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1章:癒しを求めたはずが
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二人から胡乱な目で見られるのが困ったのか、キルギスさんはあいつに聞けば説明してくれるかもしれないと言っていた。もしかして、その日本人から教わったのかな。
「…そういえば、その…私の同郷の人と、連絡ってとれたりしますか?」
「可能ではあるが…」
ただ、今回私が逃げたいと思っていた訳ではないとはいえ、確認してからになるのだとか。
「一応、そいつが言うには北の方に住んでいて、他の地域には旅行で行くくらいで…会社は自営業だから、とは言っていたが」
「北の方、ですか…」
うーん、北ねぇ。北海道、東北…も、含むのだろうか。だとしても、私も旅行で行くくらいで…そこまで旅先で出会った人とかでひどい人なんていなかったから、おそらくは問題ない…かなぁ。
「ちなみに性別は言ってた…かな?」
「いえ、そういえば聞いてませんね」
そう答えれば、男性だという事だった。うーん。キャンプとかで男性でおせっかいな人とかもいたけど…遠くまで行かないし、問題ないはず。それに、逃げたいほど嫌な人もいなかったし。
「そいつはしょっちゅうそちらへ帰っているから…そちらの世界での連絡手段がかなりあると聞いているが、なにかあれば聞いておくぞ」
うーん。連絡手段ねぇ。簡単なのは携帯番号だけど…まあ、この世界でも道徳がどうとか言うような人だし、大丈夫かなぁ。
「何か書く物ってありますか?」
「ちょっとまってくれ…どうぞ」
そう言って、キルギスさんは紙…といっても随分分厚いけど、それと筆を取り出した。あれ…この機関に来た時は羽ペンだったような。
「まぁちょっとこの紙に書くには、ペンだと先が引っかかるのでね…」
正式書類と一般的に使うものとでは質が違うとかありそうよね。とりあえず、筆はそのままかけるみたいなので、にじんでも良い様に字を大きめに書いて、と。
「一応、その人に聞いてもらえますか?」
「うん、何を?」
「私は中心部で、生まれも育ちもそこ。会社員で事務員。北の方には旅行で行くくらいで、頻度も…2回行っただけでそれほどではない、と」
「わかった。伝えよう」
うん、その人と同じ様に言っておくわよ。私の住んでいる辺りでその人が何かトラウマとか何か嫌な事でもあったら嫌だろうし。
その後は、明日出発する事と、王都まで3日掛かるから何か食料や飲み物で要望があれば聞くと言われたけど、特にないと言うか思いつかなかった。
翌日。朝はしっかり食べてからの出発です。今回もあの馬で行くらしい。まあね、足早いしね…またキルギスさんと一緒に馬に乗りますよ、はい…夕方前には街に着くという事なのでそれまでこの羞恥心に耐えねば…!
そうして休憩という事で、河原で薪に火をつけてご飯。
「そうだ。マジックバックはスキルにあったか?」
「あ、ありました。使い方聞き忘れてました」
ちょっと、他のスキル、というか…性格の事とか、そっちに意識が持って行かれてたからね。
「最初はポケットやバックがあったほうが感覚が掴みやすいんだが…あいつはインベントリの中にある物を思い浮かべてひっこぬく、とか言っていたが…人によって、使い方が様々で」
「生活魔法みたいに、呪文がある訳ではないんですか?」
「ないな。スキルがあると認識していないと使えない様なんだが…この世界の魔法は適当すぎるとあいつもよく怒ってたよ」
適当…法則がある訳でもなく、科学でもなく、そして精霊やら神様が実際力を授ける、とかでもなく…ということなんだろうか。これはあれか、イメージ力がモノを言う、ってパターンもなくはないのかも…と思いながら、試しに壊れても問題のない木の枝を渡された。
「まずは収納できない事にはな。万が一取り出せなくなっても問題がない物で、最初は試すんだ」
という事で、イメージ力でやってみました。うん、その日本人がインベントリとか言ってたから、それもちょっと考えてたけど…目の前にアイテムボックスとかいうウインドウ出て来たぁ!?
「…そういえば、その…私の同郷の人と、連絡ってとれたりしますか?」
「可能ではあるが…」
ただ、今回私が逃げたいと思っていた訳ではないとはいえ、確認してからになるのだとか。
「一応、そいつが言うには北の方に住んでいて、他の地域には旅行で行くくらいで…会社は自営業だから、とは言っていたが」
「北の方、ですか…」
うーん、北ねぇ。北海道、東北…も、含むのだろうか。だとしても、私も旅行で行くくらいで…そこまで旅先で出会った人とかでひどい人なんていなかったから、おそらくは問題ない…かなぁ。
「ちなみに性別は言ってた…かな?」
「いえ、そういえば聞いてませんね」
そう答えれば、男性だという事だった。うーん。キャンプとかで男性でおせっかいな人とかもいたけど…遠くまで行かないし、問題ないはず。それに、逃げたいほど嫌な人もいなかったし。
「そいつはしょっちゅうそちらへ帰っているから…そちらの世界での連絡手段がかなりあると聞いているが、なにかあれば聞いておくぞ」
うーん。連絡手段ねぇ。簡単なのは携帯番号だけど…まあ、この世界でも道徳がどうとか言うような人だし、大丈夫かなぁ。
「何か書く物ってありますか?」
「ちょっとまってくれ…どうぞ」
そう言って、キルギスさんは紙…といっても随分分厚いけど、それと筆を取り出した。あれ…この機関に来た時は羽ペンだったような。
「まぁちょっとこの紙に書くには、ペンだと先が引っかかるのでね…」
正式書類と一般的に使うものとでは質が違うとかありそうよね。とりあえず、筆はそのままかけるみたいなので、にじんでも良い様に字を大きめに書いて、と。
「一応、その人に聞いてもらえますか?」
「うん、何を?」
「私は中心部で、生まれも育ちもそこ。会社員で事務員。北の方には旅行で行くくらいで、頻度も…2回行っただけでそれほどではない、と」
「わかった。伝えよう」
うん、その人と同じ様に言っておくわよ。私の住んでいる辺りでその人が何かトラウマとか何か嫌な事でもあったら嫌だろうし。
その後は、明日出発する事と、王都まで3日掛かるから何か食料や飲み物で要望があれば聞くと言われたけど、特にないと言うか思いつかなかった。
翌日。朝はしっかり食べてからの出発です。今回もあの馬で行くらしい。まあね、足早いしね…またキルギスさんと一緒に馬に乗りますよ、はい…夕方前には街に着くという事なのでそれまでこの羞恥心に耐えねば…!
そうして休憩という事で、河原で薪に火をつけてご飯。
「そうだ。マジックバックはスキルにあったか?」
「あ、ありました。使い方聞き忘れてました」
ちょっと、他のスキル、というか…性格の事とか、そっちに意識が持って行かれてたからね。
「最初はポケットやバックがあったほうが感覚が掴みやすいんだが…あいつはインベントリの中にある物を思い浮かべてひっこぬく、とか言っていたが…人によって、使い方が様々で」
「生活魔法みたいに、呪文がある訳ではないんですか?」
「ないな。スキルがあると認識していないと使えない様なんだが…この世界の魔法は適当すぎるとあいつもよく怒ってたよ」
適当…法則がある訳でもなく、科学でもなく、そして精霊やら神様が実際力を授ける、とかでもなく…ということなんだろうか。これはあれか、イメージ力がモノを言う、ってパターンもなくはないのかも…と思いながら、試しに壊れても問題のない木の枝を渡された。
「まずは収納できない事にはな。万が一取り出せなくなっても問題がない物で、最初は試すんだ」
という事で、イメージ力でやってみました。うん、その日本人がインベントリとか言ってたから、それもちょっと考えてたけど…目の前にアイテムボックスとかいうウインドウ出て来たぁ!?
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