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4章:偽装結婚を提案されました
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そうして着実に偽装結婚と、リュリュクスへと生活の主体を変えるべく行動をしているのだけれど…
「ユカ、今度はあちらの店に行こう。アクセサリーはどんなデザインが好みなんだ?」
「えっと、デザインとか考えた事がなくて…」
「松田から、ゴールドやプラチナ…という金属の種類や色なんかも聞くと言いと言われたのだが、そっちは?」
「とくにこれと言ってないですね。しいて言うならシルバーでしょうか」
かわいいと思ったものをつけるから、本当に好みとかないのよ。シルバーといったのは、頂いた指輪がシルバーに近い色だったからね。一応は送った相手の事を考えるとね…気に入らなかったのかなって思われたら悪いし。
そもそもこっちの世界の貴金属がどんな色してるのかとか、まったくわからないのよね。なんとなく会う人がつけてるピアスとかでゴールドやシルバーがあるのは分かるけど…日本じゃそれこそピンクゴールドとか…あとは青っぽい物とかもあるし、それを言い表すのも…大変だなと思ったとか言わない。
「ここはスーザンがおすすめと言っていたんだが、何か気に入るものがあるといいんだが」
そう言って…手を引かれて入った店は、きらびやかなお店だった。さすがに貴金属を扱う店だからか、入口に強そうな人が立ってましたけども。
「いらっしゃいませ。当店では一階がネックレスやイヤリングピアスといった装飾品がございます。二階には指輪、三階には希少な宝石を扱った商品を取り揃えております」
「そうか。どうする?一階から見て回るか?」
「はい、お願いします」
希少なって高額な物だよね。うん、わかってる。キルギスさんが領主様の息子だとわかっているのか、案内を申し出てくるけれど、機関の任務の一環だからと断っていた。
「任務とか、言っていいんですか?」
「機関に入ったから、貴族として動けないはずなんだが、やはり領地の者はな。こう言わなければ貴族相手の対応をされるから困るんだ」
「困るんですか?」
「ああ。支払いをツケ払いにされたりな。言わなくても勝手にそうだと勘違いしていて、支払は?と確認してその場で払うなんてことが何度かあったから」
うぅむ。一応は決まりだから一般人として動いていても、地元だとどうしてもそうなっちゃうよねぇ。だって、今まで領主様の息子として接してた訳だし、わかっていてもそうなっちゃうんだろうな。大変だなぁ、キルギスさんも。
「だからこそ他の領地の任務が多いんだが…今はちょっとな。ユカの事を考えると、この領地の方が安心だから。まあ、そんな事はどうでもいいんだ。なにかいい物はあったか?」
「あ。全然みてませんでした」
「はは。ではこれからはしっかり見てくれ」
そういわれてショーケースを見るけれど…日本だと無難に誕生石で選んじゃったりもするんだけど、やっぱりキルギスさんの色を選ぶべきか…うーん。悩む。
ゆっくりと店内を見ていて、ふと目に着いたネックレス。真ん中にピンク色の宝石と、その両サイドに透き通った青の宝石が付いている。その色のコントラストが綺麗でじっと見てしまう。
「それが気になるか?」
「あ、その、はい」
答えると店員に軽く手を挙げるキルギスさん。ショーケースから取り出されたネックレスを渡されたけど…
「ああ、この真ん中の石は魔石か。何か付与されているようだが…」
「はい、こちらは…毒軽減の効果があります。とはいえ、無効ではございませんので過信は禁物です」
「そうだな。だが、無いよりはいい」
そんな会話を聞いて、毒とかあるの!?と驚いてしまう。だってそんなの物語の中の話位にしか思わないじゃない。
「ユカ。効果は気にしなくていい。気に入ったのならそれにするか?」
「…他の物も見ていいですか?」
なんだかんだでまだ半分くらいしか見れてないから、そう言ってしまってもらう。似合いそうなのにって言ってるのが聞こえたけど、聞こえないふりをした。だって、そのネックレスを選んだ時のキルギスさんの顔がね…背景にバラでも咲いてるのかっていう位の笑顔でしたからね。別にキルギスさんの目の色に合わせた訳じゃないんですよ。
「ユカ、今度はあちらの店に行こう。アクセサリーはどんなデザインが好みなんだ?」
「えっと、デザインとか考えた事がなくて…」
「松田から、ゴールドやプラチナ…という金属の種類や色なんかも聞くと言いと言われたのだが、そっちは?」
「とくにこれと言ってないですね。しいて言うならシルバーでしょうか」
かわいいと思ったものをつけるから、本当に好みとかないのよ。シルバーといったのは、頂いた指輪がシルバーに近い色だったからね。一応は送った相手の事を考えるとね…気に入らなかったのかなって思われたら悪いし。
そもそもこっちの世界の貴金属がどんな色してるのかとか、まったくわからないのよね。なんとなく会う人がつけてるピアスとかでゴールドやシルバーがあるのは分かるけど…日本じゃそれこそピンクゴールドとか…あとは青っぽい物とかもあるし、それを言い表すのも…大変だなと思ったとか言わない。
「ここはスーザンがおすすめと言っていたんだが、何か気に入るものがあるといいんだが」
そう言って…手を引かれて入った店は、きらびやかなお店だった。さすがに貴金属を扱う店だからか、入口に強そうな人が立ってましたけども。
「いらっしゃいませ。当店では一階がネックレスやイヤリングピアスといった装飾品がございます。二階には指輪、三階には希少な宝石を扱った商品を取り揃えております」
「そうか。どうする?一階から見て回るか?」
「はい、お願いします」
希少なって高額な物だよね。うん、わかってる。キルギスさんが領主様の息子だとわかっているのか、案内を申し出てくるけれど、機関の任務の一環だからと断っていた。
「任務とか、言っていいんですか?」
「機関に入ったから、貴族として動けないはずなんだが、やはり領地の者はな。こう言わなければ貴族相手の対応をされるから困るんだ」
「困るんですか?」
「ああ。支払いをツケ払いにされたりな。言わなくても勝手にそうだと勘違いしていて、支払は?と確認してその場で払うなんてことが何度かあったから」
うぅむ。一応は決まりだから一般人として動いていても、地元だとどうしてもそうなっちゃうよねぇ。だって、今まで領主様の息子として接してた訳だし、わかっていてもそうなっちゃうんだろうな。大変だなぁ、キルギスさんも。
「だからこそ他の領地の任務が多いんだが…今はちょっとな。ユカの事を考えると、この領地の方が安心だから。まあ、そんな事はどうでもいいんだ。なにかいい物はあったか?」
「あ。全然みてませんでした」
「はは。ではこれからはしっかり見てくれ」
そういわれてショーケースを見るけれど…日本だと無難に誕生石で選んじゃったりもするんだけど、やっぱりキルギスさんの色を選ぶべきか…うーん。悩む。
ゆっくりと店内を見ていて、ふと目に着いたネックレス。真ん中にピンク色の宝石と、その両サイドに透き通った青の宝石が付いている。その色のコントラストが綺麗でじっと見てしまう。
「それが気になるか?」
「あ、その、はい」
答えると店員に軽く手を挙げるキルギスさん。ショーケースから取り出されたネックレスを渡されたけど…
「ああ、この真ん中の石は魔石か。何か付与されているようだが…」
「はい、こちらは…毒軽減の効果があります。とはいえ、無効ではございませんので過信は禁物です」
「そうだな。だが、無いよりはいい」
そんな会話を聞いて、毒とかあるの!?と驚いてしまう。だってそんなの物語の中の話位にしか思わないじゃない。
「ユカ。効果は気にしなくていい。気に入ったのならそれにするか?」
「…他の物も見ていいですか?」
なんだかんだでまだ半分くらいしか見れてないから、そう言ってしまってもらう。似合いそうなのにって言ってるのが聞こえたけど、聞こえないふりをした。だって、そのネックレスを選んだ時のキルギスさんの顔がね…背景にバラでも咲いてるのかっていう位の笑顔でしたからね。別にキルギスさんの目の色に合わせた訳じゃないんですよ。
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