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3章:異世界と日本との二重生活の始まり
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開かれたドアから現れたキルギスさんの姿に驚いたけれど、ひとまず座ってもらう。
…いつの間にか松田さんがいなくなってるんだけど!?
まずいとかいってたけど、まさか逃げた!?
「ひどい事とかそういうのはないので、大丈夫です」
「そうか、それはよかった。父から君を召喚したのだと機関に連絡があって驚いたよ」
こちらには来ないと言っていたし、聞いていたから。と、困ったような笑顔で言われる。なんか、イケメンのやつれた顔でこんな風に笑われるとなんか…こう、どきっとするよね…
「それより、キルギスさんの方がひどい顔ですよ。…お仕事大変なんですか?」
私が原因らしいけど、そのあたりは聞けずに差し障りなさそうな理由で聞いてみる。
「ああ、いや…うん、ちょっとね。そんなにひどいかい?」
「ええ。もし手が空いているなら少し休んだ方がいいのでは?」
顔色は悪くないけど、目の下のクマとかね。明らかに寝不足でしょうっていう顔してるからね。だからそういったのだけれど、ちょうどノックの音がしてドアが開く。
「お茶持ってきたよ」
と、ドアから現れたのは松田さんで。あれ、逃げた訳じゃなくてお茶を用意してくれてたんだ。疑ってごめん。
「あと、領主様達が来ようとしてたけど、止めておいたから。防音もしたほうがいい?」
「ああ、そうだな。念の為してくれるか」
「じゃあ、防音するからお茶お願いしてもいい?」
ということで、松田さんは防音の結界を張るのだと言って、詠唱を唱え始める。じゃあ私がお茶を、と持ってきてくれたカートへと行くと、茶こしっぽい何かは持ち手は銀っぽいけど、布が張られていた。
うーん、布か。大丈夫かな…
「私がやろう。君の世界だと素材が違うのだと松田が言っていたからね」
「はい…すみませんがお願いします」
そういってお願いしつつ、どうやるのか見ておく。こっちにも来ることになったからには、知っておいた方がいいだろうし。
「おまたせ。結界張ったからもう何話しても大丈夫だよ」
「ああ、助かる。こっちも入ったぞ」
そういって、お茶を配るキルギスさん。お茶の入れ方としては特に変わった事もなく、日本の入れ方と同じだった。ちょっと安心したわ。次からはたぶん大丈夫、なはず。
「しばらくは高梨さんがこっちにいる時は俺が付いてるようにするし、俺の奥さんにも協力してもらうから安心していいよ。まあ、一番いいのは領主様の秘書官になってもらって、実質奥様の話し相手とかかな」
「父の…?」
「領主菅なら変な人間は来ないし、貴族が来るとしてもいきなり来ることは失礼なんでしょ?だったら先ぶれが来たら日本に帰っておくとかできるし」
「ああ、まぁそれはそうだが…そもそも、なぜ召喚など強硬手段に出たんだ」
キルギスさんと松田さんで話しているけれど、その召喚に至った理由はあなたですよとふんわり伝えたら、キルギスさんは頭を抱えてしまった。
まあ、そうなりますよね。
…いつの間にか松田さんがいなくなってるんだけど!?
まずいとかいってたけど、まさか逃げた!?
「ひどい事とかそういうのはないので、大丈夫です」
「そうか、それはよかった。父から君を召喚したのだと機関に連絡があって驚いたよ」
こちらには来ないと言っていたし、聞いていたから。と、困ったような笑顔で言われる。なんか、イケメンのやつれた顔でこんな風に笑われるとなんか…こう、どきっとするよね…
「それより、キルギスさんの方がひどい顔ですよ。…お仕事大変なんですか?」
私が原因らしいけど、そのあたりは聞けずに差し障りなさそうな理由で聞いてみる。
「ああ、いや…うん、ちょっとね。そんなにひどいかい?」
「ええ。もし手が空いているなら少し休んだ方がいいのでは?」
顔色は悪くないけど、目の下のクマとかね。明らかに寝不足でしょうっていう顔してるからね。だからそういったのだけれど、ちょうどノックの音がしてドアが開く。
「お茶持ってきたよ」
と、ドアから現れたのは松田さんで。あれ、逃げた訳じゃなくてお茶を用意してくれてたんだ。疑ってごめん。
「あと、領主様達が来ようとしてたけど、止めておいたから。防音もしたほうがいい?」
「ああ、そうだな。念の為してくれるか」
「じゃあ、防音するからお茶お願いしてもいい?」
ということで、松田さんは防音の結界を張るのだと言って、詠唱を唱え始める。じゃあ私がお茶を、と持ってきてくれたカートへと行くと、茶こしっぽい何かは持ち手は銀っぽいけど、布が張られていた。
うーん、布か。大丈夫かな…
「私がやろう。君の世界だと素材が違うのだと松田が言っていたからね」
「はい…すみませんがお願いします」
そういってお願いしつつ、どうやるのか見ておく。こっちにも来ることになったからには、知っておいた方がいいだろうし。
「おまたせ。結界張ったからもう何話しても大丈夫だよ」
「ああ、助かる。こっちも入ったぞ」
そういって、お茶を配るキルギスさん。お茶の入れ方としては特に変わった事もなく、日本の入れ方と同じだった。ちょっと安心したわ。次からはたぶん大丈夫、なはず。
「しばらくは高梨さんがこっちにいる時は俺が付いてるようにするし、俺の奥さんにも協力してもらうから安心していいよ。まあ、一番いいのは領主様の秘書官になってもらって、実質奥様の話し相手とかかな」
「父の…?」
「領主菅なら変な人間は来ないし、貴族が来るとしてもいきなり来ることは失礼なんでしょ?だったら先ぶれが来たら日本に帰っておくとかできるし」
「ああ、まぁそれはそうだが…そもそも、なぜ召喚など強硬手段に出たんだ」
キルギスさんと松田さんで話しているけれど、その召喚に至った理由はあなたですよとふんわり伝えたら、キルギスさんは頭を抱えてしまった。
まあ、そうなりますよね。
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