キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ

文字の大きさ
上 下
85 / 108
4章:偽装結婚を提案されました

85

しおりを挟む
 結界の中から攻撃魔法を打つとか、本当に松田さんはやりたい放題なのはわかった。私もきっと同じような事出来るだろうけど…したくない。

「その、野草収集でも実績を積んでいけばランクは上がるから心配しないでいい。松田が言う様に、鑑定が出来るようになれば、たくさん集める事も楽になるだろうし」
「そう、ですね。因みに野草や薬草の本はあるのでしょうか」
「あるぞ。あとは…松田に言えば現物も持ってる可能性があるな」
「ああ…そう言えば集めてるって言ってましたね」

 という事で、機関に戻り次第本を見せて貰えるように約束した。写真とかイラストとかあるといいんだけど。

「私は一応機関の仕事の一環で松田についていたんだが、ランクは上げていないんだが…まあ、この領地だとな…」

 そう言って困った様に笑う。そうよね、他所から来た人なら別だけど、どうしても地元の人が多いだろうからバレるわよね。贔屓目で見る人もいるし、下手に融通されることもありそう。

「だから、受注する時も報告も松田一人でさせていた。男だし、もし何か言われたり喧嘩売られたりしたらすぐ転移で逃げろと言ってな。だが、ユカは私が傍にいよう。ランクは二人だと上がりにくくなるし、私のサポートのおかげでうまく行ってるのだと言われる可能性はあるが…そこは割り切って欲しい」
「はい。わかりました」

 あれよね、上司がいるから商談上手くいったと思われるとか、そういう事よね。でも、安全策で行きたいのでお任せする事にしよう。あの松田さんなら絡まれても軽く受け流せそうだし、逆におちょくって火に油注ぎそうとも思うけど。
 この後も、ハンターギルドでのランクの上り幅がいい依頼はやはり害獣を狩る事であるとか、街中で清掃や家の手伝いの仕事などもあるが報酬は低い事なども教えてもらった。重要度とか脅威度で変化があるのね。
 あと、二人…というかパーティーで依頼を受ける時は各自のランクの上がり方が頭割りされるのか上がりにくいという事だった。パーティーならパーティーでのランクというのもあるそうだし。言われてみればそうか。人数いればそれだけ採集も時間掛らないだろうし、害獣退治も危険度下がるものね。
 ただ、パーティー推奨の物なら別らしい。危険度が高い魔物とかがそれにあたるそうで。

「細かい評価制度があるっていう事ですね。わかりやすくていいですけど」
「評価制度…そうだな、そのようなものだ。依頼書に大体の評価数値も書いてあるしな。まあ、納品した物の状態で左右されるから難しいんだが目安にはなる」

 聞いてると結構ちゃんとしてることが分かって安心した。でも、納品した物の状態っていうと…確認した人の査定によっては、っていうのはある…かも?ちょっと松田さんに聞いてみよう。


 食事をしながら色々ギルドの事を聞いて、機関に戻るなり野草や薬草などの本を見てみるけど…イラストがあればまだマシで、文字だけの説明だけの物もあった。え、これでどうやって判断しろと?ってなる。ただでさえ似たような形の物もあるのに…色が黄色っぽい緑とか、何とかという野草より緑が濃いとかそんなので判断できるか!
 あれ。もしかして…その野草とか薬草をインベントリに入れて日本で写真とって本にしたらいいのでは?と思いついた。
しおりを挟む
新作はじめました。過去作の主人公の男二人がなんかいちゃいちゃするやつです。片方女として転生してますけども。↓↓↓
TS転生∞:何度も生まれ変わり、能力を求められるのは

あなたにおすすめの小説

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

【完結】ペンギンの着ぐるみ姿で召喚されたら、可愛いもの好きな氷の王子様に溺愛されてます。

櫻野くるみ
恋愛
笠原由美は、総務部で働くごく普通の会社員だった。 ある日、会社のゆるキャラ、ペンギンのペンタンの着ぐるみが納品され、たまたま小柄な由美が試着したタイミングで棚が倒れ、下敷きになってしまう。 気付けば豪華な広間。 着飾る人々の中、ペンタンの着ぐるみ姿の由美。 どうやら、ペンギンの着ぐるみを着たまま、異世界に召喚されてしまったらしい。 え?この状況って、シュール過ぎない? 戸惑う由美だが、更に自分が王子の結婚相手として召喚されたことを知る。 現れた王子はイケメンだったが、冷たい雰囲気で、氷の王子様と呼ばれているらしい。 そんな怖そうな人の相手なんて無理!と思う由美だったが、王子はペンタンを着ている由美を見るなりメロメロになり!? 実は可愛いものに目がない王子様に溺愛されてしまうお話です。 完結しました。

【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。  天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。  学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。

【完結】人生2回目の少女は、年上騎士団長から逃げられない

櫻野くるみ
恋愛
伯爵家の長女、エミリアは前世の記憶を持つ転生者だった。  手のかからない赤ちゃんとして可愛がられたが、前世の記憶を活かし類稀なる才能を見せ、まわりを驚かせていた。 大人びた子供だと思われていた5歳の時、18歳の騎士ダニエルと出会う。 成り行きで、父の死を悔やんでいる彼を慰めてみたら、うっかり気に入られてしまったようで? 歳の差13歳、未来の騎士団長候補は執着と溺愛が凄かった! 出世するたびにアプローチを繰り返す一途なダニエルと、年齢差を理由に断り続けながらも離れられないエミリア。 騎士団副団長になり、団長までもう少しのところで訪れる愛の試練。乗り越えたダニエルは、いよいよエミリアと結ばれる? 5歳で出会ってからエミリアが年頃になり、逃げられないまま騎士団長のお嫁さんになるお話。 ハッピーエンドです。 完結しています。 小説家になろう様にも投稿していて、そちらでは少し修正しています。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

【完結】夜会で借り物競争をしたら、イケメン王子に借りられました。

櫻野くるみ
恋愛
公爵令嬢のセラフィーナには生まれつき前世の記憶があったが、覚えているのはくだらないことばかり。 そのどうでもいい知識が一番重宝されるのが、余興好きの国王が主催する夜会だった。 毎年余興の企画を頼まれるセラフィーナが今回提案したのは、なんと「借り物競争」。 もちろん生まれて初めての借り物競争に参加をする貴族たちだったが、夜会は大いに盛り上がり……。 気付けばセラフィーナはイケメン王太子、アレクシスに借りられて、共にゴールにたどり着いていた。 果たしてアレクシスの引いたカードに書かれていた内容とは? 意味もなく異世界転生したセラフィーナが、特に使命や運命に翻弄されることもなく、王太子と結ばれるお話。 とにかくツッコミどころ満載のゆるい、ハッピーエンドの短編なので、気軽に読んでいただければ嬉しいです。 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。 小説家になろう様への投稿時から、タイトルを『借り物(人)競争』からただの『借り物競争』へ変更いたしました。

【コミカライズ発売中】無敵のシスコン三兄弟は、断罪を力技で回避する。

櫻野くるみ
恋愛
地味な侯爵令嬢のエミリーには、「麗しのシスコン三兄弟」と呼ばれる兄たちと弟がいる。 才能溢れる彼らがエミリーを溺愛していることは有名なのにも関わらず、エミリーのポンコツ婚約者は夜会で婚約破棄と断罪を目論む……。 敵にもならないポンコツな婚約者相手に、力技であっという間に断罪を回避した上、断罪返しまで行い、重すぎる溺愛を見せつける三兄弟のお話。 新たな婚約者候補も…。 ざまぁは少しだけです。 短編 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。 一迅社様より、アンソロジーコミック「婚約破棄されましたが、幸せに暮らしておりますわ!」第8巻が2/28に発売されました。 かしい葵先生にコミカライズしていただきましたので、よろしくお願いいたします。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

処理中です...