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第5話 風切のアンゼ
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俺は勝ったのか・・・?
目の前で倒れているカーマ。そこに1人の初級軍員がやって来た。
「・・・。気絶しています。どうやら力の使いすぎでしょう」
と、審判員に言う。
「格闘戦、勝者ハル!」
すると、辺りから一斉に歓声が聞こえた。
「あいつすげぇー!!」
「まじかよ!あの技を受け止めただと!!」
俺はなんだか嬉しくなった。
そして2戦目、次は剣術戦だ。
剣の使い方とかも全くと言っていいほど知らない。負けたじゃん。
ちなみにルールとして、木刀を使い、相手の頭に3発当てるか、胴体(腕を除く)に10発当てる事で勝ちになる。
俺は気弱そうな棒人間、アンゼに対戦を頼んだ。
「ぼ、僕で良ければ・・・」
うん、勝てそう。
「それでは、剣術戦、始め!!」
俺は剣を使った事は無い。だが、アニメとかでいろいろ見ているから大丈夫だろう。
俺はアンゼに走って向かい、思いっきり頭を目掛けて一振り。
「とりゃぁー!」
俺は確かに当てたはずなのだが、アンゼの姿は目の前には居なかった。
「動きに無駄が多いです」
俺はいつの間にか、アンゼに背後を取られていた。
そして頭を一発パシン。アンゼに一点先取された。
俺はもう一度頭を目掛けて一振り。
「動きが単調すぎます」
俺は避けられることは薄々気付いていたので、自分を軸に回転斬り。
ギリギリで避けられてしまった。
「なるほど、工夫をしたつもりだと思いますが、まだまだですね」
さて、どうするか・・・。あいつの間合いに入らなければ攻撃出来ないが、間合いに入るとあいつに攻撃される。しかも、対応力も相当なものと見た。
どうにかして勝てないものか・・・。
あと頭に2回当てられたら負けか・・・。なら今は頭を守ることを優先しないとな。
俺は相手の攻撃を受け流す事を考えながら、攻めた。
「甘いです」
俺の頭に向かってきた剣をなんとか受け流したが、体に当たってしまった。
アンゼは間髪入れずにもう1突き。俺はもう一度ギリギリで受け流した。
「守っていても勝てませんよ」
アンゼにはまだまだ余裕がありそうだ。俺は一旦退いて、呼吸を整えた。
アンゼはその俺に距離を詰め、頭に狙って1突き。
それを俺は弾き返し、彼に隙ができた時に頭に1突き。
「ッ・・・」
俺はようやく頭に一発当てることができた。
よし、掴めたぞ。後はアンゼの隙を狙いつつ、こちらも攻撃を加えていこう。
俺はアンゼと剣と剣を交わせながら、隙を探した。
だが、アンゼも戦いながら対応しているらしく、俺の作戦は不確定なものになっていった。
どれくらい戦っただろうか・・・。どちらも息が切れ、お互いにあと頭に1発当てた時点で勝ちの状態である。
「胴体は狙わないのか?」
俺はアンゼに聞いた。
「はい。胴体など狙っても楽しくないでしょう」
と答えが返ってきた。どうやら彼は胴体を狙う気は無いだろう。
俺は距離を詰め、頭に1突き。やはり避けられる、が、これは想定内。体を上手く使いながらアンゼの剣筋を見て、受け流す。そして俺はとどめの1突き・・・も、ギリギリで避けられてしまう。
「終わりです」
隙のできた俺にアンゼが1突き・・・しようとした。
だが次の瞬間、俺の投げた木刀に驚いていた。
彼は驚きつつも、驚異的な瞬発力と対応力で避け、彼は危機を乗り切った。そして俺は武器である木刀を手放し、為す術もなくなった・・・。
「まじかよ・・・。最後の切り札だったのだが・・・」
「あのタイミングであの行動をとったのは正直驚きました。・・・でも、終わりです」
「くっ・・・、俺の負けです・・・」
俺は敗北を宣言した。
目の前で倒れているカーマ。そこに1人の初級軍員がやって来た。
「・・・。気絶しています。どうやら力の使いすぎでしょう」
と、審判員に言う。
「格闘戦、勝者ハル!」
すると、辺りから一斉に歓声が聞こえた。
「あいつすげぇー!!」
「まじかよ!あの技を受け止めただと!!」
俺はなんだか嬉しくなった。
そして2戦目、次は剣術戦だ。
剣の使い方とかも全くと言っていいほど知らない。負けたじゃん。
ちなみにルールとして、木刀を使い、相手の頭に3発当てるか、胴体(腕を除く)に10発当てる事で勝ちになる。
俺は気弱そうな棒人間、アンゼに対戦を頼んだ。
「ぼ、僕で良ければ・・・」
うん、勝てそう。
「それでは、剣術戦、始め!!」
俺は剣を使った事は無い。だが、アニメとかでいろいろ見ているから大丈夫だろう。
俺はアンゼに走って向かい、思いっきり頭を目掛けて一振り。
「とりゃぁー!」
俺は確かに当てたはずなのだが、アンゼの姿は目の前には居なかった。
「動きに無駄が多いです」
俺はいつの間にか、アンゼに背後を取られていた。
そして頭を一発パシン。アンゼに一点先取された。
俺はもう一度頭を目掛けて一振り。
「動きが単調すぎます」
俺は避けられることは薄々気付いていたので、自分を軸に回転斬り。
ギリギリで避けられてしまった。
「なるほど、工夫をしたつもりだと思いますが、まだまだですね」
さて、どうするか・・・。あいつの間合いに入らなければ攻撃出来ないが、間合いに入るとあいつに攻撃される。しかも、対応力も相当なものと見た。
どうにかして勝てないものか・・・。
あと頭に2回当てられたら負けか・・・。なら今は頭を守ることを優先しないとな。
俺は相手の攻撃を受け流す事を考えながら、攻めた。
「甘いです」
俺の頭に向かってきた剣をなんとか受け流したが、体に当たってしまった。
アンゼは間髪入れずにもう1突き。俺はもう一度ギリギリで受け流した。
「守っていても勝てませんよ」
アンゼにはまだまだ余裕がありそうだ。俺は一旦退いて、呼吸を整えた。
アンゼはその俺に距離を詰め、頭に狙って1突き。
それを俺は弾き返し、彼に隙ができた時に頭に1突き。
「ッ・・・」
俺はようやく頭に一発当てることができた。
よし、掴めたぞ。後はアンゼの隙を狙いつつ、こちらも攻撃を加えていこう。
俺はアンゼと剣と剣を交わせながら、隙を探した。
だが、アンゼも戦いながら対応しているらしく、俺の作戦は不確定なものになっていった。
どれくらい戦っただろうか・・・。どちらも息が切れ、お互いにあと頭に1発当てた時点で勝ちの状態である。
「胴体は狙わないのか?」
俺はアンゼに聞いた。
「はい。胴体など狙っても楽しくないでしょう」
と答えが返ってきた。どうやら彼は胴体を狙う気は無いだろう。
俺は距離を詰め、頭に1突き。やはり避けられる、が、これは想定内。体を上手く使いながらアンゼの剣筋を見て、受け流す。そして俺はとどめの1突き・・・も、ギリギリで避けられてしまう。
「終わりです」
隙のできた俺にアンゼが1突き・・・しようとした。
だが次の瞬間、俺の投げた木刀に驚いていた。
彼は驚きつつも、驚異的な瞬発力と対応力で避け、彼は危機を乗り切った。そして俺は武器である木刀を手放し、為す術もなくなった・・・。
「まじかよ・・・。最後の切り札だったのだが・・・」
「あのタイミングであの行動をとったのは正直驚きました。・・・でも、終わりです」
「くっ・・・、俺の負けです・・・」
俺は敗北を宣言した。
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