章 冒険の始まり
40話 サラさん宅での昼食
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出来上がった料理をテーブルに持っていくと、タンジーだけでなくセージも座っていた。
「お、セージ君! 身体の調子はどうだい?」
「えっと……おじさ──」
「お兄さんだよ、セージ?」
「ひっ!?」
「タンジー……威圧は身内に使っちゃダメだぞ? 俺はおじさんでも構わないしさ」
流石に、セージ君にまで威圧するのは止めてほしいからな。
そもそも、なんでお兄さんにこだわるんだろう……?
「……はーい」
「あ、あの……おにいさんがくすりをくれたひと?」
「うん、そうだよ。宿でお世話になってるリョウって言うんだ。呼びやすいように呼んでいいからね」
タンジーはふてくされちゃったな……
「わかりました! あの、くすりありがとうございました!」
「元気になれたみたいでよかったよ。今日の食事は、食べれそうなものを食べてね」
そう言って、台所から他の料理も持ってきたのだが……
セージ君から焼き肉に注がれる視線がすごい。
視線で焼き尽くしてしまいそうなほどの
熱意を感じるぞ……?
全ての料理をテーブルに並べたので、遅くなったけど昼御飯だ!
「さて、今日の食事は色々な食材を使ってみたから、食べれそうだったらバランスよく食べてな!」
「「「はーい!!」」」
サラさんもそっち側かい!
「では、いただきます!」
「「「いただきます!!」」」
俺は真っ先に、豚汁もどきのキャロの根を食べてみた。
なぜなら……キャロの根だけ火が通ったか確認してなかったからだ。
うん、柔らかくて、味も染みている。
うぅ……ご飯が食べたくなるなぁ。
「……おいしい、すっごくおいしいです!!」
「お肉も、ミソンのスープもすごくおいしいよ!」
「こんなにまともな食事を食べたのは、どれくらいぶりでしょうか……! とてもおいしいです!」
セージ君はガツガツと肉を食べまくっている。
タンジーとサラさんはバランスよく食べているな。
セージ君には、豚汁もどきも食べてもらいたいのだが……
「セージ君、お肉だけってのは身体に悪いから、苦手じゃなかったらスープも食べないか?」
「すみませんっ! でも……なんか、からだがおにくをほしがっているかんじがしてて、とまらないんです!!」
そう言うと、再び肉をガツガツと食べ始めた……
セージ君は、肉になんの恨みがあるのかと思うほどの勢いで肉を噛みちぎり、どんどん口に放り込んでいく……
やべ、これは焼き肉だけ追加を作るべきか……?
いや、それはダメだな。何とか、他のものも食べてもらわなくては!
「こっちのスープにも同じ肉が入ってるからさ。試しに食べてみてくれないか?」
「おにく! これにも入ってるんですかっ!!」
うおっ! なんという鋭い眼光!
とても、豚汁もどきを見ている目とは思えない……
「おにくっ! ああ……スープにはいってても、おいしい!」
「わぁ……セージすごい食欲。わたしの分なくなっちゃいそう」
「あぁ……セージがこんなに食事ができるようになるなんて……夢のようです……!」
サラさん、感動してる間に二人が肉を食べ尽くしそうだぞ……
「やさいといっしょにたべると、おにくのあじがかわって……もっとたべたくなる!」
お、セージ君は野菜も食べ始めたな!
人の体は肉だけだとよくないから、これで安心かな。
しかし、本当によく食べるなぁ……
「セージ、このうすいパンといっしょにお肉たべてみてよ! おいしいよ!」
「ほんとっ!? ……うわぁ、おにくのあじがパンにしみこんで……かめばかむほどおいしくなる!」
「セージ君、そんなに一気に食べたら気分悪くなっちゃうぞ? 一旦スープを飲んで一息入れよう?」
「うん! わかったよおにいちゃん!」
おおっ!? いつの間にか敬語がなくなってお兄ちゃん呼びになってる。
それに、今度はちゃんと言うことを聞いてくれたな。
しかし、フルーツ盛り合わせは誰も食べてないし、食後に出せばよかったかな?
などと思っていたが、よくよく見たらブレンがついばんで食べていた。
勢いよくついばんでいることから、美味しく食べれてるんだろうな。
あ、ヤバイ……このままじゃ、俺の分の焼き肉なくなる!
俺も食べよう!
《「「「「ごちそうさまでした!!」」」」》
多めに作ったはずの昼食は、食後のフルーツ盛り合わせも含めてきれいさっぱりなくなった。
ブレンは最初から最後までひたすらフルーツだけ食べていたけど。
むしろ足りなかったのか、自分のストレージからアケビを出して食べていたな。
最初に種をくちばしで全部外してからガツガツ食べていた……
あんな食べ方があるとはな。
今の時間は十二時五十分……現実は、十八時半ちょっと前か。
明日からはまた仕事あるし、今日は早めにログアウトして支度しておこうかな。
「俺はそろそろ帰りますね。今日はごちそうさまでした!」
「えっ、もう帰っちゃうんですか? まだお昼過ぎですし、もう少しゆっくりしていきませんか?」
「「お兄さん(ちゃん)、かえっちゃうの?」」
帰ろうと思って声をかけたが、やはりサラさん達に引き止められた。
タンジーとセージ君は、すごく残念そうな顔でこちらを見ている……
子供達のああいう顔には弱いんだが、仕事に支障は出したくないからな。
「明日はリアルで仕事があるんですよ。リアルだともう夕方ですから、支度をしておきたくて」
「ああ、そうでしたね……すっかり忘れてましたが、リョウさんは違う世界から来た冒険者でしたね……」
そう言うサラさんの顔は、いつもとは違って……
なんというか、悲しいという感じがするな……
「また仕事終わったら来ますから、そんな顔しないで下さい」
「そうですね……」
うーむ、困ったな……
俺がなんと言おうか考えていると、タンジーが質問してきた。
「お兄さんは、どんなおしごとしてるの?」
「そうだな……植物や、庭に使う道具を扱うお店って言えばわかるかな?」
「うーん……お花やさんじゃないの?」
「お花もあるけど、野菜とか果物の苗木なんかもあるんだよ」
タンジーはうーんと唸っている……なかなか伝わらないな。
こっちの世界には、やはり園芸店はないんだろうか。
「リョウさんも、お花に関わるお仕事をされてるんですね」
「まあ、そうですね。植物が好きで、色々手広くやってますよ」
何となくだけど、サラさんは嬉しそうに見えるな。
サラさんが出している依頼は、花の種を集めてくるといったものだったし……
花に関わる仕事をしていたんだろうな。
「……引き止めてしまってごめんなさい。生き物を扱う仕事が大変なことは、私もよくわかりますから……」
「いえ、こちらも事前に言っておくべきでした。あと、これを──」
俺は、ストレージから花の種を数種類取り出した。
まだ数も種類も足りないけど、先に渡しておきたかったんだ。
「これは、花の種ですか? なぜこれを……?」
「相談所で依頼を見かけたんです。本当は、達成してから渡したかったんですけどね……」
「あの依頼を受けてくださったんですか……!?」
「多少は草花に詳しいつもりですからね。お役にたてると思ったんですよ」
サラさんは涙ぐんでいる。
きっと、長い間誰も受けようとしなかったんだろうな。
「足りない分はまた、時間があれば集めます。では、俺はこれで──」
そう言い残して帰ろうとしたが、サラさんに服を捕まれてしまった……
「さ、サラさん?」
「……ありがとう、ございます。とっても、嬉しいです!」
感極まったサラさんは、俺に抱きつこうとしたが──
……つい、両手で押し留めてしまった。
「うう……リョウさん酷いです……」
「いや、その……子供達も見てますし! あと……俺、実は女性にあまり免疫ないんで! ごめんなさい! お邪魔しました!」
俺はそれだけ言って、逃げるようにサラさん宅をあとにした。
「お、セージ君! 身体の調子はどうだい?」
「えっと……おじさ──」
「お兄さんだよ、セージ?」
「ひっ!?」
「タンジー……威圧は身内に使っちゃダメだぞ? 俺はおじさんでも構わないしさ」
流石に、セージ君にまで威圧するのは止めてほしいからな。
そもそも、なんでお兄さんにこだわるんだろう……?
「……はーい」
「あ、あの……おにいさんがくすりをくれたひと?」
「うん、そうだよ。宿でお世話になってるリョウって言うんだ。呼びやすいように呼んでいいからね」
タンジーはふてくされちゃったな……
「わかりました! あの、くすりありがとうございました!」
「元気になれたみたいでよかったよ。今日の食事は、食べれそうなものを食べてね」
そう言って、台所から他の料理も持ってきたのだが……
セージ君から焼き肉に注がれる視線がすごい。
視線で焼き尽くしてしまいそうなほどの
熱意を感じるぞ……?
全ての料理をテーブルに並べたので、遅くなったけど昼御飯だ!
「さて、今日の食事は色々な食材を使ってみたから、食べれそうだったらバランスよく食べてな!」
「「「はーい!!」」」
サラさんもそっち側かい!
「では、いただきます!」
「「「いただきます!!」」」
俺は真っ先に、豚汁もどきのキャロの根を食べてみた。
なぜなら……キャロの根だけ火が通ったか確認してなかったからだ。
うん、柔らかくて、味も染みている。
うぅ……ご飯が食べたくなるなぁ。
「……おいしい、すっごくおいしいです!!」
「お肉も、ミソンのスープもすごくおいしいよ!」
「こんなにまともな食事を食べたのは、どれくらいぶりでしょうか……! とてもおいしいです!」
セージ君はガツガツと肉を食べまくっている。
タンジーとサラさんはバランスよく食べているな。
セージ君には、豚汁もどきも食べてもらいたいのだが……
「セージ君、お肉だけってのは身体に悪いから、苦手じゃなかったらスープも食べないか?」
「すみませんっ! でも……なんか、からだがおにくをほしがっているかんじがしてて、とまらないんです!!」
そう言うと、再び肉をガツガツと食べ始めた……
セージ君は、肉になんの恨みがあるのかと思うほどの勢いで肉を噛みちぎり、どんどん口に放り込んでいく……
やべ、これは焼き肉だけ追加を作るべきか……?
いや、それはダメだな。何とか、他のものも食べてもらわなくては!
「こっちのスープにも同じ肉が入ってるからさ。試しに食べてみてくれないか?」
「おにく! これにも入ってるんですかっ!!」
うおっ! なんという鋭い眼光!
とても、豚汁もどきを見ている目とは思えない……
「おにくっ! ああ……スープにはいってても、おいしい!」
「わぁ……セージすごい食欲。わたしの分なくなっちゃいそう」
「あぁ……セージがこんなに食事ができるようになるなんて……夢のようです……!」
サラさん、感動してる間に二人が肉を食べ尽くしそうだぞ……
「やさいといっしょにたべると、おにくのあじがかわって……もっとたべたくなる!」
お、セージ君は野菜も食べ始めたな!
人の体は肉だけだとよくないから、これで安心かな。
しかし、本当によく食べるなぁ……
「セージ、このうすいパンといっしょにお肉たべてみてよ! おいしいよ!」
「ほんとっ!? ……うわぁ、おにくのあじがパンにしみこんで……かめばかむほどおいしくなる!」
「セージ君、そんなに一気に食べたら気分悪くなっちゃうぞ? 一旦スープを飲んで一息入れよう?」
「うん! わかったよおにいちゃん!」
おおっ!? いつの間にか敬語がなくなってお兄ちゃん呼びになってる。
それに、今度はちゃんと言うことを聞いてくれたな。
しかし、フルーツ盛り合わせは誰も食べてないし、食後に出せばよかったかな?
などと思っていたが、よくよく見たらブレンがついばんで食べていた。
勢いよくついばんでいることから、美味しく食べれてるんだろうな。
あ、ヤバイ……このままじゃ、俺の分の焼き肉なくなる!
俺も食べよう!
《「「「「ごちそうさまでした!!」」」」》
多めに作ったはずの昼食は、食後のフルーツ盛り合わせも含めてきれいさっぱりなくなった。
ブレンは最初から最後までひたすらフルーツだけ食べていたけど。
むしろ足りなかったのか、自分のストレージからアケビを出して食べていたな。
最初に種をくちばしで全部外してからガツガツ食べていた……
あんな食べ方があるとはな。
今の時間は十二時五十分……現実は、十八時半ちょっと前か。
明日からはまた仕事あるし、今日は早めにログアウトして支度しておこうかな。
「俺はそろそろ帰りますね。今日はごちそうさまでした!」
「えっ、もう帰っちゃうんですか? まだお昼過ぎですし、もう少しゆっくりしていきませんか?」
「「お兄さん(ちゃん)、かえっちゃうの?」」
帰ろうと思って声をかけたが、やはりサラさん達に引き止められた。
タンジーとセージ君は、すごく残念そうな顔でこちらを見ている……
子供達のああいう顔には弱いんだが、仕事に支障は出したくないからな。
「明日はリアルで仕事があるんですよ。リアルだともう夕方ですから、支度をしておきたくて」
「ああ、そうでしたね……すっかり忘れてましたが、リョウさんは違う世界から来た冒険者でしたね……」
そう言うサラさんの顔は、いつもとは違って……
なんというか、悲しいという感じがするな……
「また仕事終わったら来ますから、そんな顔しないで下さい」
「そうですね……」
うーむ、困ったな……
俺がなんと言おうか考えていると、タンジーが質問してきた。
「お兄さんは、どんなおしごとしてるの?」
「そうだな……植物や、庭に使う道具を扱うお店って言えばわかるかな?」
「うーん……お花やさんじゃないの?」
「お花もあるけど、野菜とか果物の苗木なんかもあるんだよ」
タンジーはうーんと唸っている……なかなか伝わらないな。
こっちの世界には、やはり園芸店はないんだろうか。
「リョウさんも、お花に関わるお仕事をされてるんですね」
「まあ、そうですね。植物が好きで、色々手広くやってますよ」
何となくだけど、サラさんは嬉しそうに見えるな。
サラさんが出している依頼は、花の種を集めてくるといったものだったし……
花に関わる仕事をしていたんだろうな。
「……引き止めてしまってごめんなさい。生き物を扱う仕事が大変なことは、私もよくわかりますから……」
「いえ、こちらも事前に言っておくべきでした。あと、これを──」
俺は、ストレージから花の種を数種類取り出した。
まだ数も種類も足りないけど、先に渡しておきたかったんだ。
「これは、花の種ですか? なぜこれを……?」
「相談所で依頼を見かけたんです。本当は、達成してから渡したかったんですけどね……」
「あの依頼を受けてくださったんですか……!?」
「多少は草花に詳しいつもりですからね。お役にたてると思ったんですよ」
サラさんは涙ぐんでいる。
きっと、長い間誰も受けようとしなかったんだろうな。
「足りない分はまた、時間があれば集めます。では、俺はこれで──」
そう言い残して帰ろうとしたが、サラさんに服を捕まれてしまった……
「さ、サラさん?」
「……ありがとう、ございます。とっても、嬉しいです!」
感極まったサラさんは、俺に抱きつこうとしたが──
……つい、両手で押し留めてしまった。
「うう……リョウさん酷いです……」
「いや、その……子供達も見てますし! あと……俺、実は女性にあまり免疫ないんで! ごめんなさい! お邪魔しました!」
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