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4章:偽装結婚を提案されました

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 なんだかんだでキルギスさんのアドバイスの上でキャンプ道具を購入した。
 金網にブロック、薪ももちろん購入した。後は火ばさみに鍋、フライパン、コップや食器類も金属製の物二つずつと、結構な量を購入した。金額が不安になるけどそこはキルギスさん…というよりルシーさんが後で機関に徴収しに行くとの事。
 まあ、そうよね…機関の人間であることはばっちり分かってるしね。そんなこんなでリュリュクスで活動する下準備が整ったけども…日本では有給消化が始まり会社に行かなくてよくなった。ちゃんと荷物整理とか、制服を返したりとか済んで、ほんっとーーーに仕事に行かなくてもよくなったけど、他にも色々とやらないといけないことがある訳で。

 そう、友達への連絡よね。結婚する事とか、北海道に行くこととか。まあでも、松田さんの仕事の手伝いもそこまで忙しい訳じゃないから友達に会いにこっちにちょくちょく戻ってもいいとか。週に2,3日売上とか掛かった費用とかを算出する位らしいし、なんならまとめてやってもいいし、なんて言われてる。
 レシートとか領収書とか、インベントリに入れてればきちんと整理されるし…どこかに忘れるなんてミスを犯さなければどこで仕事してもいいとか言われるし。

 久しぶりにラインで連絡した、キャンプをし始めるきっかけとなった友達に近況を聞けば。彼氏とうまくいっているらしいけど、まだ結婚の話がでていないとか。
 …この状態でお付き合い始めたとか全く連絡してなかったのに、結婚するとか切り出したら怒るかも…と、ひやひやしながら話せば…びっくりというスタンプが押されて、通話が来た。

『え、ちょっとどういう事!?』
「あ、うん、久しぶり。元気そうでよかった」
「あーうん、久しぶり…って、そうじゃなくて!いや、おめでたい事なんだけどね」

 改めておめでとうと言ってから、なんで急に結婚っていう話になってるの、お付き合いはいつから!?と弾丸で問い詰められてます。
 罪悪感がものすんごいんだけども…まだ私は決めかねてるけどキルギスさんの近くにいる事になるだろうし…日本では松田さんが旦那という事にはなるけど、作り上げた情報を織り交ぜて、人物像とかはキルギスさんで伝えてなんとか落ち着いたみたい。

『結婚式はどうするの?』
「住んでる所が全然違うから、どうしようかなって。だからまだ全然考えてなくて」
『そっか。親とか親戚まで呼ぶとなると結構な出費にもなるしね』
「そうなの。だから入籍だけになるかも。ごめん」

 そう誤ると、いいよいいよ。と言ってくれて、北海道の写真とか彼の写真送ることを約束した。細かい事は北海道に行ってから決める事になってるから、また連絡すると言って、通話を切った。
 同じように、学校を卒業してから時々連絡をしている友達にも結婚報告をすれば、同じように結婚式は?とか結婚祝いどうする?とか聞かれたけど、住所を教えていいか聞いてなかったから、またあとで連絡すると言ったけど…

「結婚ってそういうのあったんだよね…」

 私の周りで結婚した、結婚式するっていう友達がいなかったのよ…職場でもあったけど、社員一同みたいな感じで集金されたから、こう、忘れてたと言うか。
 うっかりしすぎでしょう、私。
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