★完結!★【転生はもう結構です!】崖から落とされ死んだ俺は生き返って復讐を誓うけど困ってるドラゴン助けたら女になって娘が出来ました。

monaka

文字の大きさ
199 / 476

第193話:消えたメイド服の謎。

しおりを挟む

やはりローラがここに来ているというのであれば今話を聞いておくのが一番効率がいい。

コックから聞いたメイドの名前を城の者に聞くと、すぐに割り当てられた住込み用の部屋を案内された。

ドアをノックすると中から聞き覚えの無い声で「はーい、どちら様ですかー?」という声。

「ここにローラが来ていると聞いたのだが今は居るだろうか?」

「え、私? 誰だろ……」

中からローラの声がする。そして無警戒にドアを開けてくれた。

出来ればもう少し警戒心を持ってほしい。せめて来客が誰なのかを聞いてから開けるくらいの慎重さはあっていいだろう。

「やぁローラ。元気にしてたかな?」

「ふぇっ、み、ミナトさん……? なんだか、雰囲気が……」

「今の僕はミナトであってミナトでないからね。昨日この城で起きた事件について君は知っているかな?」

ローラが初めて会った時とはまた種類の別の、不審者を見る視線をこちらへ向ける。

「はい、先ほどリーア……あ、この部屋の子なんですけど、リアに聞きました。……というか本当にミナトさんですか? なんだか前より賢そう……」

賢そうとは酷い言い様だが、実際そうなんだろうし仕方ない。

「さっきも言っただろう? ミナトであってミナトではないんだ。僕の名前はジャーロック・ホムホム。昨日の事件について調べている。君が疑問に思うのも分かるが今そんなやりとりをする事に意味は無い。君にはいくつか質問に答えてもらうよ?」

「えっと……いろいろ聞きたい事はありますけどとりあえず分かりました」

「では形式的に一応聞かせてもらうが昨日次期王候補数人の食事に毒が盛られてね、それは君も知っての通りだが何か心当たりはあるかな?」

念の為にローラの様子を注視しながら質問する。勿論答えはノーだった。

「まぁそうだろうね。勘違いしないでほしいが君がやったとは思ってない。出来た可能性がある人物には一応聞いておかないと、というだけだよ。ちなみに食糧庫に納品した食材は誰でも手を付けられる状態なのかな?」

これは既にコックにも聞いた事。
矛盾が無いかどうかの確認だ。

「私は直接倉庫まで納品するのですが、その後は……多分その気になれば誰でも触れられるのではないかと……」

「ふむ、まぁそれもそうだろうね。では本題なのだが……食糧庫、あるいはこの城の人々の事で最近何か変わった事はあったかい?」

これも具体的な話が得られるとは思っていない。ただの可能性潰しと、偶然いい話が聞ければめっけもの、程度だ。

「それなんですけど……私は特に気付いた事は無いんですが、リーア。あの話一応しておいた方がいいんじゃないかな?」

ローラはそう言って部屋の主に声をかけた。

「いや、あれは関係ないでしょ」

リーアと呼ばれた少女は少しだけそばかすのあるおとなしそうな雰囲気の見た目に反し、性格はなかなかサバサバしているようだ。

「リーアと言ったね、一応聞かせてもらえるかな? 何が手掛かりになるか分からないからね」

「まぁ私としてもローラが疑われるのは癪だから協力したいけど……ほんとに関係無いと思うよ? 一週間くらい前に私のメイド服が盗まれたんだ」

……メイド服が盗まれた?

「なるほど……それはまた、確かに関係はなさそうだね。ちなみにその後犯人は?」

「ぜーんぜんだめ。誰が盗ったのかもわからないし、同じメイドがやったのか変態に盗られたのかも分かんない」

自分のメイド服が何に使われているのか分からないというのは気持ち悪いだろう。

「しかし城内での犯行ならば全員の持ち物を改めればすぐに分かる事なのでは?」

「それがさぁ、メイドと兵士は全員調べてもらったんだよね。なのにどっからも出てこないから仕方なく新しいメイド服を用意してもらったよ」

リーアはそう言いながら舌を出し掌をぴらぴらと振った。

……ずさんな調べではなくそれなりにしっかりした調べが入った事を前提に考えるならばメイドと兵士以外、という事になるが……この城でその両方を除外してしまうと後は調理関係者、ローラのように品物を外部から納品しにくる業者、あとはそれなりの立場のある人間という事になってしまう。

出来る事ならば毒殺未遂の犯人を突き止めるきっかけが盗んだメイド服、なんて事にならないといいなぁ。

「話してくれてありがとう。城で働く君達も不安だと思うが出来る限り迅速に解決にあたるつもりだ。念の為に身辺には気を付けるようにね。特にローラ、来客が誰かも分らないうちにドアを開けるんじゃない」

「ご、ごめんなさい」

「今朝城の外でもちょっとした事件があったからね。何かと今は物騒だから一人で行動するのは避けた方がいい。……とりあえず僕から聞きたい事も聞けたしこれでお暇するよ。それではね」

ローラは僕のこの状態についていろいろ聞きたそうな顔をしていたが無理矢理話を打ち切ってリーアの部屋を離れる。

……とりあえず一番疑わしい辺りから潰していく事にするか。

食材関連を詳しくあたってもこれ以上の情報は出てこないだろう。

毒を盛る事が可能なポイントは限られている。
だが、毒を盛る指示をする事が出来る人間ならそれなりに居るからな。

待っていろ犯人。
このジャーロック・ホムホムが必ずや追い詰めてみせるぞ。

『私はこういうのを見てみたかったのよ! 真実はいつも一つか二つ!』

真実はいつだって一つだけとは限らない。それぞれの中にそれぞれの真実を抱えているものだ。
僕はその中から一番その場に相応しい物を引きずり出すだけさ。

『ミナト君もノリノリねぇ♪』

う、うるさいなぁ……。
今の俺はジャーロックでありミナトでもあるんだから多少性格が変わってもしょうがないだろ。完全に他人任せにするつもりはないよ。

こいつに全部任せっきりにするのは危険だからな。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中

あ、まん。
ファンタジー
仕事一筋40年。 結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。 定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。 だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。 唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。 化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。 彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。 現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。 これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした

コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。 クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。 召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。 理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。 ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。 これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた

黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。 名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。 絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。 運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。 熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。 そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。 これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。 「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」 知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

処理中です...