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第134話:ミナト君の趣向。
しおりを挟む「昨日は恥ずかしい所を見せてしまったな」
翌朝俺達がクイーンの部屋を訪れると、どうやらこの部屋に一泊していたらしい例の少女がやたらと艶々した顔で出ていった。
通り過ぎざまにこちらを見てドヤ顔していったのがちょっとイラっとした。
多分俺達よりも私を優先してくれたのよっ♪ って感じなんだろうな。
それにしてもまだあのマイクロビキニだったのはさすがにどうなんだ? あの服でここに来てそのまま一泊。何も無いはずがない。
「ゆうべはおたのしみでしたね」
「なっ、なな、何故それを……!」
いや、分らない方がどうかしてるだろ……。
「夜中にあの子のすんごい声が響いてましたよぉ♪」
ネコが身体をくねらせながらそんな事を言う。
それはマジな情報なのか? 俺はぽんぽこが帰った後さっさと寝てしまったため気付かなかったが、それは勿体ない事をした。
『いやぁ……そんなもの聞いたら君は悶々とするだけなんじゃないの? 適度に自分で発散したらいいのに』
馬鹿野郎。ママドラに見られながらそんな事できるか! そもそも女の身体じゃよくわからん!
『君自分で今何言ってるか分かってる? その理屈だと君はこの先誰とどんないい雰囲気になっても私が見てるから何もできないって事よ?』
ぐっ、それはそれ、これはこれだ! 特に、対象が自分だったらママドラに見られるのは恥ずかしすぎる……!
『あらそう? 君さえよければ言葉攻めくらいはしてあげるのに♪』
俺はそういう趣味はねぇんだよ!!
『へぇ。てっきりMっ気ある方だと思ってたわ』
俺をどこかのイカレ魔王と一緒にしないでくれ……。いや、アイツの場合はSもMも含めて超越した何かだから例えに出すのは間違ってたな。
『……確かにアレはいろいろ凄かったものね』
出来れば二度と関わりたくないもんだ。放っておいてくれたらいいんだけどな。
「こほん、と、とにかくだ。待たせてしまった身で勝手なのだが、詳しい話を聞きたい。姫の事、そして君等の事を」
俺は失念していた。
姫に口止めをするのを忘れてた。
「わたくしは正真正銘リリア・ポンポン・ポコナですわっ! そしてこちらがイルヴァリースの宿主ミナト様。あちらがアルマの宿主ユイシスさんですわ♪ そしてこちらがイルヴァリースの娘、イリスさんですの」
またこのパターンだよ。いい加減言っちゃダメな空気とか分かんねぇのかな。
いつも誰かしらがポロっと重大な秘密を暴露していく。
『君がちゃんとみんなに口止めしないからよ。理由まで説明して相手が納得しないかぎり人の口に戸は出来ないと思うわ』
正論やめろ……。自分の迂闊さなんて出来れば気付きたくないんだ。
「……ははは、これは笑う所かな?」
「わたくしの言う事が信じられませんの?」
クイーンは思考を放棄したかのようにアホな顔になっていた。
「姫が獣人になっている事すら私はまだ信じきれないというのに六竜の名前など出されてもだな……」
「もう、まだそんな事を……だったらクイーンの……いえ、カフェリオルの昔話でもしてやろうかしら? わたくし貴女の弟から逸話を沢山聞いてますのよ? まずは手始めに騎士学校の女学生全員同時交際して泥沼化した時の事を……」
「分かった!! 分かったから! 姫が姫なのは理解しましたのでそれ以上は……っ!!」
どうやらクイーンの慌てっぷりを見る限り本当の話らしい。女学生全員と同時交際だと……? けしからん。許せん。万死に値する。……が、女同士ならば話は別だ。
『君って……』
なんだよ。世の中には百合っていう素晴らしい文化があってだな……。
『う、うん……そっか』
いまいち理解は得られなかったが、とにかく俺はクイーンに関してはいくら女遊びが酷くても軽蔑したりはしない。
ジオタリスとは違うのだ。
『じゃあ君はイリスがその百合ってのになっても平気なの?』
……それはそれでアリだな。
『……』
ママドラはあきれ果てたように黙り込んでしまった。きっとそのうちママドラにも分かる日が来るだろう。
俺の記憶を盗み見ていればそのうち嫌でもぶちあたるさ。
と、そんな事はいい。それよりも、話が進みそうだ。
「姫の事は本人だと認めます。何があったかは詳しく聞かせてもらうとして、その……そちらの方々がイルヴァリースとアルマというのは……それに、イルヴァリースの娘……?」
そう言いながらクイーンが訝し気にこちらをチラチラ見てくる。
「はぁ、めんどくせぇなぁ……俺達の事なんて説明しなくても必要な事は聞けただろうが」
六竜と関わりが出来たからってあちこちで話されたんじゃ困るぞ。
まるでアイドルの友達が出来て周りに自慢げにマウント取りまくる奴みたいだ。
そういう奴に限って話を詳しく聞くと本当は自分の友達の友達の従妹の妹がアイドルやってるとかそういう下らねぇ話なんだよなぁ。
『最近君の言う事がよく分からなくなってきたわ……もう少し勉強しておくわね』
せんでよろしい。
「そもそもこの国じゃ六竜なんて百害あって一利無しだろ? 俺らの事を言いふらしてもなんもいい事ねぇって」
「言いふらすだなんてとんでもないですわっ! わたくし六竜が悪しき者だなんて思っておりませんし、それを理解している人だってそれなりに居るんですわよ?」
「だからと言ってクイーンがそうとは限らないだろうが」
ほらクイーンの奴こっちを見ながらドン引きしてるよ。
「その口ぶりだと……本当、なのだな?」
「あまり詮索はするな」
「し、承知した。それで、何故姫と貴女がたが一緒に……?」
やっと話が本題に移ったよ……。
イリスなんてつまらなくなってさっきから部屋中うろうろしてるじゃないか。
……おいイリス、それは多分クイーンの下着だから気付かれる前に元の場所にしまっておきなさい。
『そう思いながら凝視するミナト君が好きよ♪』
だって意外とでかいんだもん。
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