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4章:偽装結婚を提案されました

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 という事で再びリュリュクスへとくれば、案の定ルシーさんのお店へと連れてこられました。私を連れてくることを伝えていたのか、ルシーさんは驚くでもなくゆっくり見て行ってくださいと言ってくれる。お礼を言って、キルギスさんと一緒に見て回ることにする。

 並べられた道具は日本で見る道具よりも…なんていうのか、ごつい物ばかりだ。鋳物のダッチオーブンとか、フライパンとか。
 メスティンの様なものとか、ステンレスやアルミ製の軽い物がないのは…こちらの世界ではステンレスとかアルミがないのかな?ああ、でもこの二つの金属って合金だっけ?合金を作る技術がないのかもしれない。
 さすがに金属加工はネットで検索できたとしても作れる気がしないけど。

「アイテムボックスがあるなら、いろんな道具を購入してもいい。あとは馬車で移動する商隊やハンターなんかもそうだな。アイテムボックスがない場合、このあたりの鍋一つで応用するかな。ただ、料理に関してはパンと干し肉で良くてスープだな。お茶にする場合もあるが干し肉が硬いから、スープが飲み物替わりかワインなんかの酒類になるな」
「アイテムボックスが便利すぎますね」
「そうだな。まあ、容量が少ないアイテムボックス持ちは結構いるから、重ねてまとめて入れて食事事情をよくするのはよくあるな」

 一番小さくても、大きなリュック位のサイズはあるそうで、ちょっとしたスパイスとか飲み物も持てるなら、ひどい事にはならないそうで、荷物持ちとしてパーティーに入ることも可能なのだとか。ただそれだけだとやっていけないから、狩りは勿論料理を作ったり狩った獣の処理をしたりするらしい。

「色々あるんですね」
「そうだな。ああ、こういう網もあるといいな。そっちにもあるんだろう?」
「ありますが…こっちだとどういう風に使うんですか?」
「ユカならこっちに…こういうブロックを持っていくか、現地で石があればそれを足にしたりもするな」

 あーそういう方法になるのね。日本というか地球だと、バーベキュー用のコンロ一体型とか、なんなら焚火台に金網が付属してたりするしなぁ。小さい物でも足が付いてて金網乗せられたりするし。こっちだと現地調達もありなのか。

 後は細々とした金串とか、火ばさみもあったし、もちろんテントもあったけど…

「テントは必要ないだろう。近場で日帰り出来る場所で活動すればいいし、遠出するなら私も行くからな」

 と、言われてちょっと引いたけど…後で聞いたら転移で行ったり来たりができるなら必要ないというのが実情だったそうで。お店に少しだけど人がいたし、その辺りをごまかす為だと言われて自己嫌悪したわよ。
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