27 / 33
騎士団編
24
しおりを挟む
遠くから使う複合バリアは試したことないけどきっとできるはず!
イメージしやすいように両手を前に付きだしたところで気づいたけど、バリアそのままじゃ攻撃も出来ないよね?
じゃあ、イメージを変えて‥‥‥。でもでも!!水と風を使うのは変えないで、え~と。相手の攻撃を受けたときだけ硬質化するバリアがいいかな。
えいっ
「うわ!?なんだ!?」
あ、説明忘れてた。
まあ、しょうがない、よね?
「おい‥‥‥後で説明しろよ。」
少し不機嫌になったような気がする。八つ当たりされてる敵の蜘蛛さん‥‥‥まぁこれもしょうがないしょうがない。
バリアは魔力を送り続ければ問題なしだけど相手が見にくいのとかやりにくそうだし、もっと透明に‥‥‥。
後は、視力強化して‥‥‥ううん、ここでやってもドアから見える範囲しかないし。
「ア~メ~リ~ア~様!!!なんで勝手に行っちゃうんですか!もう!!」
細々としたイメージを送りながら他に出来ることを考えていると後ろからこの場には不似合いなほわっとした声が聞こえた。
一目見て閃いた。
ナイスタイミング!!よっしゃと、思わずガッポーズしてしまうくらいの名案だろう。
ジュリ、私達思考の伝達が出来るでしょう。だったら、視覚の伝達もできないかなぁ。
目をキラキラさせてお願いをしてみた。
「え~、うん。アメリアでしたら、出来るかもしれません。本来魔石と思考の伝達なんて出来ません。」
生物なんて前例がないと、トレーシー様が騒いでいたので知っている。
「でも、私を動かしていることで魔力を使っているのにさらに思考の伝達で魔力を私に送っている状態なのが今。本来の人間の魔力なら3分も持たないの。」
‥‥‥いやいや、それは言い過ぎでしょ。聞き間違い?3日って言った?
「3分です!夜も私の姿を維持しているし普段も魔力を使っている感覚がないのかと思ったけど、そうじゃないみたいですし。アメリアの魔力量があり得ないことはよく分かりました。」
この事もトレーシー様達に言わない方が‥‥‥。
「いいえ、ロードクラウンを受けないといけないので相談するべきです。あっ、話がそれましたけれど、その魔力でしたら視覚の共有もその他も出来るはずです!」
うん。
パキンッ
バリアに一際大きなダメージがあって、表面に亀裂が走った。
ジュリ、バリアを全身に掛けるから飛んで!今すぐに!
「はい!!!」
私はカエサル様達のバリアに魔力を送りつつ目を閉じた。
一瞬で景色が変わる。眼下に広がるのは倒れている蜘蛛の山とそして、それとは比べられないほど大きな蜘蛛と戦っているカエサル様達だった。
聴覚や感覚は分からないけれど、少し苦戦しているようだった。
ジュリ‥‥‥。
「何ですか、アメリア様?」
ジュリ!!身体を貸して!!
「え、アメリアさ‥‥‥」
私の命中率では遠くから打っても当たらない。だから、ジュリの身体を借りて打とうと思った。何故だか、絶対できる気がした。
ビックリしているジュリの意識は私の中に感じるけれど、小さな手や足、羽を動かしているのは私だ。
でも、自分の体で魔力を送っているのも分かる。体が2つになった感覚。不思議。
アメリアの方の体から送られている魔力を感じてそれをもっと引っ張り出す。それと同時にジュリに送る魔力を増やした。
流れてきた莫大な量のそれを私は頭の上に貯めた。貯めて、貯めて‥‥‥。
その間にもカエサル様は攻撃を繰り返していた。蜘蛛の体は固いらしく刃が通っていない。少し表面が欠けるくらいだ。その分蜘蛛は粘着質の糸を吐き出し足場は悪くなる一方。アメリアのバリアでかろうじて決定的な打撃は受けてないが情況は悪い。
風‥‥‥風に強いのはゲームで言うと、土?
昔の記憶過ぎて詳しく思い出せない。
でも、土でいいよ、もう打つ!
ジュリの身体で魔法が使えるのかとかどこを狙うとか細かいことは考えなかった。
ただ、打てばいいと思った。
ジュリの手を使って巨大蜘蛛の足元に凝縮した魔力とイメージを送り込んだ。
まず、地面が割れる。割れた地面の欠片を蜘蛛に引き付け、重力を増して空間ごと押し潰す。逃げられないように内向きのバリアもした。
「ぐあぁぁぁっ。」
倒れろ!!
イメージしやすいように両手を前に付きだしたところで気づいたけど、バリアそのままじゃ攻撃も出来ないよね?
じゃあ、イメージを変えて‥‥‥。でもでも!!水と風を使うのは変えないで、え~と。相手の攻撃を受けたときだけ硬質化するバリアがいいかな。
えいっ
「うわ!?なんだ!?」
あ、説明忘れてた。
まあ、しょうがない、よね?
「おい‥‥‥後で説明しろよ。」
少し不機嫌になったような気がする。八つ当たりされてる敵の蜘蛛さん‥‥‥まぁこれもしょうがないしょうがない。
バリアは魔力を送り続ければ問題なしだけど相手が見にくいのとかやりにくそうだし、もっと透明に‥‥‥。
後は、視力強化して‥‥‥ううん、ここでやってもドアから見える範囲しかないし。
「ア~メ~リ~ア~様!!!なんで勝手に行っちゃうんですか!もう!!」
細々としたイメージを送りながら他に出来ることを考えていると後ろからこの場には不似合いなほわっとした声が聞こえた。
一目見て閃いた。
ナイスタイミング!!よっしゃと、思わずガッポーズしてしまうくらいの名案だろう。
ジュリ、私達思考の伝達が出来るでしょう。だったら、視覚の伝達もできないかなぁ。
目をキラキラさせてお願いをしてみた。
「え~、うん。アメリアでしたら、出来るかもしれません。本来魔石と思考の伝達なんて出来ません。」
生物なんて前例がないと、トレーシー様が騒いでいたので知っている。
「でも、私を動かしていることで魔力を使っているのにさらに思考の伝達で魔力を私に送っている状態なのが今。本来の人間の魔力なら3分も持たないの。」
‥‥‥いやいや、それは言い過ぎでしょ。聞き間違い?3日って言った?
「3分です!夜も私の姿を維持しているし普段も魔力を使っている感覚がないのかと思ったけど、そうじゃないみたいですし。アメリアの魔力量があり得ないことはよく分かりました。」
この事もトレーシー様達に言わない方が‥‥‥。
「いいえ、ロードクラウンを受けないといけないので相談するべきです。あっ、話がそれましたけれど、その魔力でしたら視覚の共有もその他も出来るはずです!」
うん。
パキンッ
バリアに一際大きなダメージがあって、表面に亀裂が走った。
ジュリ、バリアを全身に掛けるから飛んで!今すぐに!
「はい!!!」
私はカエサル様達のバリアに魔力を送りつつ目を閉じた。
一瞬で景色が変わる。眼下に広がるのは倒れている蜘蛛の山とそして、それとは比べられないほど大きな蜘蛛と戦っているカエサル様達だった。
聴覚や感覚は分からないけれど、少し苦戦しているようだった。
ジュリ‥‥‥。
「何ですか、アメリア様?」
ジュリ!!身体を貸して!!
「え、アメリアさ‥‥‥」
私の命中率では遠くから打っても当たらない。だから、ジュリの身体を借りて打とうと思った。何故だか、絶対できる気がした。
ビックリしているジュリの意識は私の中に感じるけれど、小さな手や足、羽を動かしているのは私だ。
でも、自分の体で魔力を送っているのも分かる。体が2つになった感覚。不思議。
アメリアの方の体から送られている魔力を感じてそれをもっと引っ張り出す。それと同時にジュリに送る魔力を増やした。
流れてきた莫大な量のそれを私は頭の上に貯めた。貯めて、貯めて‥‥‥。
その間にもカエサル様は攻撃を繰り返していた。蜘蛛の体は固いらしく刃が通っていない。少し表面が欠けるくらいだ。その分蜘蛛は粘着質の糸を吐き出し足場は悪くなる一方。アメリアのバリアでかろうじて決定的な打撃は受けてないが情況は悪い。
風‥‥‥風に強いのはゲームで言うと、土?
昔の記憶過ぎて詳しく思い出せない。
でも、土でいいよ、もう打つ!
ジュリの身体で魔法が使えるのかとかどこを狙うとか細かいことは考えなかった。
ただ、打てばいいと思った。
ジュリの手を使って巨大蜘蛛の足元に凝縮した魔力とイメージを送り込んだ。
まず、地面が割れる。割れた地面の欠片を蜘蛛に引き付け、重力を増して空間ごと押し潰す。逃げられないように内向きのバリアもした。
「ぐあぁぁぁっ。」
倒れろ!!
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説

親切なミザリー
みるみる
恋愛
第一王子アポロの婚約者ミザリーは、「親切なミザリー」としてまわりから慕われていました。
ところが、子爵家令嬢のアリスと偶然出会ってしまったアポロはアリスを好きになってしまい、ミザリーを蔑ろにするようになりました。アポロだけでなく、アポロのまわりの友人達もアリスを慕うようになりました。
ミザリーはアリスに嫉妬し、様々な嫌がらせをアリスにする様になりました。
こうしてミザリーは、いつしか親切なミザリーから悪女ミザリーへと変貌したのでした。
‥ですが、ミザリーの突然の死後、何故か再びミザリーの評価は上がり、「親切なミザリー」として人々に慕われるようになり、ミザリーが死後海に投げ落とされたという崖の上には沢山の花が、毎日絶やされる事なく人々により捧げられ続けるのでした。
※不定期更新です。


旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。
アズやっこ
恋愛
私は旦那様を愛していました。
今日は三年目の結婚記念日。帰らない旦那様をそれでも待ち続けました。
私は旦那様を愛していました。それでも旦那様は私を愛してくれないのですね。
これはお別れではありません。役目が終わったので交代するだけです。役立たずの妻で申し訳ありませんでした。
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜
白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます!
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。

【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる