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3章:異世界と日本との二重生活の始まり

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お待たせして申し訳ございませんでした。
(なぜか何度書き直しても絶対異世界には行かない!となってしまって、続きが書けませんでしたorzなので強引な手段に。)

ーーーーーー
 松田さんとのキャンプ後…いただいたジビエ肉を料理する為に、電気式の圧力鍋を購入してしまったわよ。
 週末はキャンプ行くより、自宅でレシピサイトを見ながら頑張ってるわよ。
 …時々松田さんにアドバイスもらいながら、なんだかんだで楽しんでしまってるわよ…っ!




 と、まぁ…なんだかんだで過ごしていたのだけれど。


「やぁ、はじめまして。私はガスター=ルクス=フェンデル。わかりやすく言えば、キルギスの父だよ」

 なぜか、仕事が終わって自宅でのんびりしていたら、一瞬目の前が真っ暗になった。ほんの一瞬で、状況を確認しようと明るくなった周りを見渡そうとしたら、目の前の男性から自己紹介された。

「…キルギスさんの、お父様、ですか」
「そうだよ。まあ、夜も遅いし、立ち話もなんだし、こちらへどうぞ。なんならほら、そこに君と同郷の者もいるし、安心していいよ」

 と、”そこ”と示された背後を見れば、フード付きのローブをかぶっているけど、にこやかないい笑顔で手を振っている松田さんがいた。

「ちょ、なにして…!」
「まあまあ、明日はどうせ休みでしょう?ちょーっと付き合ってくれないかな」
「だっ…なんで、こっちにはこないって言ってっ」
「まぁまぁほらほらあるいてあるいて」

 どこかの一室だったのだろう、生活感全くないけれど、でもきれいに整えられていた部屋から松田さんにぐいぐいと背中を押されて移動させられた。
 地下だったみたいで、階段を上がって通された部屋は、テレビや映画で見るような、洋風の部屋。豪華なソファがある。
 ソファは4つあって、なぜか私が上座…真ん中にローテーブルがあり、四角になるようにソファが配されていて、松田さんも座ったけど…領主様の隣に女性が一人座っている。
 顔を向ければ、にこりと笑顔を返されたけど…話していいのかわからない。ここには、キルギスさんの父…前回この世界に来た時に聞いた、領主なはずだし、貴族としても結構高位だったはず。一応、話を聞くにいい人ではあるみたいだけど。

「今お茶を用意しているけど、その前に謝罪を。すまない。この世界には来ないのだという話を聞いてもいたし、理解もしている。だが…」

 そこまで言って、どんよりとした顔で、しかも両手で顔を覆ってしまっている。

「ガスター様、よろしければ私から説明をしましょうか」

 と、松田さんが問いかければ、こくんと頷いた。え、返事すらしないってそこまで状況がひどいの?

「キルギスさんってさ、まあ、このガスター様の末っ子な訳なんだけど」

 松田さん、話し方がフランクですがいいんですか。

「君が心配で心配で、闇落ちしちゃった、はぁと」
「…は?」

はぁとって言った。はぁとって。というか闇落ち?

「ごめん、闇落ちは言い過ぎた。病んじゃったんだよね。もうほんとぶつぶつぶつぶつ怖いったらないよ。仕事の見回りとか、そういうのは問題ないんだけど、ちょっと暇になるともうね」

 家族としてはかわいい末っ子がそんな状況で、夜もまともに眠れていないのかやつれてきている顔を見て、松田さんに助けを求めたらしい。
 松田さんがキルギスさんからの手紙で病的に私を心配している事を知っていたから原因がそれではないのかという話になり、今ココ状態だそうで。
 ちなみに再召喚するという手法をとれば呼び出すことも可能だそうです。なんだそれ。

「それならそれで、一言連絡してください!」
「それでも拒否されたら困るしさぁ。まあ、何かあっても全力でこのガスター様が対処してくれるから問題ないよ~」

 問題、ないのか?本当に?

「しっかりサポートするし、領主様の秘書官とかそういう役職でもいいし、なんならキルギスさんのサポートでもいけると思うよ。異世界人のマジックバックって使い勝手すっごくいいし。キルギスさんのマジックバックなら結構優秀だからいらないかもだけど、やっぱり僻地とか行くなら助かると思うんだよね。後は施設用の物資の運搬とかね」

 と、色々言われるけどいいのかそれ…領主様の秘書官とか、絶対ぽっと出の人間がしていいやつじゃないでしょう。と、考えていたら、領主様からきらきらした目で見られてますよ。なるほどその手があったか。じゃないですよ!?

 これ、逃げる手ないやつだ…
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