キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ

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1章:癒しを求めたはずが

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 薪に火をつける方法は、前に見せて貰ったからいいとして…料理とか、お茶を沸かしているのはどうやっているのかとかを見せて貰う事に。

「食料を現地調達する事も可能だが、それは時間が掛かるからな。そういう時の為に、あらかじめ…こういう物を用意しているんだ」

 そう言って、マジックバックから取り出したのは、屋台でも使われていた葉っぱにくるまれた、串にさしてある肉だった。あらかじめ串に刺されているとは…確かにその方が楽だし、衛生的ね。
 しかも、軽く焼かれているらしく、焦げ目も少しついていた。それを焚火の傍に付き刺して…焼くというよりは、温めるという感じ。

「湯に関しても、あらかじめ熱湯を容器に入れて、マジックバックへ入れておいてもいいんだが…特に急ぐことでもないからな」

 鉄製の…縦長の筒みたいなものに生活魔法で水を入れて、焚火にそのまま突っ込むという。え。結構雑ね…口開いてるんだけど、灰とか入りそうだけど…高さがあるから大丈夫なのか、それとも特に考えないのかどちらだろう。

「一昨日もパンに挟んだ物で、簡単に済ませた感じですが、こちらではそれが一般的なんでしょうか」
「この馬を使えば街に1日で着くからな。昼にゆっくり昼食をとって野営をする位なら、街まで行けるように簡単に済ませる。一般人や商人が扱う馬や馬車の場合は、そこまで速度が出ないから夜に野営をするんだが、その場合は鍋を出して煮込み料理を作ったり、パンも焼いたりする場合があるからなんとも」

 なるほど。野営をする位なら、街に着いた方が安全だし、ゆっくりできるもんね。機関の馬は、すぐに帰りたい!っていう人もいる為に、時間短縮をモットーにされているのだとか。
 …うん、でも王都に3日という事は、3日無断欠勤になっちゃうんだよなぁ。と思う。

「そうだ。一応元の世界に戻る場合は、何故かこの世界に来た時間に戻るらしいから、安心して欲しい」
「え!?そうなんですか!?」

 それってすっごく助かる…でも、そんな事が可能なら、あの…日本人て大丈夫なのだろうか。

「ただ、初回のみに限る、らしいな」
「初回…」
「行ったり来たりも出来ると伝えたな?」

 そう言われて、こくこくと頷けば。

「最初、この世界へ落ちて来た時の通り道といえばいいのか…その道を逆行させる、とか言ってたか。だから、落ちたその場、その時にそのまま戻れる」

 これは、その日本人もそう言っていたという。ただ、二度目になると…

「こっちとそっちを繋ぐ道を作る事になるらしく、繋いだからには同じ時間軸で動く、とそういう事らしい」
「…分かるような、分からない様な…」
「私もその辺りの事は良く分からん。座標がどうとか時間軸が、と説明されてもな…」

 専門家じゃないと分からないとか、よくあるよね、うん。
 あと、もしこの世界へとまた来たいと希望があったら、簡単な魔法陣を教えてくれるらしい。高度な技術が必要そうなのに、簡単な魔法陣で大丈夫なのかと不安になる。

「こちらの世界へ落ちた影響で、魔法が使えるようになっただろう?その原理が可能にするらしい。この世界の魔力が他の世界にある事を認識させる事で、引き寄せられるのだとかなんとか言っていたな」

 そしてその簡単な魔法陣は、その時に座標の認定もするらしく、それで戻れるのだとか。…すっごく都合がいい世界だなぁ。
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新作はじめました。過去作の主人公の男二人がなんかいちゃいちゃするやつです。片方女として転生してますけども。↓↓↓
TS転生∞:何度も生まれ変わり、能力を求められるのは

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