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2章:日本へ戻ってきました

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 今度キャンプいく時は教えて欲しいと言われて、通話を終えたわよ。地元で獲ったジビエ肉を、アイテムボックスに入れて持って行くとの事。異世界経由だと楽だけど、どこからバレても困るから飛行機を使うのだとか。そこまでしてこなくても、と言ったけど…今後の為にと言われて、ね。
 キャンプ道具とか用意しておいた方がいいか聞いたけど、いらないという。アイテムボックスに入れるのかと思いきや、ネット通販で宅配ボックスを利用するのだとか。
 頭いいな…



 集合場所は空港ではなく、車で向かっても苦にならない駅になった。そうして当日。駅にある宅配ボックスから荷物を回収した松田さんを車に乗せて、キャンプ場へと向かう。

「今日はよろしくお願いします」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」

 駅に着いてラインをして落ち合った。そんな挨拶を交わした松田さんは…山にいく恰好をしていた。段ボール箱を抱えて、背中にはリュック。着替えだそうだ。見た目は…好青年っぽいけど、恰好良いかと言われると…まあ私も人の事は言えない。

「今更なんだけど、結構警戒心薄い?」

 出発してすぐにそう言われて、なんと答えた物か迷う。

「…そんなことは、ない、とはおもいますけど」
「いくら共通の話題があるとはいえ、見知らぬ男じゃない?」
「…確かにそうですね」

 言われてみれば。運転してるのは私だから、車でどこかに連れ去られるという事はない、はず…

「ま、奥さんかわいいし、子供も可愛いから、そういう意味では安心してもらっていいかなー」
「あ、お子さんもいるんですね」
「そう。異世界だからって子供が出来ない可能性あるかなーと思ったんだけど、そんな事全くなかったね」

 …そっか。見た目に違いはなかったけど、そういう可能性もあるのか。

「夜は向こうに行くから、ダミー用意してきたから安心して」
「ダミー…」
「アイマスクでしっかり覆っておいたから、日が暮れてれば大丈夫かと。日が出る前には戻るから、それはちょっと我慢して欲しいけど」
「分かりました」
「まあでも、偽装結婚するならこういうアリバイ作りもちょっとは、ね」
「…向こうには行きませんよ?」
「そうだね。もし彼氏とか出来たら言ってくれていいから。あ、そうか、男友達で」

 うーん、まあ…今の職場で、というのは今更感あるし…新入社員…うーん。どうかなぁ。まあそれはいいとして。

「ちなみに食材、本当に用意してないですけど、いいんですか?」
「あ、うん、氷点下パックだっけ、お願いしてたけど」
「それはきちんとクーラーボックスと共に持って来てますが…」
「ちなみに、どんな料理作るつもり?俺はジビエとして、クマ、イノシシ、鹿でしょー。後は野鳥もあるけど、何か食べたい肉ある?」

 …本当に色々持って来たみたいで、野菜も果物も…プリンとかそういうデザートまであるらしい。色々気になる。

「途中の道の駅に止めるので、見てみたいんですけど」
「うん、いいよ。あ、一応ジビエ肉は冷凍にして送ったって事にしておいてね」
「そう、ですね。分かりました」

 飛行機で持ってくるのは無理があるし…宅配ボックスもちょっとね。

「所で、こっちとあっち行ったり来たりしているみたいですが…中身ってどうなるんですか?」
「そこは問題ないかな。ただ、こっちの物はこっちでしか取り出せないから、向こうの魔物肉とか出せないんだよね」

 残念だなぁ。とぼやくけど…うん、仕方ない。食べ物には釣られない…!
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