キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ

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4章:偽装結婚を提案されました

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 色々と教えてもらいながら収穫をしたらそのまま近くの開けた場所で食事となりました。焚火は以前松田さんに教えてもらった魔法で着火させてもらう。木材?もちろんキルギスさんが用意してくれていたわよ。恐縮する私に、いつも常にアイテムボックスに入れてあるからとしっかりフォローされたけど、そういうのもこれからは準備しなきゃよね。
 …先立つものがないけど。この採集でどれだけ稼げるのかわからないけど。と、先の事を考えていると、キルギスさんはフライパンの様なものをアイテムボックスからだした。

「今日は少し変わったやり方をしよう」

 そう言って、焚火の近くに座りながら、地面に直置きされたフライパン。その上に並べられたのは、ステーキよりは薄いけど、薄切り肉よりは厚いお肉。そうして、そのフライパンを焚火にかざして焼いていくけど…フライパンを片手で持ったまま?

「え、重たくないですか?」
「ああ、まあ重さはあるが…武器を扱う物ならそれほどでもない。後、このままではなくてな…」

 そう言って、もう片方の手をフライパンの上に翳すとそこから火をだした!?まさかの炙り!?え、魔法でそこまでやるの?

「これ位の厚さの肉ならば、こうすればすぐだからな」
「でも、火力の調整難しそう…」
「その辺りは…松田に言わせればイメージ力だと返ってくるだろうな」

 ああ、この世界の魔法の緩さはキルギスさんもご存じ、と。そりゃそうか。松田さんの規格外の能力を補正させたのはキルギスさんだもんね。
 そうやってあっという間に出来上がったフライパンを地面に置いて、しょうゆ…かな。を少し振りかけて、軽く火にかける事で香ばしいしょうゆの焦げる香りがする。

「いいかおり。美味しそう」
「そうだろう?他にも色々入れれば違う味も楽しめるが…それはまた今度だな」

 言いながら、パンを取り出して切り込みを入れると、間に挟んで渡された。手はもちろん魔法で綺麗にしてありますよ。いただきますと言って口にすれば、しょうゆの焦げた香りが口に広がって、次に肉の甘味を感じる。

「すっごくおいしいです」
「そうか。喜んでもらえて何よりだ。…うん、思った通りの味でよかった」

 キルギスさんも食べてみて、その出来に納得してる。そして、私が日本でキャンプをする時はどういう料理を作るのか聞かれたけど…

「そうですね。一人の時は、簡単な物で済ませますね。こんな感じで似たようなものです。時々凝った物も作りますが…一人だと労力が掛かって辛いのでやらなくなりました」
「ああ、それは分かるな。任務で疲れておいしい物が食べたいと思って作った後で、片付けが大変でせっかく美味しかった記憶が上書きされるんだよな」
「キルギスさんでもそういう事あるんですか?」
「一回だけあったな。ただ、似たような状況の時はこういった…あ、いや串焼きが主体かな。それを使うようにした。その時は、少々特殊な事情があってな」

 特殊な事情。どんな事情か聞いた方がいいのか悪いのか分からないけど、言わないってことは聞かない方がいいのかな。逆に聞いて欲しくてワザと…?難しいな。ということで、無難に…

「そうなんですね。大変でしたね」
「ああ。大変だった。それで、一人だと、とさっき言ってたが…二人以上だと違うのか?」

 ふむ、特に言い出さないし、他の事を聞かれたから答えよう。

「キャンプに誘ってくれた女性の友達と行く時は、事前準備したり現地で手分けして作業できるので…以前皆さんで行った時の様にお鍋にしたり、蒸し料理とか…その、この世界で料理名を言って通じるか分からないので
説明しづらいのですが」
「ああ、そうだな。その辺りもこっちでいろんな物を食べて似たような物を探すのもいいし、なんなら実際作ってみてもらうのもいいな」

 道具も見に行かないとな。そう言ってにっこり笑ってくれるけど、これはあれか。こっちの世界のキャンプ道具のお店に行くこと決定した感じかな。ああ、でもルシーさんのお店だよね、きっと。
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新作はじめました。過去作の主人公の男二人がなんかいちゃいちゃするやつです。片方女として転生してますけども。↓↓↓
TS転生∞:何度も生まれ変わり、能力を求められるのは

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